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1095_物差し

はて。飛行機が音を立てて飛んでいく先の空を眺めて、立ち止まって考える。

なぜなんだろう、いまだに腹落ちしていない。なぜ、自分の人生に納得できていないのだろう。

その答えは単純だ。他人と比較するからだ。自分じゃなくて、他人から見て自分をどう測っているのかを考えているのではないか。

他人と比較するのに、他人と自分とを比べるのに、それぞれの物差しを用いる。物差しの長さはまちまちだし、いろんな方向を向いている。

むしろ、世の中のみんながみんな共通の物差しなんかそもそも持っていないはずなのに、同じもので比べようとするから、齟齬が生じてしまうに違いない。


でも、自分のものさしだけしか持ってなかったら、どうだろう。自分の幸せだけだったら、おそらく驚くほど簡単に測ることができるはずだ。

自分の物差ししかなかったら、他人の物差しとも折り合いをつける必要もない。長い、短いはあんまり問題じゃないんだろうし。もしかしたら、わざわざ物差しで測る必要もないものだったんじゃないんだろうか。

問題は物差しそのものなのか、なんなのか。いったい、何にこだわっているのだ。それも、誰のために?自分のためにじゃなくてか?はて。


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