街角ピアノ　　　第２話

第２話 　僕は依然として作曲家になることはできていなかった。最近ではデモテープというのは音楽事務所が募集するだけ募集しておいて、実際は誰も聞いていないのではないかと疑心暗鬼になっていた。そう思い始めた頃、有名なハンバーガー屋のオーナーが僕に話しかけてきた。「君の演奏を聞いて感動したよ。昼間僕の店で３０分だけ演奏してくれないか？僕は夜のバーやラウンジばかりで昼間のレストランで演奏するのは初めてだったが、そこでの演奏活動を始めるとある程度収入も安定し始めたので、僕は思い切って東

街角ピアノ　第１話

第１話 街の駅で毎日６時３０分になると、僕はこの駅に設置されている「街角ピアノ」を演奏する。「街角ピアノ」というと、通りかかった人がいつでも好きなだけ演奏できるようになっているピアノのことだが、僕は毎日ここに来て６時３０分から演奏している。最近では割と有名になって来て誰かか使っていたとしても６時３０分には席を空けてもらえて演奏できるようになっている。僕がこの街角ピアノを演奏し始めたのはちょうど１年位前のことだ。当時僕は音大を卒業したばかりで、作曲家になるつもりでいたが、実際

郵便局員の話　第４話

第４話 　人間の人生において、すべてその人の親子関係が良いか悪いかによってその人の幸・不幸が決まるというのは本当のことらしい。僕はある年の父の日に贈り物を持って帰った。それ以来僕の人生の全てが好転し始めたのだ。僕は元々は親子関係が良い方では無かった。母は 人好きのする性格だったので、仲が良かったが、父親はいつもぶすっとしていて何を考えているのか良く分からなかった。僕も正直父親が大嫌いだった。しかしある年の父の日に贈り物を持って帰る機会があった。それ以来僕の人生の全てが好転し

郵便局員の話　第３話

第３話 僕には幼い頃より幼馴染友達が一人いる。彼は明るい性格で社交的で、まるで僕とは反対のような性格だ。彼はいつもクラスでは人気者で人を笑わせていた。彼はいつしか人を笑わせるような職業に就きたいと考える様になって、お笑い芸人を目指すようになった。しかし お笑い芸人は類にもれず貧乏でいつもお腹を空かたせてい。

郵便局員の話　第２話

第２話 郵便を配達していると、毎日同じ家の前で女の子bにあった。彼女は何か言いたげな様子だったが、何も言って来ないので、そのまま配達を続けた。しかし3日目にその女の子が手紙を 渡してきた。「何？この手紙？」と問うと、女の子はいわゆる離婚家庭に育ち、今はお母さんとの二人暮らしだった。懐かしいお父さんに会いたくて仕方が無いんだけれどもお母さんからは絶対に会ってはダメと言われているらしかった。

郵便局員の話　第１話

　　実際の郵便配達人はものすごくスピードが要求される仕事で、人手が足りていないようで、配る作業に非常に追われています。でも忙しいだけではお話にならないので、この小説の中ではあくまでフィクションとして、友達のライブのチケットを配ってあげたり、女の子が書いた手紙を親元まで届けてあげたりというシーンが登場します。それはあくまでフィクションとしてお楽しみ下さい。 　第１話 　僕は郵便配達員だ。特に好きでこの仕事に就いた訳ではないが、大学を卒業する年に郵便を配る仕事も悪くはないかな

罰ゲーム

   第1話 ある惑星で、四人の異星人が賭け事をして遊んでいた。その異星人たちは負けた人に一つの 罰ゲームを課した。それは自分たちの文明から遥かに遅れた辺境の惑星に負けた人物を送りこみ、そこからその星のどこかに、隠されている地図（ナビゲーションシステム）を手に入れて自分達の住む惑星まで自力だけで帰って来るというものだった。そしてその様子はその惑星全体に同時生中継されることになっていた。そこで賭け事に負けたルシウスという青年が地球へと送り込まれる事となった。ルシウスはUFOで

メガネの話

眼鏡の話 この作品の主人公はある眼鏡屋の定員だ。ある日若い女性のお客さんがやって来た。そのお客さんは目に涙を浮かべていた。 一体どうゆうことだ？と思って訳を聞いてみると、彼女は泣きながらこの眼鏡屋を訪れたいきさつについて話してくれた。何でも彼女には中学受験を控えた息子が一人いるらしく、何でもその息子が明日は受験だというのにこけた勢いで眼鏡を割って壊してしまったというのだ。彼女の家は母子家庭でものすごくお金に苦労しているらしかった。毎月生活保護を受けて、それで何とか生活ギリ

小人の話　新しい方

小人の話　２ 翔太君はその日困っていた。彼のお父さんは村でずっと農業をやって生計を立てていたのだが、彼の仕事での稼ぎが少ないためにもう農業は辞めて街に出て暮らさなければならなくなったからだ。翔太君は自分の村が大好きだった。それに卒業までずっと一緒にいられると思っていた友達と別れなければならないことが、辛くて仕方が無かった。翔太君はそのことをブランカを指輪で呼び出して話をしている時に相談した。するとブランカは彼のお父さんが一体何を栽培しているのかを聞いた。すると翔太君は「ネギ

感想とか下しnite　というサイトにマガジンで漫画の原作となるような小説を連載している 向ようじ　　と言います。ぜひ読んで感想とかください。

新しい話　　　　　その１

僕は都内の高校に通う高校生だ。僕は普通の生徒を装っているが、実は遥か彼方の惑星から来た宇宙人なのだ。他の星に調査に出かける調査員として 派遣されたのだが、この地球という惑星を発見して高度な知性を持った生物がいるのを見て人間に紛れ込んで普通の高校生になりすまし、生活するようになってから早半年になる。赴任した当初は言葉のイントネーションが少しおかしいと友達から良くからかわれたが、今ではすっかり発音にも慣れ普通の高校生として生活している。僕が何故に日本という国を選んだかというと 四

俺はこれからなんだ　第１話

第１話 　僕はその日もお昼すぎに起きた。起きたところで何もする予定がない。僕は今のところ就職も何もしていない。つい先日までプロを目指して音楽の活動をしていたのだが、４0歳になっても未だに鳴かず飛ばすなので諦めて実家に帰って暮らしているのだ。普通の人ならば３０歳を一つの転機として実家に帰って就職なり何なりを考えるものだが、僕の場合は家が裕福だったせいもあって、それに甘えてしまって４０歳になるまで音楽の夢を諦められずに来てしまったのだ。４０歳にもなって働き口が無いというのは情け