映画レビュー 27作目 エルヴィス

今回は、2022年公開で、オースティン•バトラーがエルヴィス•プレスリー、
トム•ハンクスがパーカー大佐を演じた、
伝記映画のエルヴィスをレビューする。

内容は、パーカー大佐が語りとなって、エルヴィスの誕生から、彼との出会い、成功と苦悩の日々、
死までを表現する作品となっている。

この映画の良い点は主に4つある。

https://m.youtube.com/watch?v=8OYM0s2vb70

1つ目は、先ほども書いたが、パーカー大佐の視点
からエルヴィスの人生が語られるという点だ。
ただただ、時系列での出来事を振り返るのでは
なく、彼のことを初めて会った時どのように思ったのか、どうやってスターにしていったのか、
スターの後、どのようにお金儲けをしていったのかを彼の目線になってみる事ができるのがとても新鮮で良いと思った。

https://m.youtube.com/watch?v=aJ0y9t5gpx0

2つ目は、伝説のテレビスペシャル、エルヴィスの
舞台裏をしっかりと表現していた事だ。
私自身、あの番組を見た事があるが、あのような
プロデューサー、上層部、パーカー大佐との衝突があったとは知らなかった。
そして、セットが本当の番組なのではないかと思うぐらいそっくりに表現されており、もう一度、映画を見終わったあと、番組を見返したくなる気持ちにさせてくれた。

https://m.youtube.com/watch?v=hmTEuLO5ODE

3つ目は、オースティン•バトラーの身体の動き
である。
エルヴィスの動きは時代によって変化しており、
彼の動きを本物っぽく見せるのはすごく難しいと
私は感じている。
それをオースティンは、これはエルヴィスの動き
だよと思わせる動きだった。
この動きだけでも、この映画を見た価値がある。


4つ目は、映画の終盤で披露されるアンチェインド・メロディだ。
僕自身、エルヴィスがこの曲を歌っていた事を
知らなかった。
そして、やはりこの曲のイメージといえば
ライチャス・ブラザーズなので数々のヒット曲が
ある中からこの曲を選んだことに関しては、驚きを隠せなかった。
しかし、物語のテーマから見るとこれしかない
と思われるので、この曲を選んだのは大正解だと
思われる。

5つ目は、リトル・リチャードである。
本作品では、エルヴィスが訪れた店で、
トゥッティ・フルッティを歌っている、リトル・
リチャードを視聴する事ができる。
このリトル・リチャードがめちゃくちゃ本人に
似ている。
エルヴィスよりも似ている度が高いと思った。
ほんの数分のシーンというのが非常に勿体無い。

一方、残念だったと思う点は3つある。

1つ目は、特に前半に多々見られた、映像と音が
スローモーションになるシーンだ。
正直、見ていてあまり良い気分にはなれなかった。
彼が衝撃を受けたシーンを視聴者にわかってもらえるようにこのように表現したかったと思われるが、もっと他の表現があったのではないかと思う。

https://m.youtube.com/watch?v=eiO4ZdHh8WM

2つ目は、オースティンのエルヴィスの表情である。
後期のライブ再開後のエルヴィスは、似ていたと
感じた。
しかし、非常に厳しい意見となってしまうが、
サンレコード時代のエルヴィスには、残念ながら
今をときめくかっこいい俳優さんにしか見えず、
似ているとは思えなかった。
動きがエルヴィスであっただけに、惜しい点
である。

3つ目は、音楽である。
時代背景と全然違う音楽が流れているシーンが
見られる。
(この事は、私以外にも気になった人はいたみたいだ)
なぜ、違う音楽にしたのだろう?
時代を振り返る作品なので、そこは統一した方が
もっと良い作品になったと思う。
また、エンドロールの音楽も、エルヴィス
オリジナルの楽曲のみにして欲しかった。

星は3.2


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