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三遊亭歌武蔵、柳家喬太郎、三遊亭兼好の落語会に行って。

三遊亭歌武蔵、柳家喬太郎、三遊亭兼好の3人で定期的にやっている「落語教育委員会」という落語会に行ってきました。

「練馬区文化センター」という施設に初めて行きましたが、練馬駅の目の前にある徒歩1分の施設で、大変便利な場所ですね。

で、今回の演目。


・携帯電話の切り方指南 3人でのコント
・やかんなめ 三遊亭歌扇
・すなっくらんどぞめき 柳家喬太郎
・近日息子 三遊亭兼好
・柳田格之進 三遊亭歌武蔵

1つずつ追ってみましょう♪


【携帯電話の切り方指南 コント】

「あくび指南」という古典落語を題材にした、「携帯電話の電源の切り方」をネタにした3人でのコント。

ほぼ、喬太郎と兼好2人の兼ね合いだけで歌武蔵はそこにいるだけでほぼ何もしないので、3人でやる必要性はないコントでした。

「面白くないわけではない」といった感じ。



【やかんなめ 三遊亭歌扇】

この春から真打ちになる2つ目だそうです。

まだカネを取れるレベルの噺ではないので、がんばってください。


【すなっくらんどぞめき 柳家喬太郎】

大好きな柳家喬太郎さんです。

前に見た時の「紙入れ」が最高に面白かったので、めっちゃ期待してました。

お話は、新作落語といった感じの、池袋周辺の蕎麦屋や食べ物屋さんなんかのネタを織り交ぜて面白おかしく喋っていくもの。

結果。


全然おもしろくねえ!!!!!!


多分ね、池袋周辺の地理に詳しくて、あの辺のそば屋他、B級グルメが好きな人ならば最高に面白いお話だと思うんですね。

ただ、私は東京生まれ東京育ちで40数年やってきましたが、池袋は普段使いする街ではないので、知っているのはサンシャインと西武と東武と芸術劇場くらいのもんです。

なので、そんな池袋のコアな話をされても全然面白くない。

ほぼほぼ、私が大嫌いな「内輪ネタ」というヤツでした。

もちろん、喋りが圧倒的に上手いので会場は受けていましたし、私もちょっとは笑うところはありましたが、評価としては「全然面白くない内輪ネタ」としか言いようがないですね。

ハードルが上がりすぎていたのはありますが、内輪ネタが好きじゃないんだからしょうがない。


【近日息子 三遊亭兼好】

三遊亭兼好という噺家さんのお話を初めて聞きましたが、顔がニコヤカで笑顔がかわいいので、舞台が映えますね。

このお話はウッカリした息子がそそっかしいことをして、街のみんながそれに巻き込まれてもう大変!!っていうおどけた話であり、話の上手さもあって大変楽しめました。


【柳田格之進 三遊亭歌武蔵】

こちらもめっちゃ期待していてハードルが上がっていた歌武蔵師匠。

初めて聞くお話でしたが、簡単にあらすじを言いますと、めっちゃ剛直な性格をしている武士の柳田格之進ですが、娘と2人で貧乏浪人生活をしています。

たまの楽しみは仲良くなった両替商のところで碁を打つことという日々。

で、ある夜、また碁を打っている時に、両替商のところに50両が届けられたわけですが、次の日になってみるとその50両がない。

「やばいやばい、どうした?」ってことで、番頭が柳田格之進のところに聞きにいくわけですが、「盗人扱いされるのはゴメンだ!拙者が取ったのではないが、なんとか明日までに工面しよう。」ってことで、娘を吉原に売って作ったカネを渡し、姿を消します。

が、年末の大掃除をしているとその50両がひょっこり出てきたので「やばいやばい、謝らないと!!」ってなってみんなで柳田格之進を探しますが・・・、っていうお話。


いや、素晴らしかったですね。

語り口が見事すぎで、本当に引きこまれました。

元は講談のお話だったそうで笑いの総量は少ないのですが、お話の流れが見事であり、また、その見事さをさらに盛り上げる歌武蔵さんの話芸に感服致しました。

今日はこのお話を聞けただけでもメッケモンという感じ。

この落語会は、「落語教育委員会」というこの3人で定期的にやっているもので、「それなりにこの3人を好きな人ばかりが来る」っていう前提もあるので、他の「一見さんが主な客である落語会」とは、多少、趣が違うんでしょうね。自由にやれる部分も大きいというか。

まあ、毎回、毎回、当たりを引くわけでもないでしょうから、


ただ、私は一般的な基準というか、多くの人より「話の面白さ」とか「話の持つ意味」なんかに厳しい傾向があり、「つまらない・面白くない」っていう辛口評価を出しがちで、twitterなんかの感想を見ると、「面白かった♪」っていう声が多いですので、そういう事実も合わせてご紹介しておきます。

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