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横浜市役所の新庁舎に行ってみた

本日は横浜市と打合せがあったので、4月から部分的に開業した新市庁舎に行ってきました!
今後の市庁舎のトレンドとなりそうな要素もいくつかありましたので簡単にレポートします。

建築情報

<横浜市庁舎>
住所:神奈川県横浜市中区本町6丁目50番地の10(北仲通南地区)
敷地面積:約13,155㎡
建築面積:約7,932㎡
延床面積:約143,449㎡(地上32階、地下2階)、高さ155.4m
用途:事務所、集会場、飲食店舗、物販店舗、駐車場(391台)
設計:竹中工務店、MAKI AND ASSOCIATES
施工:竹中・西松建設共同企業体

旧市庁舎は横浜スタジアムの近くに立地していましたが、新庁舎は馬車道駅と地下通路で直通となり、みなとみらいに近い位置に移転しました。

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外構デザイン

本日は桜木町駅から向いましたが、大岡川に面しているため、ひときわ目立ち、どちらの駅からもランドマークとして視認されます。

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また、敷地内には滞留スペースとなる空地が点在しており、大岡川に対してはリバーウォーク型のオープンスペースがあり、お昼休み等の憩いの空間としてすでに活用され始めていました。

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ランドマークタワーも見えて「横浜らしい」景観が形成されています。

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多くの通勤者が往来するみなとみらい大通り側については、幅員の大きい歩道に加え、ピロティ上の通路も計画されており、屋外と室内の緩衝帯としての機能を果たしています。

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横浜市は旧庁舎(下図)もそうですが、敷地内の植栽が非常に色とりどりなのも特徴的です。

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建築空間

さて、建築の中ですが、6月はまだ移転・開業準備期間ということで、立入不可のエリアが多かったので、見学ができたところを紹介します。
エントランスホールは1~3階の大吹抜け空間(アトリウム)となっており、3階に専用の多目的ホールはありますが、ここも講演会等のホールとして代用することもできそうです。

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近年の多目的ホールは、「ステージ」「客席」が固定されているものよりも、機能や使い方を限定しない大空間として計画されるケースが多く、庁舎関係ではさいたま市の大宮区役所も似たようなエントランスホールを持っています。(下図)

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各担当窓口へ通ずる総合受付は3階にあり、ここにも市民ホールとしてゆとりある共用部があります。こちらも移転作業中につき限定的な開放でしたが、テラスが緑化され、都市のオアシスのような眺望を形成しています。
本日は29階で打合せしましたが、みなとみらいが一望できるため、花火大会などは絶景でしょう…

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ぐるっと回った感想としては、「お金がかかっているな~」という印象でした。32階建てという規模ももちろんですが、馬車道駅に直通する地下通路も自然採光が取り入れられていたり、一部の壁面が大理石であったりと、とても庁舎とは思えないデザインでした。(他にも細部のこだわりがありましたが写真を撮り忘れました)
公共公益施設なので当然のごとく市税が投下されているわけですが、2~3階には今後飲食店などの商業施設も入店予定のため、市役所に直接的な目的のない市民の利用率も上げ、賑わいを創出することができるため、多額の費用をかける甲斐があるといえるのではないかと思います。

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旧庁舎跡地は星野リゾートに(2024年開業予定)

旧庁舎跡地は星野リゾートによる「レガシーホテル」と、イノベーションセンター、産官学連携施設など、今後のトレンドとなるような機能が集積し、横浜スタジアムとも連動したまちの新たな拠点として生まれ変わる予定です。横浜スタジアムを拠点とするDeNAも地域のブランディングに非常に力を入れた企業なので、今後の発展に期待です。
個人的には、市の職員の大規模な移転に伴って、周辺の飲食店などの商店街の持続性が心配ではありますが・・・
https://www.hamakei.com/headline/10710/

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以上、簡単ですが、横浜新庁舎のレポートでした。
またほかの建築を訪れた際は、こうして簡単なレポートをアップしていきたいと思います。
ではまた。


ご覧いただきありがとうございました。。。今後の見学先の交通費や書籍費などに充てさせていただきます。