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金沢ひとり歩き 1月の金沢をぶらぶら歩く【石川】
令和6年1月、元旦に起きた能登地震の2週間後、金沢市を訪れた。
地震の余波で、あまり被害を受けていない北陸地方の宿泊予約のキャンセルが相次ぎ、観光産業が大きなダメージを受けているというニュースがちらほらネットにのってきた、そんな時だった。
おつかれ、金沢行きのサンダーバード
現在、京都駅から金沢までは特急サンダーバード1本で行ける。
3月に北陸新幹線の延伸に伴って敦賀止まりになるため関西方面から北陸へ行くのは今よりちょっと不便になる。
ともあれ、おつかれさま。金沢行きのサンダーバード。
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駅でお出迎え 石川の星たち
特急サンダーバードで約2時間、金沢駅に着いた。
地震の被害はあまりないようだけれど、やっぱりいつもより人は少ない。
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東口にある観光案内所の前に石川県の星たちの等身大パネルが。
ちなみに石川県は相撲王国と呼ばれるほど相撲人気が高い。
高校の県大会にはチアガールが応援に駆け付けるほどなんだとか。
それにしても、でっかいなぁ~、やっぱり。そして、可愛い。
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定番 金沢で回転すしを
そろそろお昼、おなかがすいてきたのでランチにしようと駅前の商業施設に行ってみる。
着いたのはもりもり寿司金沢駅店。
定番の寿司ネタ以外に地物のネタも豊富にあり、ちっちゃいことだけどお醤油も甘めでおいしい。回転すしなので、もちろんコスパもよし。
いつもは3時間4時間待ち当たり前の人気店なのだけれど、この日はほとんど待たずに入店できた。
タッチパネルでいくつか頼んで、日本酒も頼もうか迷ったけれど、夜まで我慢した。
しなくてもよかったけど。
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バスに乗って近江市場へ
おなかいっぱいになったところで金沢の街の散策に。
駅のバス乗り場はとても親切丁寧。
色分けされた路線案内と丁寧な案内板があるのでどのバスに乗っていいのか迷うことはあまりないだろう。
主要観光地を巡る金沢周遊バスにも使える1日フリー乗車券800円も販売しているのだけれど、ぶらぶら歩くのが好きな私は片道通常運賃で近江市場へ行ってみる事にした。
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近江町市場はニュースで見た通り、本当にガラガラだった。
いつもの年は能登で獲れたタラやカニ、牡蠣が並んでいて店頭に立つ魚屋さんの呼び込みの声が響いて活気があるのだけれど、能登から魚介類が届かないのだろうなぁ。
今頃は穴水の牡蠣の季節。めちゃくちゃ美味しいんだけどなぁ。
飲食店をのぞいてみるとお客さんはあまりいなかった。
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静かな近江町市場の市姫神社口から出ると、目の前に市場を守る女神さまを祀る市姫神社がある。鳥居や灯篭は重い石造りなので注意書きが貼られていた。
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名建築で珈琲を
ここからぶらぶらとひがし茶屋街まで歩いて向かうことにしたんだけれど、この日のお天気は曇り時々雪。しばらく歩いていると冬の北陸特有の灰色の空から時々冷たい雪が吹き付けてきた。
どこか避難するところを求めて歩いていると前方に素敵な建物が見えた。
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輸入商の店舗として昭和5年に建てられた洋風の建物、ステンドグラスやバルコニーが素晴らしいんだけど、とりあえず建物の一角にある喫茶店に避難。
中はカウンターと椅子席がいくつか、シャガールの絵がたくさんかかっている。常連さんが多そうな雰囲気だけれど、決して入りにくいという感じではなく、優しげなマスターが迎えてくれた。
苦めのコーヒーの香りがゆっくりと体を包む。外は雪。しばし、優雅な時間。
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細い路地をしっとり歩く主税町茶屋街
喫茶店を出て大通りを渡り東茶屋町を目指し歩く途中に主税茶屋町はある。
細い路地、川に沿って並ぶ料理屋、夜は明かりが川面に映り、より一層艶やかな姿を見せる。
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ひがし茶屋街でお茶屋建築の粋を知る
主税町茶屋街から橋を渡ってすぐのところにひがし町茶屋街はある。
『金沢 茶屋街』で検索すると、ここが一番に出てくる有名な茶屋街。
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この日のひがし町茶屋街は、閑散としていた。
やっぱり、地震の影響なのか。
古い街並みを進んでゆくと、志摩。
いわゆるお茶屋さん。
1820年に建てられた建物がそのまま保存されている。
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見学料を支払って2階へ上がると鮮やかな朱色の部屋が現れた。
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床の間を背にして客が座ると、目のまえのふすまが開いて舞が始まる趣向。
昔のオジサマ達は、こんなに粋な遊びをしてたのか。羨ましいぞ。
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1階には酒席で使われていた贅を尽くした食器の数々が展示してあり、釘付けになる。
一つ一つ丁寧に作り上げられたものは、尊いと思う。
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絶品オムライス自由軒
ため息交じりに贅沢で艶やかな世界を楽しんだら、おなかがすいてきた。
ランチは、老舗洋食屋さんで洋食を食することにする。
本日のランチのお店はひがし茶屋街にある自由軒。
明治42年創業。今年で116年目。
レストランの外観は明治レトロって感じ。でも、中に入ると、ノスタルジックな昭和が現れた。
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ここでいただくのは、オムライス。
見た目からもわかる通り、ケチャップを使わずお醤油味のどこか懐かしい味。トッピングは福神漬山盛り。
けっこうたっぷりの量なのでお腹を空かせて行くのがおすすめ。
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和漢洋折衷デザインの神門 尾山神社
自由軒でおなかがいっぱいになった後は、ぶらぶらとお散歩。
早速、観光駐車場のそばで九谷焼ガチャを発見。
1回500円。当然、やってみる。
仕事守りの絵柄が出てきた。
ちなみに、ガチャは駅にもあったのでそっちもやってみて、右手を揚げた金運招き猫が出た。
今年の仕事運も金運もヨシという事は、今年は忙しいのかも。
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ガチャでゲットした九谷焼をポケットにしまい、ぶらぶら歩いて犀川の方向へ向かっていると、素敵な門の神社が現れた。
前田利家公とお松の方を祀る尾山神社。
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神門は明治8年に建立された和漢洋の三つの様式を取り入れたデザイン。三層目の窓はステンドグラスになっていて中に灯りが灯されると美しくあたりを照らすのだとか。
何度も金沢を訪れているのにこの素敵な門を知らなかった。今日までだいぶ損していたと心から思う。
ちなみに、神門のてっぺんの避雷針は日本最古のもの。金沢という街の歴史の深さを改めて思う。
長町武家屋敷跡
長い散歩もそろそろ疲れてきたので、金沢屈指のデパート大和の前のバス停からバスに乗って金沢駅まで行こうとしてふと気づく。
バス停から少し歩けば長町武家屋敷跡。
疲れたけど、ちょっとだけ足を延ばしてみる事に。
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思っていたよりずっと近かった武家屋敷跡は、昔の面影を色濃く残している。
驚くべきは、この家々がまだ現役で使用されているという事。
住んでいる人々のお邪魔にならないように、静かに昔に思いをはせる。
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北陸の雅 金沢
金沢は長い歴史に培われてきた文化の色を残す街。
質実剛健の武士の気質は、建物や工芸品などに反映し、北陸の忍耐強い人々の手で守られて生きた雅がある。
しっとりとした伝統が息づく町並みと、ゆっくりと流れる時間と、語尾を伸ばす優しいお国言葉。
なぜ、金沢はこんなにも魅力的なんだろう。
次は、春爛漫の金沢城を見に来たいと思う。
敦賀で新幹線に乗り換えかぁ。。。
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