見出し画像

キャリアアドバイザー経験のある人事が考える「自己分析」の始め方

もう2月も終わりに近づき、4月に向けての辞令が発令される時期になりましたね。
未来に向けてモチベーションが上がってる方もいれば、思い描いた辞令でなくモヤモヤの方もいらっしゃると思います。
今の時期にモヤモヤを感じて転職活動を開始される方も多いので、キャリアアドバイザー経験のある人事として自己分析の始め方をまとめました。

転職活動でまず最初につまづくのが自己分析ではないでしょうか?個人的にも大事だと感じているのでご参考にいただけると嬉しいです。
※あくまで1個人の意見です。個人のキャリアの描き方に正解はないので、参考にいただける部分があれば嬉しいです。

①ゴール(2C)をイメージする

自己分析を始める際にとにかく色々なワークが散見され、何から始めたらいいのかわからない方も多いと思います。
自己分析は始めるとキリがないので、まず「何を言語化できればいいのか?」ということを決めておくことがおすすめです。
色々なフレームワークがありますが、個人的にはシンプルに下記2つの「C」がいいのではないかと考えています。

・大事にしたいこと(Core)
「ありたい自分」であるために大事にしたい価値観
・できること(Can)
今まで培ってきた経験から身に着けたスキルやスタンス

「やりたいこと」は知識量やその時の感情によっても変化するので、まずはすぐに変化しづらいであろう部分の自己分析からはじめると効率的です。
ポイントとしては、外部環境に依存せずに自分がどうありたいか、なにができそうかということを言語化することです。
イメージとしては下記です。

・大事にしたいこと(Core)
△「気の合う仲間がいること」「チャレンジできる環境があること」
〇「誰にでも思いやりを持って接すること」「自信が無くても一歩踏み出すこと」
・できること(Can)
△「新規営業で成果を出せる」「大人数のマネジメントできる」
〇「愚直に改善を重ねることができること」「人に合わせて伝え方を工夫できること」

上記のようなイメージで、自分を主語として外部環境に影響されない2Cを言語化することをゴールにして、次のステップに進みます。

②とにかく話してみる

まず、当たり前の話かもしれませんが、話すことで自分の感情や思考が言語化され、洗練されていきます。またフィードバックされることで初めて気づくことも多いです。
気づいたことや出てきたキーワードを上記2Cに当てはめてメモをしながら話す機会を作ってみましょう。
ポイントとしては2点あると考えています。

・自分が「別キャラクターで接する複数人」と話すこと
多くの人は、日常生活の中でも接する人によっていろいろなキャラを使い分けていると思います。「親に見せる自分」と「友達に見せる自分」は違っているように、自分が出すキャラクターが異なるような複数人の方と話すことをお勧めします。そうすることで多面的に自分の理解を深められるはずです。

・「盲点の窓」「未知の窓」を受け入れること
「ジョハリの窓」というフレームワークがあります。
その中でも右側の「盲点の窓」「未知の窓」を発見することで自己理解が大きく進みます。
色々な方と話していくうちに、受け入れたくない自分の一面が出てくることもあります。
自分は「こういった人間である」といったバイアスがあると偏った解釈になってしまうこともあるので、一旦フラットにいろいろな自分を受け入れる努力をしてみましょう。

引用元(https://potect-a.com/utilization/johari_window/)

③過去を振り返ってみる

・大事にしたいこと(Core)を振り返る
個人的にお勧めしたい書籍は『リフレクション(REFLECTION) 自分とチームの成長を加速させる内省の技術』です。

書籍の中のフレームワークである「認知の4点セット」を用いた振り返りワークが下記です。今までの経験を振り返って自分が大事にしたいキーワードをいくつかピックアップしてみましょう。

引用元(『リフレクション 自分とチームの成長を加速させる内省の技術』)

・できること(Can)を振り返る
こちらでお勧めしたい書籍としては『ストレングスファインダー』です。
もちろん同書籍のワークから強みを言語化することもいいと思いますが、より納得感があり、かつ自分にマッチしたキーワードにしたいので、下記のようなワークがいいと思っています。

1,下記一覧から自分の強みに近いと思うキーワードをいくつかピック
2,そのキーワードを体現したエピソードを振り返る
3,エピソードから自分の強みの言語化を再定義する。

引用元(ストレングスファインダーまとめサイト)

自分のエピソードを思い返して振り返り、再言語化することで、抽象度の高い一般的な言葉選びからより自分の強みにマッチした言葉選びができると思います。

④最高の人生を想像する

最後は未来について考えることで「大事にしたいこと(Core)」を言語化してみます。
最高の人生について想像してみたことはありますか?
時間軸をいつにするかで大事にしたいことが変わってくることもあれば、変わらないものもあると思います。
色々な時間軸で想像して、キーワードをメモしてみてください。

・明日死ぬとしたら、今日1日をどう過ごしたい?
・自分のお葬式で「どんな人だった」と言われたい?
・1年後の理想の1日はどんな1日?
・40歳になった時の最高の1日とは?
・最高の人生ってどんな人生?              など

⑤2Cをまとめてみる

今までのワークでてきたキーワードを整理してみましょう。
似たような意味であればグルーピングして、新たな言葉に置き換えてもOKです。
そして、下記のように解像度が高く具体的な特定の言葉にすることがポイントです。

△ 家族
→家族との時間?家族を養える年収?家族を大事にしたいという精神?
△ チャレンジ
→昇格ができる評価制度?裁量が持てる決裁権限?ブルーオーシャンな市場?

2Cのキーワード群を見たときに、「あー自分のことかも」と思えるくらい解像度を上げた言葉選びにしていくことで、自分の強みを正確に捉え、マッチした環境を選べるようになると思います。

⑥最後に

今回は企業選びには触れませんでしたが、企業を選ぶとなれば「やりたいこと」も言語化していく必要がでてくるかもしれません。しかし、個人的には「自分のできること(Can)」を活かせるかどうかが企業選びでも最も大事だと思っています。
「好きなこと/やりたいこと」が「できること(Can)」になることもありますが、その逆で「できること(Can)」が「好きなこと/やりたいこと」になることもあります。
私ももともと人材業界に興味があったわけではなく、たまたまファーストキャリアが人事だったことで人事を学び、気づけば「やりたいこと」に変わっていきました。今回の記事を参考にして、自分にマッチした転職ができる方が増えればいいなと思います。

さて、私が所属するlotsfulでは「できること(Can)」を活かしてご活躍いただける仲間を募集しています!
キャリア副業という新しい市場を開拓していくために、「自分で課題を見つけて、改善のPDCAサイクルを回ることができる方」や、「スピード感を持って行動に移すことができる方」を絶賛募集中です!
新規事業ということもあり、職種の枠にとらわれずに色々挑戦できる環境があります。
少しでも興味があればカジュアル面談も可能なのでお気軽にご連絡ください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?