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最初は音楽と創作をメインに書いていましたが、最近は日々の雑感を基本的に毎日書き綴ってい…

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最初は音楽と創作をメインに書いていましたが、最近は日々の雑感を基本的に毎日書き綴っています。

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  • フジロックの配信を見た人々

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  • 星新一と鱒寿司

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035_パソコン音楽クラブ「Night flow」

僕は誰もいない朝の公園でひとり佇んでいる。 こんな朝早くに公園にいる人間などちらほらしかいない。ベビーカーで子供連れの若い母親、ベンチで頭をうなだれているホームレスっぽい身なりの年配の男性。車通りのないところにある公園だから、幾分静かなもんだ。 僕の住んでいるマンションは5階で、目の前には、巨大な高速道路が横たわっている。どうしても、朝は通勤やら流通やらで車が高速で行き交いひどい騒音で否応なく起こされてしまう。排気ガスも立ち込めるので、爽やかな朝とは対極にあるようなものだ。

    • 1271_三重全体

      「ほら、ここが昔俺のいたとこ、津」 「津って、『つ』だよね、1文字で。1文字だけで名前にしようって、なんで思ったんだろうね」 「津ってもともとは港って意味だから」 「津とか大津とかそこら辺の違いは側から見たらどうでもいいのよ、もう。正直、ゴーストタウンみたいなもんなんだから。だって県庁所在地なのに人口も四日市の方が多いんでしょ?」 「そう、だから遊びに行くのも四日市とか名古屋だし。リゾートとか観光地は伊勢志摩の方だし」 「だから、誰もみんな津になんか立ち寄らないわけね」 「そ

      • 1270_お伊勢さん

        三連休は伊勢志摩旅行。 15年ほど前に赴任して津に住んでいた僕は、伊勢神宮に行ったことがないという妻の願いを叶えるために、今回重い腰を上げて伊勢志摩を巡る旅を企画した。 台風の影響で季節外れの大雨が降るという予報にテンション下がりがちだったが、土曜たまたまいい時間に取れなくて7時半という早い時間に出発した新幹線がうまいこと雨雲を抜けて、スムーズに伊勢に着くことができた。 もし9時過ぎに東海道新幹線に乗っていたら、いつもの静岡あたりの大雨で足止めを喰らっていただろう。とん

        • 1269_安全地帯

          バンドではないが、安全地帯って大事だと思う。(バンドの方も好きだが) 自分がここにいれば、だれからも攻撃されないし邪魔されないという安心感。嵐から身を守るためのシェルターのような、そんな場所があれば、精神的に余裕が出るし、なにかあってもそこにいればいいや、という一定の「遊び」や幅のようなモノが持てる。 外の世界で、常に戦ってなどいられない。どうしても、しんどい辛いものから、逃げたい、身を守りたい、傷を癒したい、そんな時があるに違いない。 人によってそれが、恋人や家族など

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        035_パソコン音楽クラブ「Night flow」

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        • フジロックの配信を見た人々
          8本
        • 星新一と鱒寿司
          5本

        記事

          1268_営業電話

          就職して2年目くらいだったろうか。自分の電話番号が名簿業者にでも漏れたのか、やたらと営業の電話がかかってくる時期があった。 ハッキリいって、拙い内容のものもあれば、プロっぽく語り口の上手い人など、電話口の相手はさまざま。最初は対応していたが、さすがにあまりにも電話がかかってくるので閉口して、途中から知らない電話からは出ないでいた。 そんな時に、当時付き合っていた彼女と別れて、未練がましくそのあともメールなどやり取りしていたので、携帯ばっかり気にしていた。 土曜の朝、何も

          1268_営業電話

          1267_結果に執着するな

          結果に執着するな、自分が今、なすべき事をなせ。 そう胸に刻み込んできた。 それもこれもカルマヨーガの考え方に出会ったのがきっかけだ。古代インドの叙事詩ヴァガヴァットギーターにおいて、神であるクリシュナが悩める王子アルジュナに対して説いた言葉。 たとえ、親族間で戦争して殺し合いになろうとも、どんな結果になろうとも、その結果に執着してはならない。自分が今なすべきことだけを考えて、それを成すべきである、と。 当時の社会情勢で言えば、戦争や争いなどは日常茶飯事であるだろうにせよ

          1267_結果に執着するな

          1266_推し活

          テレビを見ると、「あなたの推し活は?」「自分だけの推しを見つけよう」といったように、最近、推し活を執拗に「推し」続ける社会的背景に首を傾げることがある。 「推し活」を異様に「推す」ことにたいして、違和感というかモヤモヤを感じるのだ。まるで「推す」モノがない人なんて人生つまらないなどと言いたげなように。なんでそんなに他人から推せ推せ言われなきゃならないのか。多少の推し付けがましさがある。 好きなものを追求すること自体は誰しもが否定はされないことだし、「好きなものは好き」でと

          1266_推し活

          1265_瞑想との付き合い方

          マインドフルネス、ここ何年かはいわゆる瞑想とは付かず離れずな関係である。元々の出会いは、社会人一年目で職場のパワハラにより体調を崩してヨガに出会ったのがはじまりだった。 元々、親の影響で宗教的な下地があったためか、ヨガのアーサナよりも、瞑想などの手法や古代インドのヴェーダンタ哲学などの聖典を読み解くのにどハマりして、そこからヴィパッサナー瞑想やOSHOのダイナミック瞑想などにも傾倒していくことになる。 まあ、そこでいろいろなことがあって、結婚を機に、そういったスピリチュア

          1265_瞑想との付き合い方

          1264_精製物

          朝の公園を音楽を聴きながら散歩する。いろいろな思考が、川の流れのようにとりとめなく、流れては消えていく。その間も、音楽は鳴り続けている。 このまま、こんなおおらかな充足感のままで一生を過ごせていたら、それはそれで幸せなんではないだろうか。宿題は終わりかけているのだろうし、厄介ごとに自分からかかずらっていく気もしない。ある意味、社会からある種の隠遁を決め込んだほうがいいのかもしれない。 そう、どんどん世の中生きづらくなっていると感じる。未来にまったく不安を抱えていない人など

          1264_精製物

          1263_自傷行為

          惨めに思えたり、自分なんか価値がないと思わせてしまうような、いわゆる自己肯定感を下がる要素があるとして、それを避けられるのなら、避けるのが良い。 というか、避けたいと思っているはずなのに、自覚なくそこにあえて飛び込んでいくのは、自ら己を傷つけることと同じだ。そんな自傷行為のようなプロセスを行なってしまっていることに、自覚的になるべきだった。 トラウマ的な出来事だとか、思い出さなくていいことは思い出さなくていいし、そういった想念を惹起させるような出来事こそ遠ざけるべきだ。

          1263_自傷行為

          1262_痛み

          先週親知らずを抜いた後の疼痛と、秋花粉による蓄膿症の頭痛のダブルパンチで、どちらが主因によるものかは定かではないものの、この一週間これまで経験したことのないずっとひどい痛みに悩まされてきた。 あまりの痛みに耐えきれず、夜も寝られないということもあった。鎮痛剤のロキソニンを毎日飲むことになるだなんて、生まれて初めてのことだった。 妻が副作用を心配したので、AIに調べてみると主に消化器症状、腎機能障害、アレルギー、血液障害などが起きるらしい。少し怖くなったので、なんとか一日服

          1262_痛み

          1261_安全地帯「あの頃へ」

          妻の部下が父と親友を相次いでガンで亡くして、落ち込んでいるという話を聞いた。 「結局、人間なんていつ死ぬかわからないわね」 「もし、明日死ぬってなったら、何したい?」「そうだな…」 さまざま思い巡らす。美味しいもので食べようか?好きな場所や思い出の場所にでも行こうか? だが、本当にやりたいことをやろうにも、残り一日だったら残された時間がどうにも少なすぎる。それならば、もっとも単純だけど、もっとも重要なことを、けっして後悔のないようにする必要がある。 「私は、まず会社に

          1261_安全地帯「あの頃へ」

          1260_何が最善

          もうこの年にもなってくると、自分にとって、何が最善か、何が幸せか、何を心から望んでいるのかを、割と意識的に自覚できるようにもなってきた。 「たぶん、このルートは間違いだな」とか「この人と付き合っても、自分のためにならないな」ということが肌感触でわかってくることがある。 つまり、自己肯定感や幸福度が上がるであろうことを意識的に選択し、その逆の結果になりうる事象を避けられるようになる。 若い時は周囲への憧れとかコンプレックスが混じり合っていて、理想の自分と現実の自分との間の

          1260_何が最善

          1259_働くのに向く人

          専業主婦がいいと思っている女性が世の中多いと思うし、金さえあったらこんな会社なんて速攻辞めてやるのにと思っているサラリーマンも多いかと思う。 でも、単純に世の中、働くのが向いている人と向いていない人がいると思う。 だが、妻は圧倒的に前者だ。なんたって常にせかせかしていて、忙しく何かしていないとダメな人だからだ。常に泳いでないと死ぬ回流魚のように、常にこの世の中をできることを探している。 「今の職場では、十分に評価してもらえて、人間関係もいいし、できることならずっと働きた

          1259_働くのに向く人

          1258_ターゲット

          「係長、至急で新しいメンツ揃えろ、って上から言われてたんですよね」 「そう。察しがいいね」 「こんな時期になんなんすかね。新しいミッションがまた上から降りてくるんですか」 「わからん。俺らには窺い知れない部分だからな」 「ええっと、『男子高校生の火炎使いの能力者4名 期限は11月末まで』だいぶ指定が細かいですね。高校生で能力者とか…。いったい上はこいつらに何をさせる気なんです?」 「わからん。高校生の縛りを考えると潜入任務か、なんかだろうな」 「つっても、11月末までの期限

          1258_ターゲット

          1257_午後のひととき

          親知らずを抜いたあとは、なんだ割とたいしたないじゃんとたかを括って床に就いた。しかし、深夜2時ごろ、歯茎の痛みで目が覚めた。痛い痛いと悶々としながらそのまま半覚醒状態で朝が来るのをひたすら待っていた。一言で言えば、地獄である。 夢の中では、なぜかロッククライミングのようにロープを張って崖を登っており、奥歯に力を入れすぎて歯が痛む。力が入らない。これでは崖の上に登りきれない。 朝になつて目が覚めたあとは、心配する妻がアイスノンをタオルで巻いて患部にあてるように言われた。

          1257_午後のひととき