見出し画像

髪を切りにオランダへ

2019年2月、母とオランダに行ってきた。
目的は髪を切りに行くため。

傍から聞いたらどういうこと?となると思うが、簡単に経緯を説明すると、

私の担当の美容師さんが海外の美容院で働くことを決める。

その決意を聞いた時点ではシンガポールに行くとのことだったので、シンガポールに興味があった私は軽い気持ちで「旅行がてら髪を切りに行きますよ~」と答える。

美容師さん、シンガポールのビザが下りず、就活やり直し。
オランダの美容院に就職が決定。

約束は約束だし、行くか、オランダ!


という流れ。

そう、この旅は髪を切りに行くことが目的で、オランダに行くのが目的ではないのだった…。

しかし実際に行ってみると大変楽しく、旅行から大いに影響を受けた私はその後英会話レッスンを受け始め、この夏で1年になる。

オランダ旅行の詳細は動画を作ったので是非見てほしい。

この記事は動画の宣伝なのか?
そのとおり。ぜひ見てほしい。オランダがいかに楽しかったか、動画を見てオランダに行ってみたいと思ってくれる人がいたら嬉しい。

加えてこの記事は、母との二人旅のエピローグでもある。


私は親(特に母)とうまくいっていない時期が随分あり、こんな風に二人旅をするなんてあの頃の自分には想像がつかないことだった。

母と初めて二人旅をしたのはオランダに行く2年前、神戸旅行だった。
神戸旅行が無事に楽しく終えられたので、今回はオランダ旅行に母を誘ってみることにしたのだった。


「髪を切りにオランダに行くことにしたんだけど、お母さんも一緒にどう?」
「いいね!行く行く!」

即レスだった。

オランダ・アムステルダム駅に着き、コインロッカーに荷物を預けた私たちは、とうとう旅が始まったとキャッキャしながら街に飛び出た。

そしてすぐ、走ってくる大量の自転車に轢かれそうになった。

アムステルダムは自転車大国で、歩行者より自転車優先なのだ。

なんて街に来てしまったのだ…と戦慄した私は、完全に母を守らねばモードに入った。
「お母さん、あっちから自転車来るから気をつけてね」
「ちょっと待って、あの車が行ってから渡ろう」
「お母さんまだ歩ける?ちょっと休む?」
「ほら、信号が青になったよ」
なんて声をかけながら街を歩いた。

あれ?このシチュエーション、以前にもあった気がするな?なんて思ったが、記憶を辿って思い当たったのは、私が幼い頃の母の口調そのものだった。それに気づいてすこし笑った。


2月のオランダの天気はあまりよくないと美容師さんから事前に聞いていたが、私たちが滞在した4日間はピッカピカに晴れていて、歩くと汗ばむ陽気だった。
「私たち、めちゃくちゃ晴れ女だね」
「楽しいね、ほんとに楽しいねぇ」

母は4日間元気に歩き通した。とはいえシニア世代だ。かなり頑張ってくれたと思う。なぜもっと若いうちから母と旅行に行かなかったのだろうという考えが旅行中何度かよぎった。しかし思い返すとその頃、お互い精神的にも経済的にも余裕がなかった。なので今このときがベストなタイミングなのだと、そう思うことにする。未来から見れば、いつでも今が一番若いから。


季節は移り、去年の12月。
私は母にLINEを送った。

「お母さん、ブルガリアにヨーグルト食べに行くのだけど、お母さんも行く?」

母はもちろん即レスだった。




---------------------

この記事は動画「髪を切りにオランダへ その1」の内容を要約したものになります。この記事を読んでいただいた方はその2から見ていただくといいと思います。(1ももちろん見ていただけたら嬉しいです)

【動画】髪を切りにオランダへ 

----------------------------

なおこの記事は

現在のひどい経済状況( https://note.com/genkai_ol/n/n5177b1db3a75 )になる前のお話です。
現在の限界具合についてはツイッターでリアルタイムで更新中です。よかったらフォローしてください。


限界OLにサポートをお願いします。いただいたサポートは生存の一部と、動画制作に使わせていただきます。