仕事とボランティアの違いとはなにか? 

「仕事とボランティアの違いって何?」
子供にそう訊かれると、どう答えるだろう?
仕事は「報酬を貰えるもの」で、ボランティアは「無償で作業をするもの」
そう答える人は多い。
しかし私はそれ以外の答えもあると考えている。

仕事は直属の上司がいるもので、ボランティアはそれがいないもの」

こういう答えだ。

私は1人親家庭の生徒の学習支援や、在日外国人に対する日本語学習の支援のボランティアを行った。その際、直属の上司はおらず、事務的な関わりの上の人がいるだけだった。
他方、アルバイトや仕事では基本的に上司が存在する。対価を貰う仕事は責任が伴うため、管理・監督する立場の人が必要だからだ。
この違いももう一つの視点として取り入れても良いのではないかと考えている。(勿論、全てのボランティアがそうであるとは限らない)

ちなみに私は、上司と対立することが多く、「では上司をなくせばいいんじゃない?」と考えボランティアを始めた。
すると、ここで面白い点に気がついた。
上司が居なくなって伸び伸びと活動が出来る様になったが、それと同時に負の側面も出てきたのだ。
それは、「担当する生徒の管理」についてである。下の図を参照しながら解説したい。
まず通常の仕事(塾バイト)では、上司がいることによるメリットとデメリットがある。
メリットは、自分の代わりに生徒の管理をしてくれる点にある。管理とは、欠席時の連絡や生徒を叱ることなどを指す。
他方、デメリットは、授業のやり方などに口出しをされることである。

次にボランティアを見てみる。ボランティアの場合、上司はおらず口出しはされないが、それまで上司がしてくれていた生徒の管理を全て自分で担うことになる。
そのため、「問題行動をとる生徒に対して注意すべきか否か」、「勝手に欠席した生徒をどのように注意すべきか」など、生徒の管理について考える機会が増えたのだ。

整理した図

この事実を発見した時、知的好奇心が駆られわくわくした。上司を失くすという発想のもと、ボランティアを行い様々なことを学べた。また次なる実験をしたい。

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