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6日間のHIIT後の脚力に対するポリフェノールを豊富に含むレッドベリーフルーツジュースの影響

文献情報🟢

The Influence of a Polyphenol-Rich Red Berry Fruit Juice on Recovery Process and Leg Strength Capacity after Six Days of Intensive Endurance Exercise in Recreational Endurance Athletes
Sarah Valder et al. Nutrients. 2024.

概要意訳🟠

 さまざまな栄養戦略は、回復促進と酸化ストレスを減少させるために、増加的に用いられている。
 チョコベリーは、ポリフェノールを豊富に含み、酸化ストレスを減少させる可能性を持つ。結果的にチョコベリージュースおよびチョコベリーを多く含んだミックスジュースは、スポーツで、多く用いられている。
 しかし、そのデータは限られている。そこで、この研究では、HIIT後の筋肉ダメージと酸化ストレスへのチョコベリーを含んだ赤い果汁ジュースのサプリメントを服用してもらい、調査した。
 18人のアスリートに参加してもらい、クロスオーバー高強度インターバルトレーニングを、設計して、ジュースかプラセボのサプリメントを、服用してもらった。初めの状態と、運動後を評価した。血液サンプル、人体計測データ、脚の強度を計測した。
 その結果、筋肉の損傷が多くの参加者で見られた。運動誘発性筋肉損傷において、グループ効果は、検出されなかった。
 プラセボグループの方が、脚の強度に減少が見られた。しかし、ジュースグループの方でも有意な差は見られなかった。
 プラセボグループでは強度の低下がみられると解釈できるが、ジュースグループの統計的に有意な影響は見られなかった。潜在的な効果は長期間の使用とポリフェノールの含有量が多い場合にのみ発生すると考えられるが、これを確認するにはさらなる研究が必要である。

補足🟡

HIIT…高強度インターバルトレーニング。今回の研究は、スピードを意識したスクワットなども行ってる。

ポリフェール…一般的にフェノール酸、プロアントシアニジン、アントシアニン、フラボノール、フラバノンなどのベンゼン環に複数の水酸基が結合した化合物。一般的に、筋肉に対して抗酸化作用を持つことが認められている。

今回の研究では、総ポリフェノール含有量が、プラセボは、91mg/l、ジュース1は、4052mg/l、ジュース2は、4159mgのものを用いた。運動後に、200mlを服用した。

クロスオーバー試験…対象を2群に分け,各群に別々の治療を行い評価した後に,各群の治療法を交換して再度評価する方法。メリットは効果の個人差をなくすことができる。デメリットは、期間が長くなる。今回の研究では、合計21日間で行われた。

食事制限…アルコールや高ポリフェノール食品は禁止。

So What📚

 この研究では、ポリフェノールを多く含むジュースを用いられたが、有意な結果は得られなかった。
 ポリフェノールは、一般的に、筋肉に対して抗酸化作用は認められている。
 この研究では、運動後に、ジュース200mlを服用している。そのため、ポリフェノールの量は、
1日におよそ800mg摂取していたと考えられる。
 少なくとも、1日800mgでは、有意な抗酸化作用は得られなかったと考えられる。

 一般的に多くポリフェノールを含む食品だとコーヒー100mlで、およそ200mgを摂取できる。

 これらのことから、800mg以上1日に摂取するとなると、なかなか難しいと考えられるため、ポリフェノールの摂取には、サプリメントを使用した方が効率的だと思った。

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