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会議を切り拓く技術:ファシリテートとは何か??

おはようございます!
溜まっているノートのメモをアウトプットする時間が来ました。
そういえば、スタエフも全く更新をしていないことに気が付き、今週辺り、どこかで収録しようかなぁーと考えている今日この頃です。

さて、今回の1冊はコチラ!

『ファシリテーションの教科書:組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ(著:吉田素文)』

前回の1冊に引き続き、表立って会議を執り行う際のお作法や技術を身につけるための本となっています。「場をファシリテートして欲しい」と立場的にも受けることが多くなりましたが、議論が活性化しなかったり、収拾がつかなかったりと課題が山積しておりました。

そもそも、ファシリテートは何か、なぜ必要なのかから落とし込みがあり、とても学びになりました。


1.ファシリテートとは何か?

現代は、VUCAの時代と言われ、先の見通しが立ちにくいといわれています。その中において必要なのは、「考える組織」を作ることです。
考える組織に必要なのは、議論の場を活性化させ、質を上げることができるリーダーです。つまり、「問い」を提示する、ファシリテーター型リーダーが必要なのです。

ファシリテートとは、リーダースキルのコアであり、引き出し、決めさせ、自ら動くことを助けることを本質としています。鍵となるのは、「原落ち感」です。

原落ち感を導く時の壁となるのは、議論のリードが出来ない、もしくは、自分の意見を押し付けてしまうことです。壁を超えるためのスキルをこれから観ていきましょう。それは、仕込み×さばき×理解のステップとなります。

2.仕込み

最終目標は行動の決定となり、合理性と納得性を高めることが必要になります。以下のステップで確認をしていきましょう。

① 「出発点」と「到達点」を明確にする

合意形成のステップは、アクションの選択と合意、実行プランへのコミットの明確化と共有になります。アクションの理由の共有と合意、議論の場の目的の共有を行いましょう。
到達点は仮置きでも良いです。具体的に言語化をし、状態目標の設定をします。その後、参加者の認識レベルを確認します。その際に、「皆わかっている」は幻想であることを改めて自覚しましょう。

② 参加者の状況を把握する

何を知っていて、何を知らないのか。そして、どのような考えを持っているのか把握しましょう。
思考や行動の特徴や意味・目的・背景・重要性の理解、知識・経験・情報・状況のイメージなど、立場の違いを含めてハックしていくのです。

③ 論点を広く洗い出し、絞り、深める

論点:「何について」を議論しようとすると、自由度や関係性からとても難しいです。地図を作り、全体像をまず把握したのち、フォーカスしましょう。

A.論点を広げる
大きな問に答えるための論点をだし、グルーピング化と階層化をします。その上で、出たもの以外の反論を見つけます。議論はアクションに向けての合意形成であることから、ステップを細分化して論点を押さえましょう。

B.絞り込み
すべきでない論点はあらかじめ予測をし、確認や保留をします。キーとなる論点に関しては、深堀りをするのですが、答えを出しません。答えのための切り口を準備するのです。

C.合意形成
到達点との関係性を軸に、「大事なところ」だけを切り取っていきます。また、議論の位置が、抽象度なのか、順番なのかを考えながら、勧めていきます。

その際の問題解決のステップも観ていきましょう。
人間の思考を把握したうえで、解決に当たる必要があります。
・What:Gap AtoB
・Where:俯瞰
・Why:追求
・How:対策
・決め打ち/絨毯爆撃

思考を理解したうえで、次のステップを踏みましょう。
a.場の目的共有
ゴール設定、及び権限とと事前準備を行います。
b.問題意識の明確化
あるべき姿と現状の認識の差をより具体化することで、背景の無意識化をなくします。
c.問題個所の特定
ここに時間を割きましょう。広げて絞る場面になりますが、メンバーの仮説は根拠のないフィルターを持っており、異なる視点が持ちにくくなります。
結果と傾向の確認をし、タイプ別、階層別に分けていきましょう。構造から、再発防止を図ります。
d.真因の追求
衆知を集めることで、視点の偏りや決め打ちを乗り越えながら、標準化されたイメージを作ります。人の能力や意識で「なぜ?」を止めてしまうと本質的な改善に繋がりません。
e.アクションの選択と合意
自分たちで決めた施策であるという当事者意識が重要です。評価基準や核オプションもオープンに募りましょう。
f.実行プランへのコミットの確認・共有
成果から逆算をし、「いつ・誰が・何をするのか」を具体的に考えます。

3.さばき

現場で参加者から意見を引き出し、適切に導くためのコミュニケーション技術となります。役職としては、「演出家」「ディレクター」といったところです。引き出し、受け止め、理解をし、共有から方向付けを行い、まとめます。

① 発言を引き出す

発言する意欲を高め、「なぜ、この場にいるのか」「あなたの発言を聴きたい」という発信からためらう原因を取り除く必要があります。最も重要なのは、「本当に聴きたい」という想いと姿勢を提示するこです。また、考えるべき、応えるべき点を絞って意見を聴くのも良いでしょう。論点の切り口を提示するのです。

② 発言を理解し、共有する

聴くことは現場のリーダーからの承認になります。聴けないときというのは、頭のキャパを超えている時でしょう。理解したという点については、全身ではっきりとした態度で示すことがより効果的です。

③ 理解のためのステップ

意見を読み取ったのち、根拠や理由を読み取りましょう。その上で、論点から目的を理解します。議論での位置づけを確認するとともに、心理的、感情的側面を理解します。この流れは、ファシリテーターの頭の中でも良いです。

④ 発言を深く理解する

発言を深く理解する主張に対して、根拠の欠落や未説明がないかを推定します。相手の論理を完成させることでより深く理解しようと仕向けます。その上で、構造の確認をし、推測をし、相手の真意を問います。
往々にしてあるのは、隠れた前提があることです。相手の主張に寄り添い、正しいと仮定し場合の論理のパーツを紐解きます。

⑤ 議論を方向付け、結論付ける

合意形成での納得感、達成感を確認しながら、対応を決めます。
対立が生じている場合、情報の量や解釈に差があるために、判断が違うことがあります。判断基準に影響を与えるものにさかのぼり、合意しましょう。

4.ファシリテートへの道


議論の際には、感情への働き掛けも怠ってはいけません。開始前からの雰囲気を作り、動いて場の空気を攪拌させ、想いを吐き出させて認めるのです。集団形成をするためには、様々なフェーズがありますが、感情も含めて考慮をし、どのフェーズでもメンバーが最大の成果が出せる状態に至らせることが目標です。
そのためには、しっかりとコントロールとガイドを行うでも、極力コントロールをせずプロセスを踏むでも、どちらも大切な手法となります。むしろ、時間的緊急度と習熟度で分けていきましょう。
ファシリテートの本来の目的は、モデル×サポーターであることです。
普段は使わない力を磨き続けて、必要に応じて出し入れする力が必要になるのです。


読了をしましたー!!!
まだまだ、習熟度が足りないばかりでなく、力の出し入れも下手であるために、議論を止めてしまったり、活性化させられなかったり、消化不良に陥らせてしまうことが多々あります。

もっと自身の技術を高めていかなければと、改めて考え、取り込もうと思ったスキルの1冊となりました。

ではでは、毎日がワクワクするような最高の1日になりますように!!
acty home
講内 源太


医療・介護における患者体験を変えることで、一人ひとりにとって最良のサービス提供が行えるように、日々学び続けています。
今年は、EX(働く方のプロセス)にも注目をし、各種講座も準備しています。
『一社)PX研究会』に、是非、一度お立ち寄りください。

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