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【絵に描いた餅】

季節外れの〈お鏡餅〉を戴いたので家内に焼いて貰った。焼けた〈お餅〉に醤油を掛けて海苔を巻いて食べると抜群に美味いのだ。

厚さが1cm程に切ってあるその〈お餅〉は絶妙な焼き加減で、漫画のような提灯を脹らませている。

家内が皿に乗せた〈お餅〉を目の前に出してくれた。

「父さん見て見て、風船みたいに膨れてるよ❗️絵にいた餅❗️」

「えっ❓️絵に描いた餅ぃ❓️絵に描いた餅は食べられないじゃないか・・ようなを付けろよ、ようなを」

「もぉ~また細かいこと言ってぇ~」

「細かいことじゃないよ。絵に描いた餅ってのは、いくら美味しそうでも食べられないって意味だぞ。見掛けはいいけど本来の価値が無いって意味だろ❓️」

「はいはい❗️」

「言いたいことは分かるけど、それでも敢えて絵に描いた餅っていう言葉を使うんなら、絵に描いたような餅って言わなきゃダメだろ。それでもおかしいけどな。そもそも使うところが違うんだよ。人に物事を伝える時は正確に伝えないとダメだ。10を言って半分伝わるくらいに思ったほうがええど」

「はいはいはいはい❗️アタシが悪うございました❗️でもチョッとは忖度しなさいよ❗️」

「正しいことを教えてやってるんだろ❓️忖度が出来る範囲じゃないし」

折角お餅を焼いてくれたのに、忖度しない、しつこいジジイ・・・


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