読んだ本と共に一年を振り返る

今年の振り返りをする日記であります。(流し読み推奨)

そういえば最近教えてもらって気づいたのですが、このnote、スマホ用のアプリとしてもあったんですね。今まで毎回ブラウザから開いていました(笑)

そしてアプリ版の使いやすいこと…(笑) 以前は、基本的に自分の記事を書くことがほとんどでしたが、それ以来他の方の記事もよく読むようになりました。

本当にいろんな方がいろんな考え方を持っていて、面白いなあと思います。
自分ももっと吸収&発信したいと思うようになったので、2022年は今年よりもnoteにはお世話になることが増えそうです。


さて、今年は大学生活の折り返しを迎えた一年でありましたが(大学2年→大学3年)、自分の人生にとってもターニングポイントとなり得る年になったのかもしれません。

今年を振り返ると言っても、たいていを読書を中心に据えた一年だったので、読んだ本を中心に振り返りたいと思います。

2021年の幕開けは、私にとって学問の幕開けでした。2年後期に履修した哲学の授業が面白く、そこから一気に哲学にハマりました。何となく抽象的に物事を考えるのが好きで、2年の夏休みに「歴史とは、記憶とは、」ということに着目して、ベルクソン『物質と記憶』を図書館で借りましたが、書いてあることが丸で理解できずに途中で諦めて以来の哲学でした。その時の私に、「原文をいきなり読むのは難しいから、解説本から読め」とアドバイスしてやりたいです。(笑)

その哲学の先生は、今思えば専門はフランス現代思想で、精神分析医のラカンを中心に、レヴィナスとハイデガー、ビンスワンガーを授業では取り扱っていました。初学者の私にも理解できる、非常に分かり易くまとめられた授業で、今思えばあの授業が私の人生を変えたと言っても過言ではないかもしれません。その授業の最終レポートは、授業の参考文献を読み込んでとても時間をかけて書き上げたのを覚えています。(竹田『ハイデガー入門』熊野『レヴィナス入門』)

大学では、部活を頑張ろうと意気込んでいたものの、コロナで活動ができず、怠惰に時間を消費していた私にとって、哲学はようやく出会うことができた夢中になれるものでした。

それからは、割と上手くいくことが続きました。一年以上依存していた子に別れを告げることができ、春を迎えました。その時のきっかけになったのは、フロム『愛するということ』でしたね。

その春休みに読んだのは、亀井『デリダ 歴史の思考』。面白かったのですが、その後の学習に繋がったかと言えばどうでしょう…。この辺りで、脱構築にあまり興味を示していないことを悟るべきでした。それに気づくのはもう少し先の話…。

図書館の貸し出し履歴を見ていたら、3月にロラン・バルド『物語の構造分析』を読んでいますね。こちらはどういう経緯で読んだのか全く思い出せませんが、文学にも興味を持っていたのは間違いないようです。

あとは、西山『格差と分断のアメリカ』もこの辺りです。政治学のゼミに入っているので、社会学と政治を掛け合わせるような論文を書くことを当時はイメージしており、2020年に読んだ、ホックシールド『壁の向こうの住人たち』が面白く、アメリカの分断に興味があったので、それで読みました。とても分かり易い本でしたが、やはり学問として専門的に学ぶのとは少し違うのかな…とい気づいたのも事実だったりします。(笑)

3年の前期からは、本格的に哲学を学びたくなって、他大学に潜り込んで哲学の授業を受け始めました。
その時ハマったのが、ニーチェでした。自分のゼミは国際協力なども学ぶゼミなので、ニーチェのルサンチマンの考え方は衝撃的であり影響を受けました。今でも哲学にそれほど興味がない周囲の人にも、おススメしている思想家です。この授業もレポートはそこそこ頑張りましたね…
竹田『ニーチェ入門』、氷上『ニーチェの顔』

それと同時に、社会思想にも興味を持ちました。
ルソー大好き。坂本『社会思想の歴史:マキャベリからロールズまで』を教科書代わりに勉強していました。最近まで、自分が政治思想と哲学で揺れていたのは、間違いなくルソーの影響ですね。

夏休みに入ると、ゼミ合宿に向けて、齊藤『人新世の資本論』を読みましたね。このときも、マルクス、ひていはルソーのことが頭にありました。社会思想史の授業のレジュメも借りながら、マルクス主義についても勉強した時期でした。(伊藤ら『21世紀のマルクス:マルクス研究の到達点』、山田『可能なるアナキズム:マルセル・モースと贈与のモラル』←文化人類学の分野で面白かった)

夏合宿を終えると、後期のゼミ発表を始めていました。私が担当したのは、マルクス・ガブリエル。思えばこの辺りから、本格的に古典的な哲学に触れるようになったかなぁ。(ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』、『新実存主義』、『欲望の時代を哲学する』、『つながり過ぎた世界の先に』、河野『実存論の新展開』、岩内『新しい哲学の教科書』

一方で、自分の勉強はというと、宇野『政治哲学へ;現代フランスとの対話』を読んでいますね。この本で、ジャン=リュック・ナンシーに出会い、ナンシー『無為の共同体』も読んでいます。あと植村ら『現代現象学:経験から始める哲学入門』も読んでいますね。当時の私は、ルソーが思い描いた共同体を実現させるためには、、ということをずっとテーマにしていましたが、バタイユの考えに触れて、ユートピアを想像しすぎていたのかなあと不安になったり。この辺りで、政治思想とも脱構築とも別れを告げました。
今考えれば、ゼミに時間使いすぎ!


後期の発表も終わり、そこからは自分の学問分野を追い求めて、文献を読み漁る日々…。一度は、アガンベンから政治思想に戻ろうかとも思いましたが、純粋にもっと学びたい。知りたいと思えた、心の哲学や言語哲学、論理学なんかを今は勉強中です。(きっかけは、茂木『クオリアと人工意識』でした。)


後半は少し雑で、紹介していない本もありますが、このように振り返ってみると、本当に迷走していますね。(笑)


哲学科の学生でなく、政治思想や論理学の授業も一切ない学校で、自分なりに頑張ったのかなと思います。

きっと文学部哲学科では、もっと早いうちにきっかけはあったでしょうが、もがき苦しむのもいい経験だと思います。(おそらく本当に大変なのはこれから…笑)


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