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アイデンティティ・クライシス

まとまった時間ができたので、お気に入りの本を数年ぶりに手に取りました。

読み始めてまもなく違和感らしきものを覚えましたが、本の世界へ入っていくときのいつもの空気抵抗だろうと、そのまま読み進めました。

しかしその違和感が一向になくならない。

どうしてだか、著者の日本語をうるさいと感じるのです。

まるでノイズ混じりのラジオ番組を聴いているようでした。



そのうち頭が

本ではなく自分の方に問題があるのでは?

と原因を探し出します。

体調が良くない

睡眠不足

読解力が落ちている etc...

うんうん唸りながらようやく半分くらい読んだところで突然



もう止めたら?



という声がしました。



そうか、読みたくなかったら、最後まで読まなくてもいいんだ。

途中で読むのを止めてもいいんだ。


そういう選択肢があることを生まれて初めて知りました!

ぐらい新鮮でした。



本を閉じて来た道を振り返ると、心の残骸が落ちていました。

これがお気に入りでなくなったら悲しい。



どうして悲しいのか?

最後まで読めばお気に入りのままでいられるのか?

そもそもどうして、お気に入りを維持しなくてはいけないのか?



それが私のアイデンティティの一部だったからです。



その本がお気に入りであることによって、私らしさを強化できた。

へぇ、こういう本が好きなんだ

さすが、ちーちゃんらしいね

とか言ってもらえたら、すごく嬉しくて、すごく安心するわけです。

エゴが。



はたして、その本がお気に入りである私とお気に入りでない私では、重大な差が生じるのでしょうか?

ええ、きっとそうだと思います。

この先も違和感を押し殺して、お気に入りだと思い込み続けていれば。

似たような小さい嘘を、日々の生活の中で積み重ねていけば。

気が付いたら取り返しがつかないくらい遠く、遠く、離れてしまうでしょう。



今までの感謝を込めてこの本とはお別れし、買ったまま放置していた本があったので、試しにめくってみたら、これが面白いのです。

なんだか話が出来すぎていて鼻で笑いたくなりますが、面白いのだから大いに楽しむとします…



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