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アツマーレ入学式

2022シーズン開幕に向けて、ファンサポーターの皆さんに新体制をお披露目する場、新体制発表会。

どこのクラブも1月のチーム始動とともに、新加入選手を紹介したり、新シーズンの背番号を発表する大切な機会になります。

そして新しい選手を知っていただくだけでなく、監督からの決意表明の場でもあります。

新シーズンのユニフォーム購入を考えてくれているファンサポーターの皆さんのためにも、クラブはしっかりと準備をしてお迎えをし、ファンクラブ入会訴求やユニフォームの販売受付に力を入れるものです。

水戸ホーリーホックオリジナル

そんな新体制発表会ですが、水戸ホーリーホックの新体制発表会はかなり異色と言えるのではないでしょうか。

廃校を活用したクラブハウス&練習グランドを使っている水戸ホーリーホック。

ホームタウン(9つの市町村)の1つである城里町の協力で実現した、日本に他に類を見ないユニークで、地域課題を一緒に解決している理に適った土地活用でして、施設自体は城里町七会町民センター「アツマーレ」と言うのですが、ここで今年の新体制発表会が行われました。

会場が元学校ですから、テーマは入学式。

新加入選手を“新入生”として、既存選手は“在校生”として、それぞれがファンサポーターにお披露目されるという演出です。

ちなみに小島社長や秋葉監督、西村GMが壇上で挨拶をするわけですが、これはさながら校長先生、学年主任、体育科主任のスピーチのような立ち位置だと思って見ると、まさに入学式だなぁと。

ファンサポーターの皆さんは晴れ舞台を見に来ている親御さんという役割でしょうか。

私は初参加でしたが、非常にアットホームで素晴らしい式典でした。

新入生と在校生

ちなみにフロントスタッフと新加入を含めた選手達は、当日の朝に全員の顔合わせを実施。

選手たちにもフロントスタッフの顔と仕事を覚えてもらうためです。

Jリーグの中でもここまで選手とフロントスタッフの距離が近いクラブはないんじゃないかくらい、水戸ホーリーホックはファミリー感が強いです。

監督ともみんなフランクによく話しますし、これはとにかくこのクラブに来ての一番のポジティブサプライズでした(うわさには聞いてましたが)。

でもやはり、新加入選手と既存選手にはまだ差があります。

もちろん新しい環境、新しいチームメイト、新しいスタッフの中で自分を出していくには時間が掛かると思いますが、(私も含めてですが)水戸ホーリーホック独特の気質に早く染まっていってほしいいところ。

そんな様子は式典入場の前の舞台裏でも如実に現れて増した。

“新入生”らはこれから待ちうける展開に少し不安そうで、口数も少なく、緊張してきたー、なんて声もちらほら。

会場側のファンサポーターも、初お披露目のニューフェイスたちをドキドキで迎えるので、やはり少し緊張感が漂ってました。

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一方の“在校生”は、入場前の舞台裏の到着してもリラックスモード。

会場を覗き込んだり、ワイワイガヤガヤで、どうやって自己アピールするかなんてことを話してて、余裕を感じました。

ファンサポーターも、在校生に関しては、キャラも含めてよく知った選手たちですから、登場から笑いがあったり。

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そんな感じで執り行われたアツマーレ入学式は、コロナ禍ではありますが、無事に終了することができました。

昨年はリアル開催ができなかった中で、今年は400人近いファンサポーターの皆さんに足を運んでいただき、本当にありがたかったです。

それにしても全体を俯瞰で見ると、まさに入学式そのものですね。

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とはいえ、100点満点の出来だったとは思っていません。

改善すべきことはいくつかありましたし、理想的な演出はもっともっと色々できそうですので。

これか今後の課題としてしっかり考えていきます。

アツマーレに集まる取り組み

ちなみにこの日は午前中に公開練習を行なったので、早い方はそこからきてくれていました。

それだけではなく、選手達の練習終了後は、ファンサポーターもグラウンドに入って自由にサッカーできる時間を提供しました。

アカデミーのコーチングスタッフや、トップのコーチらも混じり、子供達とミニゲームをしたり、大人も混じってワイワイと。

こんな光景もホーリーホックならでは。

芝生が痛むから入らないで!ではなく、こんな環境で選手らは練習してるってことを、是非みんなも使って体感してみてっていう方針です。

ただ、やはり廃校になったくらいですから、アツマーレはかなり山奥に位置しているのも事実。

水戸市内からだと車で40分くらい掛かります。

車で向かってくると、後半はのどかな田んぼ道を抜けてくるイメージです。

これは仕方ないことですので、クラブとしては積極的にこのアツマーレにファンサポーターが集まる取り組みを増やしていかないてはと思っています。

それが城里町にとっても喜ばれることですし、クラブにとっても良いことですので。

色々な規定により、まだまだ出来ないことも多いのですが、だからやらないのではなく、クラブとしてはやれるように町側にも働きかけをさせてもらっています。

誰にとってもハッピーになるように、そのために町と一緒に改善を進めていければ、もっともっと注目される空間にしていけるはず。

まさに地域の課題解決に協働していくという、Jリーグクラブの存在意義を体現していく取り組みと言えるでしょう。

そのためのゴール設定は明確にしながら、ステップバイステップしていければいいなと思います。

改めて面白いポテンシャルのあるクラブに来たと感じています。

その速度を加速していくべく、また目指す目標とそこまでの過程を明確にするために、わたしも尽力していきます。

頑張るときはいつも今

瀬田元吾

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