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精神保健福祉士ってどんな資格? どうやったらなれるの? ~実際になるまでの感想も~

夏休みも最終盤に差し掛かり、地域によってはもう新学期が始まっている方もいらっしゃるのでしょうか?
この時期はオープンキャンパスも各大学などで開催されており、進路に悩んでいる方もいるかもしれません。
そんなわけで、今回は私の持っている精神保健福祉士という資格について扱っていきます。

ココオルにも精神保健福祉士になりたい! という相談は複数寄せられており、実際に相談者さんのなかにも精神保健福祉士の資格を持っている方は多くいらっしゃるようです。
でも、ぶっちゃけ精神保健福祉士ってなにしてるかよくわからなくないですか……?
たぶん、精神保健福祉士自身でもひとことで「こういう仕事です」という答えはそう簡単に出てこないんじゃないかなと思います(笑)
お医者さんや看護師さんのように日常的に見かけることはなかなかないですし、『ソーシャルワーカー』とか『支援員』『相談員』なんて役職名で働いていることも多いのであまり意識されていないのかなぁなんて気も私はしています。
そんなわけで今回はさらっと精神保健福祉士ってどんなことしてるのか、どんなところにいるのかということに触れつつ、私が精神保健福祉士を目指した理由や国家試験の勉強方法などを述べていきますね(*´ω`*)


精神保健福祉士ってなぁに?

精神保健福祉士は、精神保健福祉士法(平成9年法律第131号)に基づく名称独占の資格であり、精神保健福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、又は精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者の地域相談支援の利用に関する相談その他の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うことを業とする者をいいます。

精神保健福祉士について |厚生労働省

厚生労働省からまるっと引用してきましたが、わかるようなわからないような感じですよね……。
私は友人に聞かれたときは「メンタルヘルスに困難のある人に対して、福祉の面からサポートしていく人」と言っています。
医療の面は医師や看護師、心理の面は臨床心理士や認定心理士などの方がサポートしていく中で、制度や支援施設などを紹介して福祉の面からサポートしていくのが精神保健福祉士だと私は考えています。
精神障害にまつわる制度ってたくさんある一方でなかなか情報をつかみづらい上、ほとんどが何らかの手続きしないと支援を受けられないので本人だけでは適切に利用することが非常に難しいです。
さらに支援施設もいろいろな種類があり様々な事業所がサービスを提供している中で、どんなサービスを利用すればより生活しやすくなるのか、どこが自分に合っているのかを自分だけで考え、見つけ、利用の計画を立てるとなるとどんなに頑張ったとしても無理があります。
そこを直接・あるいは間接的にサポートするのが精神保健福祉士だと私は思っています。

精神保健福祉士はどんなところで働いてるの?

上にもある通り、主な活躍の場は精神科病院や精神科デイケアになります。
社会福祉士に比べると精神障害に特化している分どうしても幅が狭まりますが、就労移行支援や就労継続支援、地域活動支援センターなどの福祉系施設のほか、社会復帰調整官や精神保健参与員として司法施設で働いたり、一般企業が障害者雇用促進などの目的で雇用するということもあるようです。
メンタルヘルスに関する問題も多様化していると同時に、どんどん精神保健福祉士の仕事の幅は広がっているように思います。

もっと詳しく知りたい方は、日本精神保健福祉士協会のページが参考になるかもしれません。

どうやったらなれるの?

精神保健福祉士になるには色々なルートがあるのですが、一番メジャーというか手っ取り早いのは福祉系の大学(精神保健福祉士が取得できる大学)で4年間指定の科目を履修して国家資格を受けるという方法になります。
また社会福祉士と共通する科目(基礎科目)があるため、両方の資格を持っている人も多いです。
他にも実務経験を積んだり短期養成校へ通ったりといろいろな方法があるので、詳しく知りたい方は[精神保健福祉士国家試験]受験資格(資格取得ルート図)をご覧ください。

なんで精神保健福祉士を目指したの?

自分自身が幼いころから教員による体罰からのトラウマを抱えている上、シングルマザーの母も精神的に不安定で定期的にメンタルクリニックに通っていたというのがきっかけなように思います。
そんな中で進路を考えている頃に祖母がくも膜下出血で突然倒れ、私含む家族が大混乱しているところに精神保健福祉士と出会い、親身になってもらえたことではっきり精神保健福祉士という仕事を意識しました。
そしてオープンキャンパスで出会った教授の模擬授業が本当に面白かった!
福祉=介護と思っていた当時の私にはかなり衝撃的でした。
夏休み中はほぼ毎回オープンキャンパスに参加して教授にも顔を覚えられる始末(笑)
そこから入学して本格的に社会福祉士・精神保健福祉士を目指す資格課程に乗りました。
私は根っからの数学アレルギーだったのですが、ほとんど計算とかはなかったのでその点は非常に助かりました。(数学的な考えが必要になる科目はありましたが……)
国家試験対策は『国試ナビ』を愛用! 自分で穴あき問題を作って赤シートで隠しては何度も覚えるように繰り返し勉強していました。
それに加えてたま~に『国民の福祉と介護の動向』を読んでいました。
過去問は国試直前1ヶ月に実力テスト的なものとして追い込みに使っていました。
精神保健福祉士の試験は全18科目から成っていて、合格点に達することはもちろんなのですが0点の科目がひとつでもあると合格点に達していても一撃で不合格になってしまいます。模試でこれをやらかしたときは本当に肝が冷えました……。
そのため得意なものを伸ばすよりは苦手科目を潰すのに時間をかけていたような気がします。
私の場合は座学は楽しくできていて正直余裕だったのですが、実習が私は非常につらかったです。
自分の感じ方や考え方の傾向を意識するために自分に真正面から向き合わなければいけないですし、特に精神科病棟では様々な事情により長年社会的入院をしている患者さんや自傷他害のある患者さんとも関わることがあってかなりショックでした。
実習後に資格取得課程をやめる人も多く、私自身もかなり悩み社会福祉士の実習を断念して精神保健福祉士のみに専念しました。
やっぱり留年してでも社会福祉士取ったほうがよかったかなぁなんて思う日もありますが、なんだかんだでここまで来ています。

この記事が、精神保健福祉士をちょっとでも目指そうと思う方の参考になれば幸いです(´ω`人)
もし気になることがあれば、ココオルや私のX(旧Twitter)でも質問してくださいね!


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