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人生であと何度心が震えるくらいの感動を体験できるのだろうか


タイトルは連載当初から知っていてキャラクターと関係性もなんとなく知ってる、くらいの知識のまま2023年に生まれて初めてハイキューを読んだオタクの日記です。


01 始まり


きっかけはハイキューを連載当初から好きだった友人の勧めで、アニメを先に視聴し、理由は後述しますが1期21話でがっつりハマり、これは原作も読んで咀嚼したい…と思って途中から原作も同時並行で読み進めました。今年劇場版新作が出ることも知らずに視聴していたので、情報が発表されていたのを後から知った時はびっくりしました。
古舘先生の作品を最初に読んだのは読み切りの四ツ谷先生で、それからジャンプの購読をやめてしまったので人伝に四ツ谷先輩の連載を経てバレーボールを題材にした連載を開始したことは知っていたんですが、(古舘先生がバレー経験者だという情報を知らなかったため)四ツ谷先輩と180度違う作品を描いていらっしゃることに驚きました。

ハイキューを読んでいて改めて感じることは、古舘先生の漫画のうまさ…。本当に…巻数を重ねるごとにうますぎるを突破していて震える。
漫画という技法を最大限に活かし考え抜かれた構図作りもさることながら、度肝を抜かれたのは主人公チームが普通に負けること。
10年以上ずっと何かしらのオタクはしていたんですが、今まで一度もスポーツジャンルを通っていなかったということもあり、大会が年に何回あるのかとか、ルールもよくわかっていなかったので、最初のインターハイ予選のVS青城戦で烏野が負けた時は本当にびっくりしました。「主人公校がこんなふうに負けることがあるんだ!?」と。
アニメ見てる時も「え?勝つよね?ここまでドラマもりもりで負けないよね…!?負けたらこの後の話で何やるの…!?」と思いながらハラハラしてました。この世って大会がたくさんあるのでこれで終わりじゃなかったんですが、ハイキューを勧めてくれた友人がしきりに言っていた、「負けた後のみんなの日常の描写がすごい」というのを改めて実感しました。

アニメの最終回にあたる「三日目」、すごい構成ですよね。特筆すべきはやはり菅原さんの「メリットがあるからバレーやってるんじゃないです」……高校生でこれ言える!?自分はもう大人と言える年齢だけど、どんなに好きなものもこんなふうに考えたことない。絶対にどっかで自分の利益を考えてしまうので、純粋な気持ちだけでバレーを追い求められる人たちがいることが衝撃的でした。
それをレギュラーではない菅原さんが言うのがいいですよね。加えて進学クラスで頭もよくて志望校も絶対いい判定もらってるであろう菅原さんが仲間とのバレーをさ……大切に……泣 はあ……菅原さんってかっこ良すぎるんですが……(みんな10年前から知ってる)

02 特に好きな部分


選手だけではなく、バレーで繋がったいろんな人の「人生」を描こうとしているところ。話数を重ねていくにつれどんどんその人生の描写が色濃くなって、最終回でこれからもそれが続いていくことを実感して、読了後しばらくすごすぎる…と呆然としてしまいました。
歳を重ねた彼らの姿にグッとくるのは、何より熱く部活に打ち込んでいた彼らを知っているからだと思います。
作中の彼らより大人になった今だからこそこんなに刺さってるんだろうな、と。それこそインターハイ予選後の菅原さんのセリフ、「メリットがあるからバレーやってるんじゃないんです」がずっと心に響いていて、自分は彼らのようにメリットを顧みずに何かに本気で打ち込めたことが何度あるのだろうか?と自問自答しながら、それでも、紙面で動き回る彼らに、「こんなにも真っ直ぐで純真な人たちの人生に素敵なことだけが起こってほしい」と勝手ながら願っていました。

春高はもう初っ端から半泣きになりながら読んでいて、「戦線」で涙腺が崩壊しました。潔子さんの胸の内が語られるモノローグ、何回読み返しても泣いてしまう。劇的な出来事があったわけじゃないけれど、そばで努力する姿を見て、そんな流れる時間の中で、「徐々に他人ではなくなった」というところ。そしてそれを谷地さんに託すということ。ここ、戻ってきた潔子さんが日向さんにシューズを投げるのではなく谷地さんに投げるのが本当に好きです。
春高と言えば嶋田さんが目印を見失った山口くんのためにしまだマートの袋を掲げるところ、漫画を読んでいて衝撃でひっくり返りそうになったの初めてでした。ハイキューで一番好きなシーンあげてって言われたらここって言う。コーチでも身内でもない人物が、たった一人の高校生のために全力で走って力を貸して。子供達の努力を知ってるからこそこちらも誠意で返そうとする大人たち。ここを見開きでやるのがカッコ良すぎるんですよ。もうね…「今までの全部」じゃん…てんこ盛り…今まで積み重ねてきたことが綺麗に繋がっていく。人生。泣いてしまう…。

ハイキュー世界って皆さん清い心でいらっしゃるけど、周りの大人が…本当にいい大人たちばかりで…。選手たちが120%の力を発揮できるようにいつも背中を押す言葉をかけ、尽力する。もし自分が監督とかコーチの立場だったとしてもこんなにかっこいいこと言えないよ…みなさん素敵でいらっしゃる…日本語がうますぎる…としみじみ思います。

03 好きな人たち


(キャラクター皆さん大好きというのを前提として)支える立場の人が好きなのでセッターに好きな選手が集中しているのですが、以前からお名前と性格は存じ上げていて多分この方好きになるだろうな〜と思っていました、菅原孝支さん。お名前も綺麗すぎる。
中でもインターハイ予選の青城戦、「もっとここにいたい 仲間と一緒に戦っていたい 自分の手でトスを上げたい 何度でも」…ここのモノローグすごいですよね。はっきりと菅原さんから〜したい、という欲が出たのが嬉しくて胸が熱くなりました。烏野は2年生も3年生もみんな優しいし後輩想いですが、とりわけ菅原さんは変人コンビを気にかけてるような描写が多かったので、初っ端から好きだ……と思ってたんですが、ここで完全に好き!!!!になりました。
「いつか菅原さんが公式戦出る描写あったら泣いちゃうな…」としきりに思っていたので、まさかこんなに早く回収されると思っていなかったし、先述した私がハイキューにガッツリハマったシーン(1期21話)なので、何度読んでも心を揺さぶられます。

そして及川徹さん。
お名前を見る機会が多かったので、すごく人気のある魅力的なキャラクターということは知っていました。
…今でこそ心底かっこいいと思っていますが、初見の印象は良くなかったんですよ。こちらは1話から烏野の皆さんを見ているので、どうしたって烏野贔屓になるんですけど、そんな中で練習試合も途中参加なのにめっちゃこっちの分析してくるし食えない感じで怖いなと。どんどん顔に似合わぬ泥臭い部分が見えてきてめちゃめちゃ大好きなキャラクターになったんですが。
純粋な人に対して、その純粋さをいつまでも失わないでほしい、傷つかないでほしい、と願ってしまうタイプなんですが、及川さんって本当にそれで。プロになって初めてビーチバレーですごいプレーをした時も「できた!」って子供の頃から変わらない顔で笑うんですよ…素敵すぎる。いつまでも少年のようで、水晶みたいな人だと思っています。

どのキャラクターもバランスが最高に良いですよね。完全に嫌な奴っていうのがいない。みんな思いの違いはあれどバレーを続ける、バレーに関わる、という選択をした人なので、根が純粋というか。ハイキューのここが好きです。
好きな人々の話をすると無限になるので割愛しますが、皆さん本当に素敵でいらっしゃいますから、そりゃここまでファンも応援し続けるわ…と納得。
バレーに真摯に向き合う姿もかっこいいし、皆さん魂が綺麗だから見ているこちらも浄化される感じがあります。というか全員可愛くてかっこよくて誰が活躍しても血沸き肉踊ります。


04 終わりに


まとまりのないオタク語り日記だ…。好きなシーン書き足りないので、45巻分書くやつも今度やりたいと思います。
知人はしきりに「ここまでハマってくれると思ってなかったので嬉しい」と言ってくれるんですが、私もこんなになる予定じゃなかった。まさか漫画を読んでて感情輸入して本気で泣くまでになるとは。ハイキューに出会ってから感情揺さぶられまくりなので、劇場版とかどうなってしまうんだ…。

余談ですが、二次元ジャンルにハマるのが10年ぶりくらいで、当時はそこまでコラボカフェとかも盛んではなかったため、令和5年に人生で初めてコラボ温泉に行きました。サムネはその時の写真です。めちゃくちゃ楽しかった。
FINALに合わせていろんなコラボ始まると思うので行けるだけ行きたい!劇場版でまた皆さんの活躍が見れるのが嬉しいようなFINALが悲しいような。でもこのタイミングで好きになれたのが本当に嬉しいです。
この作品を読めてよかった。心が震えるくらいの感動をありがとうございます。

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