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Valerie Carter-『Just A Stone's Throw Away』


今回紹介するのは、私が最も好きな女性ミュージシャン。
Valerie Carter(ヴァレリー・カーター)です。
父の部屋で見つけて好きになりました。

リンダ・ロンシュタット、ジャクソン・ブラウン、ローウェル・ジョージ、ジョン・リンド
ここらへんのミュージシャンを好きだったり、知っている人に特に聴いてほしいミュージシャンです。

彼女はソロ活動前は、HowdyMoon というグループでThe 5th Avenue Bandのギタリストだったジョン・リンドとギタリストのリチャード・ホヴェイと活動していました。アルバムこそ1枚だけのリリースとなりましたが、その1枚「Howdy Moon」も素晴らしい。

来日もしていて、ジャクソン・ブラウンのバックコーラスとして来たこともあれば、自らのソロコンサートをギタリストの佐橋佳幸さんと行い、そのライブアルバムを発売するなど、日本でも一部では高い人気を博したようです。

そんなValerie Carterは大きな知名度や名声を得ることなく2017年にこの世を去りましたが、知る人ぞ知る名盤を残しました。
それが彼女のファーストアルバム『Just A Stone's Throw Away』直訳すると「すぐそこにある~」という意味ですが、邦題は『愛はすぐそばに』となっています。

これが名盤とされる理由は曲の良さはもちろんのこと、参加ミュージシャンの豪華さにあると思います。
コーラスにはリンダ・ロンシュタット、ジャクソン・ブラウン、モーリス・ホワイト(Earth, Wind & Fire)など、演奏には、ジョン・ホール、ジム・ケルトナー、リトルフィートからローウェル・ジョージ、ビル・ペイン・ポール・バレルなど、このほか錚々たるたる面々が参加しています。

この『Just A Stone's Throw Away』をレコーディング中、通りの向かい側ではジャクソン・ブラウンが、1ブロック先ではリンダ・ロンシュタットがレコーディングをしていて、お互いに行き来しながらアルバムに参加したそうです。夢のような地域ですね。

A面5曲、B面4曲の聴きやすいボリューム感。
カバーが多いです。

A1「Ooh Child」はThe Five Stairstepsのカバー。
イントロのキーボードでがっしりと心をつかまれ、Valerie Carterの透き通った優しい声に癒されたと思うと、後半に向けて高まっていくソウルフルな歌声。
この1曲目を聴いた瞬間、「あぁ、このアルバム当たりだ」と思いました。

特に好きなのはA3「Heartache」。こちらはローウェル・ジョージ作。
可憐なピアノの音からはじまり、オーケストラとヴァレリーの声が哀愁漂う曲調を作り出しています。

そして、アルバム最後を飾る曲はB4「Back To Blue Some More」。ヴァレリーとローウェル・ジョージ、ビル・ペインによる曲。
ジャジーです。大人な、洗練された曲で、後半の間奏なんかSteely Danを思わせる曲調です。

そして、ヴァレリーのアルバムはどジャケットがかっこいい。
このアルバムも彼女のクールなポートレートが表と裏に配されています。
セカンドアルバム「Wild Child」も同様に彼女のポートレートが際立っています。しっかりとアルバムを手に取って聞くことをお勧めしたいアルバムです!

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