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創造性と家庭環境

このような映画があり、アマプラで見ることができます。

 クリエイティブ業界のトップランナー(だった)人たちに「なぜあなたはクリエイティブなのですか?」と聞いて回る異色のドキュメンタリーです。
 もちろん「天才たちの頭の中」とありますが、本当に彼らが天才かどうかは分かりません。少し前に撮られたものですが、もう誰も覚えていないような作家やアーティストも結構出てくるので、同時代人の過大評価だったよねと感じることもあります。

 映画自体はとても面白いのと、芸術家やデザイナー、俳優といった人種はどのような思考回路をしているのだろうと興味をもっている方には強くお勧めしたい一本ではあります。

 その中でとりわけ印象に残ったインタビューは

 異なる2つを組み合わせた経験を持つ若者は、創造的な大人に成長する。例えば転居が多い場合だ。行く先々で暮らし方が変わる。2つかそれ以上の要素を組み合わせて対応するから。
 逆に性格や思考がほぼ同じ夫婦の子供は、あまり創造性のない大人に育つ。異なる基準を持たない単調な世界にいると、人は創造性を失う。

 ジョン・グリーズという俳優の答えですが、極論のように思えて、個人的にはなかなか共感できてしまいました。東京芸大在籍時に仲の良かった実技系の友人の家庭を聞くと、かなり当てはまるところがあったからです。

①子供時代に転居や海外歴がそれなりに頻繁にあった人(ルーツが外国も含む)
②両親の価値観がかなり異なっている人(その結果離婚や毒親化しがち)

 相当な数がこのどちらか、及び両方に当てはまっていました。

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