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ブータンの教え


残念なことに私は飛行機に乗れないようで。
以前北海道旅行に行った際、約1時間のフライトだったが、行き帰り共にいつ嘔吐してもおかしくない状況だった。

高福祉国家スウェーデンには昔から行きたかった。けど無理そう。
幸せの国と謳われるブータンも、その一つである。

日本からブータンへ行くには、約9時間を要するらしい。無理だ。絶対に無理だ。空を飛んでいる飛行機を見るだけでも、鼓動が早くなるというのに。


アメリカのジャーナリストであるエリック・ワイナーさんの著書「世界しあわせ紀行」を、少しずつではあるが、ちまちまと読んでいる。

幸せとは何かを追い求める旅。スウェーデン、カタール、スイスなどなど様々な国を回る。その中に、ブータン王国の名前もあった。

この本によれば、ブータンには信号機がない。
そして、男根をたくさんぶら下げた寺院がある。
幸せかと聞かれれば、皆幸せだという。
そして国民の幸福のために政策を練る。

実に、ブータンにはGDP(国内総生産)のように、GNH(国民総幸福量)というものがある。

エリックワイナーさんがブータンのホテル支配人に「国民総幸福量とはなにか」と尋ねる。

するとホテルの支配人はこう答える。

「己の身の程をわきまえること、そして足るを知るということです」

この言葉が今でもずっと頭に残っている。
「足るを知る」ということ。

今の日本人は「足るを知る」ということをわかっているのだろうか。

日々何かが消費され、日々何かが捨てられる。
それは忘れられ、葬られる。

それは、1日に何度行われているのだろう。
そして、人間1人がそれを何度行うのだろう。

意識を変える必要がある。
物がないのでない。
物があるのが見えていない。

目先のものの消費が多い。
最近は特に流行り廃りのペースが昔に増して早い気がしている。

そのペースをどうにか落とすことができないか。
そして、何よりも、流行りに乗らずに、個人を、個を持つことはできないのだろうか。

流行りに乗らないマインドがあったら、少しは変わるのかなと思う。

私自身、無職期間を経験して「足るを知る」を実感している。

事実お金がないので、何かを買うには吟味するようになる。「ずっと着ることができるか?ずっと使えるか?飽きないか?」
考えに考え抜いてから購入する思考になった。

趣味は元々読書なので、新書を買うよりも古本を買うことが多くなった。古本を買うとなると、利益は著者に入らなくなる。うーむ。サステナブルという観点からは、今回は悪しからず…。お許しいただきたい。

さて、結論何が言いたいかというと、ブータン人は幸せだということ。その背景には、足るを知るということが潜在意識的に刷り込まれているということ。

日本人もそうだったはずなのにな。
せんしんこくになると、それなりの弊害も生まれてくるものなのですね。

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