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〈詩〉再生

きしむ襖と埃だらけの障子を開けたら
日本庭園の緑が目に染みた

伝統的な日本家屋に風が吹き抜けていく
積年の埃が舞い上がり、庭へ
空へと舞い上がり、ちぎれていく

やがて、その古い家は
3Dの立体映像のように回転しはじめる
真壁がゆっくりと外へ倒れ
柱が引き抜かれ、床がはずされていき
すべての部材が新緑の中に溶けていく

風だけが吹き抜けていく
わたしの中に

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