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ジレットモデルがヒント!ビジネスにマーケティングのかけ合わせを取り入れませんか?

今回のテーマは、ジレットモデル。

「ジレットモデル」とは、本体を安価で提供し、付属の消耗品を継続して購入してもらうことで利益を上げるビジネスモデルのことです。 

今回は、ジレットモデルにヒントを得た「マーケティングとマーケティングのかけ合わせ」をさとみが提案。日々マーケティングに携わるもみじと、言語化×可視化ラボ的目線で語り合います。


言語化可視化ラボは、デザイナー岩崎さとみとライター本田もみじの「ブランディングとマーケティングの研究所」。クリエイターメンバーと一緒に、日々ブランディングとマーケティングの研究を行っています。
◆2人主宰のスクールはこちら|https://genshi-lab.com/



ひとつのビジネスがもうひとつのビジネスを生み出す?

さとみ:
先輩のMさんが「アロマディフューザー」のクラウドファンディングに挑戦中で、これにとても感銘を受けたんです。

そのアロマディフューザーは、犬や花などのモチーフの見た目で可愛らしく、アロマオイルを垂らすだけで気軽に香りを楽しむことができます。

しかも、アップサイクル(よりよい品質や新しい価値のあるものに生まれ変わらせること)でつくられた、環境に配慮したガラス製。成型作業は福祉作業所でおこなわれており、環境だけでなく社会にも優しい商品です。

お話を聞いていて、私はアロマ関係の方にこのアロマディフューザーに注目してもらうことで、もう一つのビジネスにつながるのではないかと考えました。

ジレットモデルにヒントを得たマーケティングのかけ合わせ

さとみ:
たとえば日本のプリンター。プリンターって高性能なのに、とても安く販売されていますよね。代わりに消耗品であるインクカートリッジを通常価格で販売し続けることで、サービスが成り立っています。
ウォーターサーバーとお水も同じです。これはマーケティングの世界でいう、いわゆる「ジレットモデル」というものですね。

もみじ:
アメリカで、剃刀用替え刃を考案したキング C. ジレットに由来するビジネスモデル!

さとみ:
そうそう。本体を安くすることで初期導入しやすくして、あとから売る消耗品で利益を出していくのがジレットモデルです。

今回のアロマディフューザーも、ジレットモデルをヒントにしてアロマ関係の方と提携すれば、お互いにメリットが出ると思いませんか?

アロマ関係の方は、サロンでアロマオイルだけでなく、このアロマディフューザーを販売してもらう。そうする形でお客様に持ち帰っていただくことができますよね。

アロマオイルを買っていただいても、使っていただかなければ減りません。
使いやすく、使いたくなるアロマディフューザーがあればアロマオイルの消費量も増えます。それに、新しいアロマディフューザーをプレゼントしたくなったときに思い出してもらい、再来店の動機になるかもしれない。

アロマオイルを常に身近に感じて使っていただくきっかけになれば、双方のビジネスに役立ちますよね。

もみじ:
なるほど。

さとみ:
それからMさんの商品に、ストーリーがあるのも強みだと思います。

「わぁ、かわいい」と思って買った方が説明書を読み、社会貢献にもなると知り、満足度を高められるような商品を提供したいという想いをお持ちなんですよね。ビジネス的にも価値がある面白い商品だなと思い、今回取り上げさせていただきました。

 もみじ:
すごくいいと思う! Mさんにも、アロマ関係の方にも、ユーザーにとってもメリットがありますね。

マーケットインとプロダクトアウト

 もみじ:
ジレットモデルって、私たちが考える以上にすごいモデルかもしれないですね。少し脱線するけど話してもいいですか?

さとみ:
ぜひ、聞かせて!

もみじ:
新しい製品を開発・販売する上の考え方に「プロダクトアウト」と「マーケットイン」があります。

「プロダクトアウト」は、作り手がよいと考える商品やサービスを世の中に提供する考え方。

「いいものができました。買ってください!」
「今までの研究結果からこんなに素晴らしい商品が誕生しました」
という販売方法です。
 
「マーケットイン」は、まだ商品はないけれどマーケットが存在し、ユーザーの「これがほしい」「こういうのはいらない」というニーズを吸い上げ、形にして売っていく考え方です。

さとみ:
アプローチ方法は、プロダクトアウトとマーケットインでは真逆になりますね。

もみじ:
 最近は、たくさんの方が多種多様なビジネスを展開しているじゃないですか。成功するためには、どちらのタイプなのかを見極めて、不足している要素を取り入れる必要があります。

しかし、ご自身では気付けないことも多いはずです。それを俯瞰して整理整頓してさしあげるのが、私たち外部の人間の役割です。

さとみ:
腹を割って話せる友人がいたり、異業種交流が得意だったりしても、日常ではビジネスの話はそこまでしないですもんね。

 もみじ:
それから、人の意見を聞いてさえいればマーケットインかといえば、そうでもないのが難しいところ。リサーチ時には決まって「へぇ~!ほしい!」という方も、商品化したら本当に買ってくれるかというとそうでもない(笑)

 さとみ:
わかる。あれ、びっくりするよね(笑)

ジレットモデルはマーケットイン型商品開発と相性が良い?

 もみじ:
話を戻しますね。マーケットインは結構難しいので、ジレットモデルと組み合わせるとよいかもしれないと感じました。

さとみ:
どういう風に?

もみじ:
皆さんが知っている商品でいえば、ネスレ社の「ネスカフェ ドルチェグスト」。コーヒーマシン本体はプロダクトアウトで、コーヒーカセットの中身はマーケットインです。

コーヒーの味やフレーバーは、「味わいの深いものがいい」や「軽いものがいい」などのユーザーの好み、「今ヨーロッパスタイルが流行っている」「チャイに人気が集まってる」などの市場の声をもとに、マーケットインで商品化していき、定期的に届け続けます。

「どんな方が長期間使ってくださっているか」や、「定期的に注文してくださっているか」というデータも、商品開発のヒントになりますよね。単にユーザーの声を聞いた商品をつくってもそうそう売れないから、継続性の高い方法と組み合わせるんですよ。

そう考えると、ジレットモデルってすごいですね!

さとみ:
ほんと、すごいよね~。

もみじ:
このような話、商品開発やマーケティングの好きな方となら、延々と話せますね(笑)お酒飲みながら語りたいです!


このnoteは、Facebook非公開グループ「言語化×可視化ラボコミュ」のライブ配信からクリエイターさん向けの内容をピックアップして記事化したものです。


【この記事を書いた人】
言語化×可視化ラボ コンテンツ開発チーム しまこ

2021年、会社員の傍ら複業ライターとして活動開始。
“自分のことばで誰にでもわかりやすく”をモットーに、ペット・インテリア・エンタメジャンルで執筆中。最近WEBデザインの勉強をはじめました。無類の猫好き。
https://twitter.com/simarisucco

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