【胡瓜の糠漬け】
家内が胡瓜を糠漬けにした。
ところが、ことのほか塩を振り過ぎた為に、恐ろしく塩っぱい糠漬けになってしまったのだった。
「父さん、これ食べてみてぇ~・・塩っぱいかなぁ~❓️」
言われるままに胡瓜の一切れを口に入れてみた。
「・・・うわっ❗️こりゃ塩っぱいどぉ~❗️」
「やっぱりね。塩入れ過ぎたわ」
「やっぱりねじゃないよ。塩の塊じゃないかぁ」
「じゃぁ塩抜きしてみるよ」
・・・・・・・
次の日、塩抜きした胡瓜が食卓に上がった。
「父さん、もぉ全然塩っぱくないから食べてみてぇ~」
家内が薦めるので食べてみることにした。けれどもその胡瓜、昨日とは違ってなんだか萎びてしまっている。
「美味いんかぁ~❓️」
そう言って口に入れた胡瓜の糠漬けは・・・美味しくなかった。
「塩は抜けとるけど・・要らんわ」
「じゃ、食べるの止めたらぁ❓️」
そう、僕はポリポリとした、歯応えのある浅漬けが好きなのだ。萎びた糠漬けは、子供の頃に飼っていたキリギリスの餌みたいな匂いがして、どうも苦手なのである。
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