Xジェンダーのシングルマザー、キンキーブーツで大号泣
こんにちは。
ジェンダーレス母ちゃんの中村 炎です。
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今日は、先程観てきた特別上映(舞台版)
【キンキーブーツ】
の感想です。
ちょっと長いですが、
この気持ちを忘れないうちに、書きます。
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キンキーブーツは突然に
スマホを眺めていると、
とんでもないものが目に入った。
「『キンキーブーツ』最高だった!
特別上映に感謝!
上映期間延長に感謝!また観たい!」
友人の投稿に、心臓がドクンとした。
なにっ!?キンキーブーツ!?
キンキーブーツが映画館で観れるの!?
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憧れのキンキーブーツ
キンキーブーツの初演は2012年。
私が病気の治療→不妊治療に明け暮れていた年だ。
その後は出産し、育児に追われていて、
なんだかすごい舞台があるらしいと聞いたのは、
何年も経った後だった。
多分、三浦春馬さんと小池徹平さんが
日本版公演を大成功させた頃だったと思う。
当時の私は、
何よりも仕事が大好きで、
子供を産んでも仕事を続けたいがために、
罪悪感から、仕事と子供以外に費やす 時間やお金は
"贅沢"として、自己犠牲をしまくっていた頃だった。
別に、嫌々 自己犠牲をしていたわけじゃない。
仕事のため、子供のため、と、
当たり前のように自己犠牲していた。
たまーに観る映画が、なによりの贅沢。
だから、
観劇なんて、贅沢中の贅沢だった。
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ミュージカル俳優を志した青春時代
noteではあまり触れてこなかったが、
私は、ミュージカルの大学を出ている。
20年前、高校生の私は、
ミュージカル俳優に憧れた。
共にミュージカル俳優を志す仲間たちと過ごした青春時代は、かけがえのない宝物だ。
私はその後、今の職種に出会い、
道を大きく横にズラして生活しているが、
ミュージカルと向き合うと、
今も心は あの頃にタイムスリップしてしまう。
それでも、
自己犠牲バンザイ!(無意識)
子供と仕事が命!!!(こっちは有意識)
だった私は、
この頃ほとんどのミュージカルを見逃してきた。
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自己犠牲!?ヤベェなにそれ!
自分が自己犠牲をしてしまっていると気がついたのは、つい最近のことだ。
仕事と子供で胸いっぱいで、
自分の趣味や、好きや、特技に、時間や資金を割いてこなかった。
観たかった舞台は、もう返ってこない。
かけがえのない仕事、
かけがえのない子供たち、。
それは私にたくさんの幸せをくれた。
でも、それだけでは、自分の成長曲線は
驚くほどにゆるやかだった。
仕事や子供は宝物だ。
でも、それとは別で、
自分の心を潤すものが、
人生には必要だった。
自己犠牲は、もうやめると決めた。
*
自己犠牲、やめた!…けど…
カッコつけて、自己犠牲しないと決めたのに、
実際は まだまだ、舞台までは遠かった。
…お金がなかった。
既に離婚を視野に入れて倹約生活をしていた私に、
舞台のチケットは、雲の上の存在だった。
こうして結局、観劇には到底手が届かず、
興味が無い振りをして、
情報をシャットダウンしていた。
忙しい私には、それが丁度いい。
知らんぷりが、私を救うのだ。
*
飛び込んでしまった『キンキーブーツ』
うっかりしていた。
ミュージカルなんてもう興味が無いつもりだったのに、
読んでしまったのだ。
映画館で、キンキーブーツが観れるって。
たった3000円で、大画面で、
キンキーブーツが観れる。
舞台のチケットの1/3以下の値段だ。
それでも、離婚してすぐの私には、
3000円が大金に思えて、
何度も頭を横に振った。
*
神様の言う通り
財布の整理をしていたら、
ショッピングチケットが出てきた。
今月末までに2000円。
溶かしてしまうには、勿体無い額だった。
期限が先のチケットを合わせたら、
払える。3000円。
…神様からのプレゼントか??
はやる気持ちを抑えられなくなってきた。
今日は、市役所に、離婚の後処理をしに行く予定だった。
半日かかると思っていたお役所仕事は、
なんと1時間で終了。
…行ける。
どうしよう、行ける。。
気が付くと、
特別上映をしている劇場へ向かっていた。
窓口で、
前列のセンターの席を購入した。
なるべく近くで、
食い入るように観たかった。
映像版でも、舞台のように、観たかった。
*
見終わって。
自分でも驚くことに、
一曲目からもう泣いていた。
あの頃夢に見たミュージカルの世界。
ブロードウェイのミュージカルに
下手くそなんか一人もいない。
声の出し方1つに心が震え、
手先の軌道1つに、魂が震えた。
キンキーブーツ。
ドラァグクイーンが紡ぐ、人生のお話。
ローラやAngelsたちの生き方が、
あまりにも自分に誠実で、眩しかった。
30代半ばを過ぎるまで、
本当の自分を、これまた無意識に隠してきて、
今になって、随分遅咲きで、
自分がXジェンダーだと気づいた私には、。
それでも、
会社にも家族にも、親友にさえも
カミングアウトできずに
こんなところで自分を慰めている私には、。
最後まで涙が止まらなかった。
神様ありがとう。
本当に観れて良かった。
今、観れて良かった。。
*
ローラはこう言った。
6つのステップ
1.真実を追いかけること
2.新しいことを学ぶこと
3.自分を受け入れ、他人を受け入れること
4.愛を輝かせること
5.プライドを掲げること
6.自分が変われば世界が変わる
こんな風に、みんなが生きられたら。
もっともっと、優しい世界を、
もっともっと、虹色に輝く世界を、
もっともっと、自分らしくいられる世界を、
迎えに行けるんだろう。
心に刻んで、自分に誠実に生きようと誓った。
自分語りな長文、
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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