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発達論をセルフマネジメントに適用する

今日は自分の人生をマネジメントしていくためのヒントとして
エリクソンが提唱した発達段階である心理社会的発達論をまとめたい!

エリクソンの心理社会的発達理論は、人間のライフサイクルを通じて経験する8つの発達段階を提唱したもの。

この理論は、自分たちが生涯を通じて経験するさまざまな課題と、それらが私たちのアイデンティティ形成にどのように影響するかを理解するのに役立つ。

特に面白いのが、各段階で対の関係になっていて
どういったアプローチをするかによって、どちらかの性質を得るようになることをまとめている。

それぞれの段階を見ていく。

第一段階:信頼対不信(0-1歳)
生後間もない赤ちゃんは、基本的な信頼感を育むか、または不信感を持つかのどちらかを学ぶ。
これは主に、世話をする人が赤ちゃんの基本的なニーズに応えるかどうかに依存する。
ここで信頼感が確立されると、赤ちゃんは安心感と世界への信頼を持つようになる。

第二段階:自律性対恥と疑い(1-3歳)
この段階では、子どもたちは自立と自己制御を学ぶ。
トイレトレーニングはこの段階の重要な部分。
子どもが自己制御を学び、選択をする能力を養うことができれば、自律性が育つ。
しかし、過剰な批判や制限を受けると、恥と疑いの感情が生まれることがある。

第三段階:主導性対罪悪感(3-6歳)
幼児期には、子どもたちは自分の行動に責任を持ち、積極的に周囲の世界と関わることを学ぶ。
この段階で主導性が育つと、子どもは自信を持って新しいことに挑戦できるようになる。
しかし、その試みが否定されたり、失敗を恐れさせられたりすると、罪悪感を感じるようになる可能性がある。

第四段階:勤勉性対劣等感(6歳-12歳)
学齢期の子どもは、学校での成功やスポーツなどの活動を通じて、自己の能力に対する信頼を築く。
彼らが成功を経験し、その過程で勤勉性を身に付けると、自己効力感が高まる。
しかし、期待に応えられないと感じたり、他人と自己を比較して劣っていると感じたりすると、劣等感が生じることがある。

第五段階:アイデンティティ対役割混乱(13歳~19歳)
思春期はアイデンティティを探求する時期。
若者は自分自身とは何者か、どのような価値観を持つべきかを問い始める。
成功すれば、確固たる自己感覚を形成できる。
しかし、この探求に失敗すると、役割混乱や自己に対する不確実性を感じることがある。

第六段階:親密さ対孤立(20歳~39歳)
若年成人期には、親密な関係を築く能力が中心となる。
成功すれば、愛情深い関係を築き、他人との絆を深めることができる。
しかし、親密さを避けたり、失敗を恐れたりすると、孤立感や孤独を経験することがある。

第七段階:生産性対停滞(40歳~64歳)
中年の大人は、自分の人生を振り返り、次世代に何かを残すことを望む。
これは通常、育児、仕事、または社会貢献を通じて達成される。
生産性を実感できれば、充実感と達成感を得ることができる。
しかし、このような貢献を感じられない場合、人生の停滞感や無意味さを感じることになる。

第八段階:完全性対絶望(65歳以降)
生涯を通じての経験を振り返り、人生を受け入れる能力がこの段階の焦点。
過去の選択と経験を受け入れ、完全性の感覚を得ることができれば、人生の終わりに平和を感じることができる。
しかし、後悔や未解決の問題が残っている場合、絶望感に苛まれることがある。

これを踏まえて、セルフマネジメントで考えるべきポイントをまとめてみる。

エリクソンの心理社会的発達理論を自分のセルフマネジメントに活用するには、各発達段階を自己理解と成長の機会として捉えることが大切になる

  1. 自己理解と自己受容の強化
    ・信頼対不信: 自己信頼を高めるために、小さな成功体験を積み重ねたり、自分トとの約束を守ったり、信頼できる人間関係を築くことが重要
    ・自律性対恥と疑い: 自分で決断し、小さなことから責任を持つ練習をすることで、自律性を育む。
    失敗を学習の機会と捉え、自己批判を避けていくことも大切。


2.社会的スキルと対人関係の強化
・主導性対罪悪感: 新しいことに挑戦する勇気を持ち、自分の選択に責任を持つことで、主導性を発揮する機会を多く作る。
他人の批判や否定に動じない強さを身につけることも、SNSが蔓延する世界では重要。
・親密さ対孤立: 親密な関係を築くためには、自分自身を開示し、他人の感情を尊重することが重要。
信頼と相互理解を基盤とした関係を育むことに努めることは大切になる。


3.キャリアとライフゴールの達成
・勤勉性対劣等感: 目標設定と達成のプロセスで勤勉性を発揮し、自己効力感を高めることが大切。
小さな目標から始め、徐々に挑戦の度合いを高めていき、挑戦すること自体が楽しい状態を作る
・生産性対停滞: 自分にとって意味のある仕事や活動に取り組み、次世代に価値を提供することで、生産性を実感する。
自己実現と社会への貢献を目指す人生を選択していくことが大切。


4.人生の終盤に向けた準備
・完全性対絶望: 人生の終わりに向けて、過去の選択を受け入れ、今までの人生を肯定的に振り返ることで、完全性を感じることができる。
後悔のないよう、現在の選択を意識的に行い、エンディングを意識して、日々の感謝を大切にして生きる。

このようなアプローチで
たった一度きりの人生を自分でマネジメントしていくヒントとなる。

本日は以上!

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