見出し画像

他愛なくとるに足らないこと(2023.2.21)

世の人ってやさしいな、とよく思う。

仕事にまつわる話なのだけど、復職して会って一ヶ月くらいの方にどうやら嫌われており、敵認定されているらしい、と耳に入った。
普通に教えたり、普通に説明したり、距離感つかめないながらもそれなりに接していたのだけど、それが気に触ったのか言い方が強く感じたのかなにもかもなのかもうわからんがとにかく嫌われてるらしい。
わたし以外のこともいろいろと言っていたようで、色んな人の耳に入っている。何度かそういうことがあったらしいことも。
それでも皆いま会社で一緒に働いている仲間だしなんとかうまく転がしながら育てていこう、と話していた。
わたしは信じられないような気持ちでその話を聞いていた。実際そんな顔を隠せなかった。

なんていうかそこまでしなきゃいけないのかなあと思ってしまう。
でもそこまでしなきゃいけないのだろう。なぜならこれはわたし個人に関係するのではなく会社に関係することで、しかもすぐそこで働いている人間の話だからだ。
でもなんだろう。そんなに陰で言われたと聞いてしまうと、気を遣わざるを得ないし、優しくしようという気も起きない。嫌われてもいいやじゃなくって、正直どうでもいいが満ちている。かかわらんといて〜みたいな。
でもみんなはそれじゃいけないと言う。コミュニケーションをとってあげようという。優しい言い方をして教えようという。
おやさしいなとおもう。そして、そのやさしさがちっともわいてこないわたしという人間がいかに嫌な人間か浮き彫りになる。
やさしく出来ないこと、やさしくなれないことに、罪悪感がわく。なんの罪悪感かもわからない罪悪感が。建前でも優しく出来ないわたし自身に重篤な欠陥があると実感してしまう。

愛したい隣人だけ愛していたいから、そこまででもない人にはそれなりに接したい。
それを隠して優しさを発揮しないといけないらしい。なぜなら仕事なので。
心の底から嫌だ。こんなことを口にするとさらに出来てなくやさしくない人間だと思われるのだろう。もっと嫌だ。

他人にやさしくしましょうなんて匙加減でしかない。そんなものさしで人間性とやさしさとやらをこの世に測られている。