読書感想 有島武郎 実験室

今日病院受診しまして、待ち時間に有島武郎の「実験室」を読みました。青空文庫で見かけまして、ちょうど良い長さだったので。

有島武郎は、実はまともに読んだ事がありません。昔「或る女」を読んで途中で挫折しました。なんでだろう?その時忙しかったから?面白くなかったから??あんまり覚えてないんですが。

で、「実験室」を読んでみたのですが、色々な要素がつまっていて、短いながらもすごーく読みごたえがありました!衝撃が走りました!色んな意味で!!すごく良かったですが、じっくりと再読するのはキツイなという印象です!

何故キツイのかというと、全然ホラー小説じゃないのに結構怖かったのです。
その手できましたか!という新種の怖さです。ゾッとするような、背筋が寒くなるような怖さではなくて、吐き気をもよおす系です……。

病理学に通じている医師(だと思うのですが)、三谷の妻が乾酪性肺炎による多量の喀血で亡くなります。三谷は喀血の原因は乾酪性肺炎ではなくて粟粒結核ではないかと思います。
妻の死因を確かめるため、三谷は親族が反対するなか解剖を決行します。

もっと詳しく感想を書こうと思ったのですが、何度も読み返すのが結構辛いので断念しました。

ホラー耐性がある方はぜひ読んでみてください。淡々とした正確な描写のなかに、妻の生への執着や主人公の葛藤のようなものが鋭く描かれていて、素晴らしいと思いました。


ですが、読むときはくれぐれも注意してくださいね!!






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