医学英語論文をAI(ChatGPT/Claude)で作成する方法
このNoteで出来ること
ここに書かれているpromptをChatGPTやClaudeに入れることでゼロから(もちろん研究データは必要ですが)論文の体裁をした文章が全部書けます。また論文内でそのまま使えるグラフや表を作成することも可能です。しかし後述するいくつかの注意点を必ず把握しておくことが必要です。
また、おまけで以下のpromptやGPTsが付いてきます。
日本語の抄録作成
論文に使えるAdvanced Data Analysisのprompt(←超オススメです)
論文reviewGPT(自分の論文を投稿前にReviewしてもらう)
研究テーマを捻出する
再投稿時abstractフォーマットを変更
論文ReviseGPT(論文の修正とレビュワーへの回答作成)
2024年11月4日時点で使用モデルの推奨順はIntroductionとDiscussionにおいては①o1-preview②Claude3.5 Sonnet (新バージョン)、③ChatGPT (GPT-4o)、④Gemini1.5Pro002となっています。Material and Methods, Result, Conclusionsにおいてはo1-previewの優位性はないと思います。Claude用のpromptはo1-previewとGemini1.5Proにも使えます。GPTsではGPT-4oが使用されますのでo1-previewを使いたい場合はモデルでo1-previewを選択してClaude用のpromptを使ってください。あまり文章にこだわりがない場合は無料のGemini1.5Proでも良いかもしれません。
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更新履歴
2022.12.21 初版
2023.01.05 症例報告作成方法を追記
2023.02.02 ChatGPT 使用明記とAI生成文章検出器による確認を追記
2023.03.20 Reviewのためのpromptを追記
2023.04.10 ChatGPTに修正を求める時の要望について追記
2023.05.25 Reviewerへの回答のためのpromptを改善
2023.07.06 GPT-4に正式対応
2023.09.01 論文に使えるAdvanced Data Analysisのpromptを追記
2023.10.21 Custom Instructionを追記
2024.03.23 日本語を英訳して論文を書くためのプロンプトを追加
2024.04.06 投稿規定チェックpromptを追記(おまけセクション)
2024.04.29 Claude3(Opus)のprompt追記、
症例報告作成promptを大幅に改訂
2024.06.10 Gemini1.5Proについて追記
2024.06.21 Claude3.5(Sonnet)について追記
2024.06.30 Claude3.5のProjectsについて追記
2024.08.15 参考文献の与え方について追記
2024.10.14 モデルの推奨およびo1-previewについて追記
2024.11.04 モデルの推奨順について更新
知見が蓄積されたり新しいツールが出たら加筆していきます。本技術を取り巻く環境は非常に速いスピードで変化していますので出来る限り最新の知見にアップデートするよう努めて参ります。加筆に伴い値上げさせていただく可能性がございます。
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はじめに
英語が母国語でない日本人にとって英語論文を書く作業には高い言語の壁があると言わざるを得ません。しかし、英語はあくまでツールであり、論文の研究テーマに新規性があって臨床的意味があれば、AIに手伝ってもらって書いたとしても意味のある論文だと思います。
そこで2022年11月30日にOpenAI社によって公開された大規模言語モデルのChatGPT(https://chat.openai.com/chat)に論文作成を手伝ってもらう手法を紹介いたします。この方法が研究発信の一助になれば幸いです。
論文へのこの技術の応用はセンシティブな側面もあり賛否両論あると思いますし、このテーマについての意見形成も十分されておらず、本技術の利用に当たってはある程度のリテラシーが必要であると考えられます。そのため、ペイウォールとして有料とさせていただいています。また望んだ出力を得るためのprompt engeneering(命令を試行錯誤して調整すること)に結構時間がかかっていますので私の時間への対価としてサポートいただけましたら幸いです。教科書1冊程度のお値段ですが1つの論文あたり5-10時間以上の時間の節約になると思います。
Claude3.5Sonnetについて(2024.10.23追記)
2024年6月21日にAnthropicからClaude3.5Sonnetが発表され、10月23日に名前は変わりませんがアップデートがありました。
ベンチマークでもClaude3.5SonnetはGPT-4oに優っており、個人的な印象でもGPT4oよりも癖が少なく論理的な文章の構成に優れていると思います。Claude3.5はChatGPTPlusと同様月額20ドルで使用可能で有料ユーザーの入力はモデルの学習に使用されない事になっています。利用制限はありますがClaude3.5 (Sonnet)は無料でも使えます。
Gemini1.5Proについて
Gemini 1.5 Proの主な特徴は以下の通りです。
最大200万トークン(約140万単語)のコンテキストウィンドウを備え、長文の要約や複数の文書の比較が可能
高度な推論と分析
専門的な質問に対しても、旧世代のGeminiを上回る成績を収める
以上のように、Gemini 1.5 Proはテキスト処理に関する様々なタスクで力を発揮します。
しかも、現在は以下のGoogle AI Studio経由で無料で利用(上限あり)できるため、誰でも簡単に最新鋭のテキスト処理AIを試すことができます。Claude3Opusが使えない方やChatGPTに課金していなくてGPT-4の利用制限がある方は第一選択になると思います。
本Noteはこんな方にお勧め
ネイティブのようなこなれた英文で論文を書きたい方
英文校正に出してイマイチな校正の結果にがっかりしたことのある方
雑務に忙殺されて論文執筆、論文指導の時間が取れない指導教官の先生
指導教官が忙しすぎて放置されている大学院生
英語が苦手な方
ChatGPTのpromptが自分でうまく作成できない方
論文を量産したいと考えている方
こんな方には購入をお勧めしません
論文作成に圧倒的な実績、自信のある方
ChatGPTのpromptに精通している方
ChatGPTを全く使った事のない方(基礎的な使い方は他のサイトや書籍でお願いします)
本 プロンプトがお勧めな理由
ChatGPTリリース当初から使い倒して、その特性を理解している筆者が作成
大学院生の論文指導経験が豊富な筆者が作成(共著入れて論文数100+)
手法によってはHallucination(嘘)がほぼ出ない(出やすい手法もあり、注意書きしてあります)
参考文献の挿入もできる
ChatGPTを論文に使用する際の注意点
将来的にはAI生成文章の比率が高いとrejectされる可能性があるかもしれません。AIによる生成文章を見抜くプログラムはありますが正確性に欠けるため、実用レベルではありません(参考1参照)
雑誌によってはAI生成文章を禁止しているところがあるので投稿規定を確認ください→現在は私の知る限りではそのような雑誌はありません。 大半の雑誌はAcknowledgementに記載すれば良い しているしていることが多いです(参考リンク3-6参照)。ChatGPTは平然ともっともらしい嘘をつくので必ずファクトチェックはしてください。→後述のコツで回避可能になりました。
iThenticateなどの剽窃チェックツールは必ず通してください。他の論文の表現との重複が少しずつ見られます。→私の経験では別の論文の文章を引っ張ってきて使っていない限り、剽窃を気にするレベル(30%)の一致率に達することは無さそうです。 しかしニューヨークタイムズの記事を完全コピーして出してきた事例があるようなので、一応剽窃チェックツールは通したほうが良いかもしれません。(2024.1.27追記)論文の構成などは研究領域特有のお作法や好みもありますのでご自身で教科書を読んでください。また論文の構成やどんな論文が良いとされているかを知らないとpromptだけ持っていてもなかなか書けないようです。まだ論文執筆経験の無い大学院生にこのpromptを渡しても執筆には結構時間がかかっています。(でも1ヶ月かからずに書き上げてきた強者もいます)
おすすめ教科書
ChatGPTはユーザーからのフイードバックで強化学習を行っており、promptも学習の対象となります。個人情報や論文の大事な部分は入力しないよう気をつけてください。2023/3/2にOpenAIがChatGPTのAPIを公開、それに伴いデータ利用規約も変更になり、API経由の入力(通常のChatGPT はこれまで通り学習に使われます)は学習に使われないことになりました。Playgroundの使い方は以下のリンク参照ください。https://applealmondjp.com/posts/8729 (2023.3.6追記)API経由でない通常のChatGPT でもこちらからオプトアウトすれば入力データは学習には使用されません(2023.3.14追記)もしくはTeamプラン、Enterpriseプランの契約では学習に使用されません(2024.1.27追記)
AIで論文生成する本手法は自己責任のもとに用いてください。本手法でいかなる不利益がおきた場合にも私は責任を負い兼ねます
参考リンク
ChatGPTの論文生成を検証した論文。結論は「出版社はAI生成文章のdetectorを導入すべきである」とのこと。https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2022.12.23.521610v1
ICML(機械学習の国際学会)でのChatGPTなどによる大規模言語モデルによって作成された抄録の禁止https://twitter.com/ylecun/status/1610367976016064513?s=12&t=zQCBtDEiCWyAT8D0MYmJDA)
Springer-Nature と Elsevier が見解:ChatGPTは共著者としては不適、大規模言語モデルの使用は禁止ではないがMethodやAcknowledgementセクションに明記するべき https://www.theguardian.com/science/2023/jan/26/science-journals-ban-listing-of-chatgpt-as-co-author-on-papers
Science誌ではChatGPTで生成された文章は論文への利用NG https://www.science.org/doi/10.1126/science.adg7879
科研費申請promptとセットだと少しお安いです
ChatGPT、Claudeの知っておきべき基礎知識や小技など
ChatGPTに特有の事項
文章の途中で途切れて終わってしまった場合は、「Continue generating」ボタンを押せば続きを書いてくれます。ボタンが出ていない場合は指示を追加するしかありません
一度走らせたpromptを編集したい場合はpromptの箇所にカーソルを合わせると出てくる編集マークをクリックして編集してから「Save & Submit」してください。
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