映画レビュー 45作目 ジョン・レノン 失われた週末

今回は、ジョン・レノンが1973-75年、妻のオノ・ヨーコと別居、メイ・パンと共に過ごしていた時代
に焦点を当てた映画、ジョン・レノン 失われた週末
をレビューする。

本作品を視聴するまで、ジョン・レノンの失われた週末は、メイ・パンが、撮影した、ジュリアン、
著名なロック・アーティストとの交流はあった
ものの、基本、酒しか飲まず、ボロボロになって
いたと言った印象しか抱いていなかった。

しかし、本作を見て、そのイメージが、180度
変わった。

本作を視聴して、印象に残った点は主につある。

1つ目は、メイ・パンのルーツや仕事内容に触れて
いた事だ。
彼女の事は、
失われた週末の時、ジョンと一緒にいた
メリー・ホプキンの元旦那だった、トニー・
ヴィスコンティと結婚していた
ぐらいしか、知らなかった。

その為、本作では、彼女の幼少期、ジョンの愛人になる前に、ジョンとヨーコの活動にものすごく深く
関わっていた事に触れていた点が非常に良かった。

特に、長年疑問だらけだった、ジョンとヨーコの
実験フィルム、フライの撮影秘話がまさかここで
全て解決するとは思わなかった。

2点目は、ジュリアンとシンシアとの関係である。
ジュリアンとの写真が多く残されているので、
そこそこ会っていたのだろうとは思ったが、私が
思う以上に、彼らは会っていて、しかも、シンシアとメイ・パンがものすごく長年に渡っていて仲が
良かった事に関しては(この辺は、映画の
パンフレットで読んだ事だが)非常に驚いた。
シンシアが亡くなってしまったのが非常に惜しい、
彼女の口から、メイ・パンの印象を聞きたかったと思ってしまった。

3点目は、オノ・ヨーコの焦りとジョンの本気度
である。
まさか、本気で、ヨーコを捨てる事を考えるほど
メイ・パンに惚れていたとは思わなかった。
私以外にも、同じような感想を持った人もいるかも
しれないが、恐らく、ジョンにとって、
オノ・ヨーコ→母
メイ・パン→恋人
だったのではないだろうか?
そして、本作品では、これでもかというくらい、
オノ・ヨーコの性格(はっきり言って悪い面)を見る事ができる。
本当に、この人は、怖い方で、人を操るんだなと
正直思ってしまった。
だからこそ、失われた週末のエピソードは、
酒に溺れてしまってヨーコがいなければダメダメなジョンというエピソードが作られたのだと思う。

4つ目は、ほぼ、ヨーコ、ショーン側の検閲がされて
いないという事だ。
ジョンの楽曲や映像を使ってあるので、一応、映画を作りますと声はかけたはずである。
しかし、ヨーコ、ショーンを製作側に入れなかったので、より真実で、新しい1面を見る事ができた映画
になったと思われる。

星は5つ。
ジョン好きな人には、絶対に見てほしい作品だ。

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