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寄席はとっとと有料課金ネット配信すべき。

【追記あり】


この数年のコロナのアレコレもあって、3密になる寄席は閉場し経営危機に見舞われて、クラファンで寄付を募集したりもしてました。

従業員を解雇したり、末廣亭なんかはさらに追加のクラファンをやったりしてましたが、とにかく思うのはね、

「寄席のネット配信をすりゃいいじゃんか!」

ってことです。

技術、機材的に難しいとかどうとかあるのかもしれませんが、神田伯山がやってる伯山ティービーの画像と音声のクオリティを見れば、少なくても撮影に関しては、技術的にそんなに難しいことではないように思います。


実際、コロナの最中、落語協会とか、春風亭一之輔とか配信をやっていたので出来るわけですよ。

正確な数字は出してませんが、1000円で出した「応援チケット」ってやつは数千枚売れたらしい。


たとえばね、末廣亭は席数が313席で、料金が基本3000円なので、基本、1日のMAX売上が93万9千円になります。

特別興行の特別料金とか、深夜寄席とか余一会とか、昼夜別料金なんかもありつつ、毎日満員になることなんてない世界ですが、計算を簡単にするために、1日の売上を100万として考えます。

となると、【末廣亭が1年間ずっと満員だった時の年間売上】

100万(1日)×30日=3000万(1ヶ月)
3000万(1ヶ月)×12ヶ月=3億6千万

になるはずです。計算が面倒なので物販とか除きます。

キャパ的にそれ以上は無理。

ただね、これで寄席の全部を配信で流して「見放題月1000円」とかにすればね、会員が1万人だとして、

1000円×10000人=1千万円(1ヶ月)
1千万×12ヶ月=1億2千万(1年)

になります。

ネットフリックスの日本の加入者が500万人だそうで、その1%の5万人が加入したとして、いや、さらに少なく見積もって3万人が加入したとして、

【末廣亭が有料配信して会員が3万人の時の年間売上】

1000円×30000人=3千万円(1ヶ月)
3千万×12ヶ月=3億6千万(1年)

になります。

はい。

つまり、末廣亭のリアル公演1年365日全部満員だった時と同じ売上が立つ。

実際は、そんなに寄席に客が入るわけはないので、配信の会員数がそれくらいになれば、圧倒的に経営は安定するし、芸人に払う報酬も全然増えるでしょう。

そうすれば、末廣亭は、芸人がめっちゃやる気になる人気興行になり、売れている芸人がメインになる芝居になり、実際の興行は昼夜分けても5000円とかでも売れるようになるプレミアチケットになるかもしれない。

基本的に寄席は東京にしかなく、地方の落語ファンは、たまに東京に出た時に見に行くか、近所のホールでやる落語会に行くくらいが関の山でしょうが、1000円で1ヶ月見放題の落語配信があったら、3万人という数字は無茶な数字ではないと思うんです。

海外にいる人も見れるし。


って思っていたらね、大阪にある天満天神繁昌亭が既に有料配信をやっていることを知りました。

が、内容見たら、

昼席のみ(1部配信NG)で、1ヶ月4980円

という内容。

これはね、ダメ。

高すぎる。

経営側からすれば、「1日3000円の寄席を2日分未満の料金で見れるんだから、超お得だろ!!」って言いたくなる気持ちは全然わかるんですが、値段設定の根拠はそこにはない。

現状、映画、ドラマ、サッカー、野球、バスケ、ラグビー、漫画、音楽、アニメ、エロ動画、等々の無数のコンテンツが溢れている世の中で、落語の寄席が値段設定を決める時に考えるべき比較相手は、Netflixであり、Amazon primeであり、DAZNであり、Spotifyであり、ディズニープラスなんだよ。

そういうのは大体1000円~2000円っていう値段設定であり、最安プランで入れば、Netflix・Amazon・DAZN、アニメチャンネルとか全部入っても5000円かからない。

ってなった時に、同じ値段で昼席しか見れない上に「配信NG」もある寄席の配信に課金する?

しないよ。

そりゃ、よっぽど上方落語が好きだけど通えない人・見たい人がちょろっと入るだけで、落語が好きな人でもその値段だったらNetflixを選ぶわ。

だからこそ、昼だけとか、1部NGとかケチくさいこと言わないで、「寄席の全てを980円で全部見せます!」ってやればさ、有料会員1万人くらいは余裕で行くって。

今の時代、世界はコンテンツの食い合いであり、24時間しかない人間の1日の時間を何に使ってもらえるか?が大事な要素であって、見きれないほどの大量の優秀動画がある1000円のNetflixと、昼席だけの寄席の配信5000円だったら、「どっちを選びますか?」って聞くまでもない結果になるに決まっている。


でさ、これはさ、早いもの勝ちだと思う。

新宿末廣亭、上野鈴本、池袋演芸場、浅草演芸ホールのどっか最初にやったところに1番客がつくだろうし、落語協会、落語芸術協会、円楽一門会、立川流、講談、浪曲まで幅広く出演する末廣亭が、客としては見てて1番面白いので、やるべきだと思うけどねえ。

今の末廣亭が、1日MAX売り上げて、半分は寄席の小屋が取って半分が芸人が取り、1日に芸人15人くらい出るとしたら、

売上100万の半分の50万÷15人は33333円

って計算になるけど、課金ユーザーが3倍になれば、1回の出演料10万になるんだぜ?

1回15分喋って、10万。

これまでは、客が数人の時は、1000円、2000円ももらえないような状態だったはずで、出演者にとっても客にとってもWin-Win過ぎると思うんだけどねえ。

「配信されたくない」って芸人は顔付けしなければいいだけ。

スマホ時代になって、みんながコンテンツをスマホで見るようになった結果、ラグビーとかサッカーは下火になりつつあるらしい。

単純に見づらいから。

逆に、格闘技とか1人、2人、数人でやる系のコンテンツが伸びるっぽい。

となると、落語の寄席は、逆に行ける気がするんだよ。桂宮治とか、春風亭一之輔とかの、相当に動きが多い落語家の落語も非常にわかりやすく見やすく見れる。


313席しかない寄席で昭和の方法で頑張るか?

313席だけど313万人に見てもらえる可能性が今目の前にある時代に、それでも何もしないか?

やれよ。今すぐw


【追記】
さっきチケットぴあが末廣亭の落語配信をやるってニュースを知りました。

なぜ、ぴあが絡むのかがわかりませんが、課金とか配信のアレコレとかを痛くしちゃったほうが楽だし便利ってことなのでしょう。

ただ、サイトを見たものの、一体末廣亭のどの芝居を見れるのかが全然わからんのが微妙。

末廣亭には落語協会と落語芸術協会が交互に出ており、私としては芸協の宮治や伯山も見れるのならば全然入りたいですが、落語協会の別に売れてないじいさんたちを見放題にされても全然見たくはない。

落語協会、落語芸術協会のどちらなのか、両方なのか?
上席、中席、下席、余一会等どうなるのか?
配信される人は誰なのか?

とかってことが全く記載されていないので、そこが微妙過ぎるw

ただ、値段設定を1000円にしたのは評価します。

流石にその辺は、ぴあ側が「1000円じゃなきゃ会員増えませんよ」って押したのかな。


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