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【感染 ⑥】

どう考えても僕が持ち込んだ〈コ◆ナ〉であった。半月前にチョッとした外出をしたからである。僕以外の家族で、ここのところ外出らしい外出をした者はいない。

家族・・特に娘と生後3ヶ月の孫娘に対しては申し訳ない気持ちでいっぱいである。

僕が発症して1週間が経過して、皆んなの症状も徐々に落ち着いてきた。幸い、入院している娘と孫娘の経過が順調に回復していることが何よりも嬉しい。胸を撫で下ろしているところだ。

孫娘は看護師さん達に物凄く可愛がって貰っていて、病院内で〈アイドル〉になっているそうである。もう2度と何事もなく、元気に退院してくれることを祈るばかりだ。

実は、今回の過剰に騒ぎ立てる〈コ◆ナ騒動〉について、僕は辟易していたし懐疑的でもあったのである。

しかし、我が孫娘の発症ということを目の当たりにした時には本当にショックを受けてしまったのだ。大人ならそんなに大したことではないのかもしれないが、赤ちゃんの場合にはそんなことを言ってはいられない。

乳幼児のいる家庭は、特に細心の注意を払って感染防止に務めなければならないのであった。

・・・・・・・

近所の人がやって来て〈ピンポン〉を鳴らしても応対に出ることが出来ない日々が続いている。

〈コ◆ナ明け〉までは、今暫くの間ジッと耐えなければならないのだ。                                 (終)


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