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エセチャリダーとバス Vol.4

ベラクルスで自転車旅を続ける自信が無くなり、いつも通り自分に甘くなっていた。
しかし、自転車を止めるとなると移動手段だった物が、ただの荷物になってしまい面倒くさいなど最低なことを考えていた。しかも、荷物は自転車に積むことを想定した量であるため、バックパッカーの許容量を超えた重量になっている。50kg以上の荷物を背負って街を歩くのは現実的ではない。自転車に乗っている時よりも汗だくになって街を徘徊するなんて笑えない。
そこで、我が人生のターニングポイントとばかりに考え抜いた末、自転車を手放さずに、荷物も減らさない素晴らしい方法を考え出した。
もはやチャリダーでもなければバックパッカーでもない、新ジャンル「バスチャリダー」の誕生である。

えっ、「バスチャリダーって何?」って…

読んで字の如く、バスにチャリを乗せるんです。
人は、クッションが心地良い快適長距離バスに乗り込んで、IPodで映画でも観ながら、お菓子とジュースを摂取して寛ぎ、一眠りしたら目的地に着いている。
降車の際、自転車のお取り忘れにご注意下さい。
人にとっても、自転車にとっても、ウィンウィンの関係に仕上がったわけです。

へっ、「プライドないの?」って…

軽々しい気持ちで自転車旅をするなんて言ってごめんなさい。
本気チャリダーの方達に申し訳ない。

バスに乗ること(自転車は乗せる)に決めて幾分気持ちが楽になった。やっぱり旅はnon-stress=Drink Anytime You Likeに限るのだ、と。

これから会う旅人に自転車のこと聞かれたらなんて答えよう?

決まってるじゃないか、「旅の相棒です。」


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