田舎生活

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  • ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ

    七十の手習で俳句を始めた。 理由は二つ。第一に、自分がノートに記録してきた生活日誌を読み返すのが苦痛であること。ダラダラと長すぎる。事務的なことは文章で残さざるを得ないが、それ以外の出来事は一句の俳句にして楽しく読み返せる生活日誌にしたい。 次に、私の本拠地、千葉県の都市化した環境では、季節の変化を感じ難い。が、ここ信州高山村の農業中心の生活では、一日一日が、季節の移ろいの中にあり、句題にあふれている。 作句の方針:作句した時の情景や心情が心の中に鮮明に蘇る句であること。推敲は、ただこの一点のため。 私の俳句は、「生活日誌としての俳句」。初心者の私の未熟さと相まって、読者が共鳴できない愚作も多かろうと思う。俳句の後に短い関連したエッセイを加え、読者の共感を得たいと思う。一週間一投稿が目標。 同好の士、先達にアドバイス、辛口の批評、コメントなどいただけると幸甚です。

  • ツバメ夫の田舎暮らしリポート

    千葉県の本拠地と長野県高山村の限界集落の間を渡り鳥のように季節移住しながら田舎暮らしを楽しむ73歳の男性。このようなライフスタイルの中で遭遇したり、感じたり、計画したり、実行したり、分析したり、反省したりした様々な出来事を記事にしてリポートする予定です。 対象者は、田舎暮らしに興味のある人だが、信州に興味のある人、野菜作りに興味のある人、限界集落に興味のある人、自然やアウトドアに興味のある人、健康生活に興味のある人、老人の実態や生きがいに興味のある人にも参考になるのではないかと思う。 頻度は、とりあえずは、一週間に1記事を書きあげることを目標にしたい。 記事についての印象、感想、要望コメントを気軽に、簡単にしていただけるとありがたい。「語り部」にとって、聞き手の「へー!」「まぁ!」「面白い!」「それで?」程度の合いの手が継続エネルギーとなるので。

最近の記事

ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 007

信州標高800メートルの花々について感想 ノウゼンカズラ最後の花房看取りけり ノウゼンカズラ散りたる朝のくしゃみかな 私の季節移住先、信州高山村の作業飯場であり、庵である古い民家の庭は、雑草が伸び放題で、花の数は少ない。 私の情熱は畑での野菜づくりの方に向かっているため、庭に花を植えようとする情熱が欠けている。 過去七年間に植えた花を観賞するための植物は、紫陽花とノウゼンカズラだけだ。どちらも、コメリの店頭で、買い手がつかずに値引き販売されていたものを購入したものだ

    • ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 006

      草刈れば突風来たりて蕎麦の渦 私は田んぼ3枚を管理している。田んぼ一枚の登記簿上の地積は約一反(約1000㎡)だが、実際の作付面積は、その6割程度だろうか。 私の家から500 メートル ほどのところにある集落内の田んぼ2枚では蕎麦を栽培し、1 km ほど離れた隣の集落内の田んぼ1枚では去年から稲作をしている。 管理するということは、所有者から農地を預かって、耕作する権利を得ることであると同時に、周辺部の雑草を綺麗に刈り、間違っても耕作放棄地のような状態にしない義務を負う

      • ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 005

        山栗のイガ散る道を里の湯へ 信州高山村は『信州高山温泉郷』を観光のキャッチフレーズにしている。信州高山村観光協会のホームページには以下のように書かれている。 『高山村を深い V 字の渓谷で分ける松川のほとりには、谷筋に沿って八つの温泉が点在し、信州高山温泉郷を形作っています。上流から、下流まで、奥山田温泉、七味温泉、五色温泉、松川渓谷温泉、山田温泉、蕨温泉、子安温泉、そしてYOU游ランド… 』 私にとって温泉は農業とともに、私の田舎暮らしの大きな二本の柱となっている。

        • ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 004

          ありんこよ踏むなか弱きトマトの芽 春、畑に植える苗を作るため、ポットに発芽専用の土を入れ、野菜の種をまく。私はその種が発芽する様子を見るのが大好きだ。 野菜を育てる人にとって、無事に土から顔を出した新芽、つまり、野菜の赤ちゃんを見るのは、とても喜ばしい瞬間だ。 『めでたい』を、『芽出たい』と当て字する気持ちがよく分かる。ただし、語源解説によると、『めでたい』は発芽とは無関係で、『愛(め)でる』の仲間だそうだ。 「男は子供を産めないから、野菜を育てたがるのはその代償行動

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        • ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ
          8本
        • ツバメ夫の田舎暮らしリポート
          3本

        記事

          ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 003

          トンボ舞う信濃の棚田永遠(とわ)にあれ これは信濃の山里讃歌であり、その美しい風景が永遠に続いてほしいとの願いを込めた祝詞(のりと)でもある。 私が心に描く美しい日本の原風景の一つがトンボが舞い飛び、黄金(こがね)の稲穂が風に揺れる棚田だ。美しい日本の原風景には是非ともトンボに参加してもらいたい。私が日本的な美しさの構成要因の一つとしてトンボを意識するようになったのは、それほど昔のことではない。そのきっかけは一人のフランス人だった。 私の本業は英語とフランス語による通訳

          ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 003

          ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 002

          五年待ち結びしリンゴ猿無情 2年ほど前に俳句作りを始めたとき、2〜3句ほど作ってみた後、すぐに自分の俳号を考案した。それは高山村楽。高山村を楽しむ人という単純な意味を込めた。単純だが音の響きが好きだ。我ながらかっこいい名前を付けたものだ! 北海道生まれ、北海道育ちの私は、スキー場でピカピカのスキーウェアや、高価なスキーなどでガチガチに身を固めながら、ふらふらと V字ボーケンしかできないスキーヤーを見かけた時、つい苦笑いを浮かべていたものだが、俳句では彼らと同じことをしてい

          ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 002

          ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 001

          台所の窓アマガエルストレッチ 台所の流し台で夕食の洗い物を終え、ひょいと窓を見ると、裏庭の漆黒の闇を背景に、窓に白っぽいものがくっついている。近づいて、アマガエルだと分かった。正式にはニホンアマガエル。体調2.0〜4.5cm。ほぼ日本中に分布するらしい。台所の窓に張り付いていたこのカエルは上限に近い大きさかな? 台所の明かりに、引き寄せられて集まってくる昆虫を捕食するために窓辺に張り付いている。四肢の指の部分に発達した吸盤があり、それを使って高度な垂直移動能力を発揮する。

          ツバメ夫の北信田舎暮らし:俳句とエッセイ 001

          野猿との我が闘争

          長野県北部は野生動物の宝庫ですね。ここ、信州高山村では、特に猿!散歩していて一番よく見かける野生動物。この地域は、人口密度は低いが、「猿口密度」はかなり高い。 日本人よりもむしろ外国人によく知られている地獄谷野猿公苑(例の温泉に入る猿達がいるところ)は、私の所から車で小一時間、29 km 先のところにある。だが、地図で見ると、その29 km はのの字を描くようにぐるりと回り込んで移動するルートであって、直線距離でみるならば、野猿公苑とわが庵の距離はわずか10 km にも満た

          野猿との我が闘争

          ミニ千日回峰

          私が開拓して名付けた一日一万歩のウォーキングルート 1日でも長く田舎暮らしを楽しみたい。そのためには健康をできるだけ長期にわたって維持することが必須だ。 私の主な健康法はまず第一に16時間のプチ断食を中心にした正しい食事法、次には一日一万歩のウォーキングを目標にした適度な運動。この二つだ。農作業も適度な運動の一つだ。特にクワを振るって、野菜を植えるための畝づくりをするのは良い運動になる。  その他マイナーな健康法として禁酒禁煙、規則的な生活リズムの維持、可能なら一日二回

          ミニ千日回峰

          #自己紹介

          俺はツバメ夫? 渡り鳥スタイルの田舎暮らしを始めて、はや7年 季節移住方式の田舎暮らしを実践中の73歳の男性。信州の雪が溶けるころ、妻に別れの挨拶をし、本拠地の千葉県から長野県高山村の一番奥まったところにある標高800 M の限界集落に旅立つ。信州高山村は「日本で最も美しい村連合」に加盟しているだけあって、実に美しい農村だ。そこで野菜、米、蕎麦などを育てながら、田舎暮らしを堪能する。雪が降り始めるころ、再び温暖な千葉県の妻の元へと舞い戻る。こんな生活を、かれこれ7年ほど続け

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