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【感染 ②】

すぐに保健所の女性担当者から電話が掛かってきた。

症状、時期、感染者本人と、同居家族や接触者と思われる人の氏名・生年月日などを詳しく訊かれる。

結果、本人と家族は10日間、濃厚接触者は1週間の自宅待機を余儀なくされることになり、僕は別の部屋で隔離生活をすることになった。

家には、生後3ヶ月の女の子を抱える娘がいるのだが、赤ちゃんのことを凄く心配して「父さんをホテルで隔離が出来ないの?」なんて言っている。

保健所の担当者に訊くと、症状が軽い様子なので入院はないでしょうから、それは可能です、とのことだ。

〈コ◆ナ〉に限ってホテルの宿泊費用や食事代は無料だという。

そして最後に、県発表のコ◆ナ陽性者の数の中に僕も加わることへの了承を確認して話が終ったのであった。

・・・・・・・

〈やれやれ、じゃあ、明日からはホテル住まいかもしれんぁ・・〉

電話が終ってからそんなことを思っていたら、今度は〈厚生労働省・健康局〉から(COCOA―新型コ◆ナウイルス接触確認アプリ)のインストールと活用の依頼のメールが入ってきた。

このアプリは、概ね1m以内で15分以上接近した可能性のあるアプリ使用者に通知が届くというものらしい。個人情報が洩れることはないというが、なんだか、何処かの国の性犯罪者などに装着される〈GPS〉みたいで、なんだかなぁと思うのだ。

そんな訳で、コ◆ナ陽性者の情報は、アッという間に厚生労働省まで届いていたのだ。


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