自転車旅 第8話 『すぎやまこういちさんの曲が聞こえる』

6月3日。



8日目前編。

・触れ合い

・6時

起床。
起きるとランニングしてる人がチラホラ。

小鳥のさえずりと風が気持ちいい。


顔を洗い周囲少し探索。昨日は暗くて分からなかったけど結構良いところだな。

キャンプ場ではないのがミソ。

テント閉まった。丁度いい椅子に座る相棒

ここで食うどら焼きが美味い。



・7時



朝食べに近くのコンビニへ行こうとするも、相棒がセブンが良いとごねだす。
いや気持ちは分かるけどやなぁ。

てことで少し奥にあるセブンイレブンへ。

朝飯。なんかもう腹が全然へらなくなくなってしまったのでコレ

セブンの裏で飯を食っていると、大工？のおっちゃん3人組が近くに座ってきた。

おっちゃん達、朝なのに酒飲んでやがる。

そのまま飯を食っていると、おっちゃん達の方から｢なにしてるの｣と話しかけてきた。


話しかけられるのは結構嬉しい。
日本1周目指して旅してますっていうと地味に驚いてた。
地味にね。(笑)

ここから京都目指してると言うと
｢かなりきついよ！｣という言葉が。

｢京都に行くにはな〜｣なんて言ってオススメのルートをいくつか教えてくれた。
でも方言だしお酒飲んでるせいであんまり分からなかった。
スイマセン。。


おっちゃん達とそのあとも楽しく話す。
上の人？から電話あったけど｢仕事してます｣ってウソついてたけど大丈夫か。


おっちゃん達がぼちぼちバレるってことで仕事へ戻るということで僕らも出発することに。
ありがとうございました！



本日は滋賀県の野洲付近を目指す。
滋賀県入れればピース。

・ちなみに

・9時

チャリを漕いでると標識が。

おお。


知らない川だけど、岐阜県に来た感じ、するね。

天気も良好。




・9時

途中のスーパーで昼飯を購入。

そういえば言ってなかったけど、


僕の水筒。カビだらけになりました。


毎日水洗いはしてたものの、この猛暑を前にしては意味がなし。

てことで毎日ペットボトルを買う始末。
これは計算外。



・9時30分。


うん。
めちゃくちゃ坂がキツイ。


それもそのはず。

滋賀県に行くには伊吹山など色々な山々の間を進まなきゃいけない。

間だから多少は楽だが、やはり坂はある。
腐っても鯛と言ったところか。

終盤多少弱くなったとはいえ、ベジータはサイヤ人の王子であり、孤高の戦士だ。


ベジータ様のことは置いといて、僕が言いたいのは坂がキツイってことだ。



ふと思いついた。相棒のチャリ(ロードバイク)、どれだけ性能が良いのか。
もし、僕と相棒のチャリを交換したらどれくらい差が出るのか単純に気になった。


交換してみた。


相棒のチャリ、みるみる進む。
え、こんな軽いの？！
気づけば坂を感じ無くなっていた。まるで羽が生えた様な感覚。


後ろの相棒を確認。
もう米粒！こんなに差開くのかよ！


相棒を待って、ようやく到着。感想を聞いてみた。



｢まあまあ乗りやすいですね！｣



嘘をつくな！！



告白して振られたのに、｢でも友達としては好き｣言われた様な感覚！そういう奴が1番ズルい！



チャリを漕いでいると｢関ケ原｣の文字が。
関ケ原と言えば、あの関ヶ原の戦いの戦場となった場所。

戦国時代マニアの相棒、大はしゃぎ。

せっかくなので、駅の方に行ってみることに。

普通の田舎の駅って感じだが、
左には家紋が描いてある垂れ幕が。

観光案内所にお邪魔。
すると、丁寧に観光スポットを教えてくれた。

｢東京から自転車で来た｣というと
｢ぜひ観光スポットを巡ってみては！｣とCPUのように連呼するので、近そうだし行ってみる。

・関ヶ原の戦い

・11時

途中の道。田園が美しい！
ちなみに加工はしてません。一眼も持っていません。

発見！
思ってた以上にしんみりしてた(笑)

もっと大々的にあるのかと思ったら道端にちょこんとある感じ。

2人で写真
どちらも変な体勢。

徳川軍

石田軍

僕の携帯の性能を最大限に引き出した写真。
ちなみに機種はGALAXYです。

道。

気持ちいいね！

チャリを漕ぎながらの風景。
なんとも美しい。
(良ければフォローしてね。)


石田軍の陣地にも行ってみた。

確かにこれは敵の動向がチェック出来る。


にしても良い天気。


せっかくなので、ここで昼飯を食べる。

おお。

もう戦国武将並に握り飯が似合う。

まぁここで飯を食べたのもまさに
｢腹が減っては戦はできぬ｣。しばし休戦。

こんな僕でも武将面になれます。
多分激ヨワだけど。

ここで食べるおにぎりは美味い。
50円のおにぎりが何十倍にも膨れ上がる。

ここで食うどら焼きは美味い。
大垣城を超えてきた。


ぜひ皆様、関ケ原を訪れてみては！！！
歴史を感じることが出来ます！！

しばらく歴史に浸った後、戦開始！

・大自然とのたたかい

・12時過ぎ

いざ出陣。

なに凄いオーラが僕らを包んでくれたように、やる気に満ち溢れている。

まだまだ観光名所はあるが、ある程度見れたので、次に進む。


このあたりはまさに大自然。

山、山、田んぼ、山、たまに川。


晴れてるから良かったものの、何も無さすぎる故、自然に飲み込まれそうで怖い。

・12時30分。

途中の道。

ひたすら山道。

隣は高速道路なので車は通っているが、人は誰1人歩いていない。

相棒の｢スーを差し上げます｣でなんとかこの場を耐えているものの、若干トイレに行きたい。


その後もチャリを走らせていると、まじで恐ろしいものが。



鹿の足である。


しかも、食いちぎられたような痕。



え、ヤバくね？
あんなえぐいの初めて見た。

え、どういうこと？鹿の足が思いっきりもげてたけど。


一気に怖くなり、思いっきりチャリを漕いで一息ついていると、

次は目の前にオオスズメバチ。


うわぁぁ！！

どういうことなの？！？！？！
お化け屋敷くらい次々と現れるんですけど！


ハチとゴキブリは大の苦手なので、大慌て。

しかしオオスズメバチは静観。多分ドラクエで言うなら

｢しかし　オオスズメバチは まだ　こちらに　きづいていない！｣

て感じ。



もちろん｢にげる｣一択だが、
何故か僕、操作を間違えて｢たたかう｣を押してしまう。


慌てたせいで思いっきりチャリを走らせてオオスズメバチにドーーン！！！

かいしんのいちげき。

タイヤで踏まれて｢プチっ｣て音が響いた。


ああああああああぁぁぁ！！
やってしまったああああああああぁぁぁ！


わざとじゃないんですぅうううう！


オオスズメバチを倒してしまった。
が、直後に思い出す。

蜂は殺されると、警報フェロモンというものを出して、匂いを感知した仲間がやって来る。という話を。


ああ、マズい。

僕はタイヤで潰してしまってるので、確実に僕を襲ってくる。


急いでその場から離れる。相棒、迷惑かけてすまん！


急いで走っていると｢動物注意｣の標識が。


おい怖えよ！やめてくれよ！
たしかにクマの1匹2匹はいそうだよ！！


いち早く逃げたいので、猛スピードで駆け抜ける。

と、ナビは右の道を指している。

右に曲がる。


と、奥にはベンタブラックくらい黒いトンネルが。

光を99%吸収すると言われている素材、ベンタブラック

禍々しさが尋常じゃない！

ともあれ、進まないといけないので進む。

トンネルに入った瞬間わかった。

めちゃくちゃ寒い。


え？！何この寒さ！ほんで暗っ！


奥に小さく光が見えてるので全速力で進む。(夜なら確実に幽霊フラグ)


抜け出すと下り坂。一気に下る。


するとようやく家が出てきた。



ここまでくれば大丈夫だろう。


久しぶりに息が切れた。

ほんとになんだったんだよ。


2日目に夜に山を走ってよかったと心から思った。
多分、あそこでトラウマを経験してなきゃここら辺を夜に走っていたかもしれない。

経験てこういう所で活きるのね。

大自然との戦いを経て、僕らは少し成長した。




200の けいけんちを かくとく！
マツと相棒は 旅レベル10に あがった！