【歯間ブラシの男】

僕の下顎の右側１番奥の歯は、親知らずと一緒に抜いたので無い。だから、親知らずを勘定に入れなければ、正常な歯の本数よりも１本だけ歯が少ない。

しかし、還暦を過ぎた今でも、残った歯は健康そのものなのだ。

というのも、もう随分前からなのだが、食後に必ず〈歯間ブラシ〉と〈糸ようじ〉で歯の掃除をしているからなのである。

そもそも〈虫歯〉とか〈歯周病〉は、歯や歯茎に付着した食べ物の残留物が栄養となって菌が繁殖し、悪さをするのが原因だという。

最初のうちは、毎食後に歯の掃除をするのが凄く面倒だったのだが、習慣になってしまうとやらなければ気持ちが悪くなるようになってしまったのである。

歯ブラシを使うのは晩御飯の後だけなのだが、勿論、歯ブラシの前に〈歯間ブラシ〉と〈糸ようじ〉を使うことは怠らない。

お陰で僕の歯は健康そのものなのだ。けれども、如何せん〈歯石〉だけはどうにもならない。そろそろ歯医者さんに行って〈歯石〉を取って貰わないとけないなぁと思っている。

そして、〈歯石〉を取って貰った後の、歯と歯の間を「ス～ス～」と風が通る時のあの感じは実に爽快だ。

そんな訳で、〈歯石〉は歯医者さんにお願いするとしても、食後の〈歯間ブラシ〉と〈糸ようじ〉は欠かすことの出来ないルーティーンになっているのである。