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【街の薫り】
飛行機は無事に仙台空港に着陸した。初めての仙台である。
飛行機の次は仙台空港アクセス線に乗って仙台駅まで行かなければならない。案内板を見ながら家内と2人で鉄道乗り場の方向へ歩いていると、なんだか香ばしい薫りが漂ってきたのである。
「父さん、なんか焼肉みたいな匂いがするね」
家内も気付いたようだ。
「そうだよなぁ・・これ〈牛タン〉の匂いだろ、きっと。仙台と言やぁ〈牛タン〉だもんなぁ」
仙台の名物が〈牛タン〉だということは知っていたのだが、空港ロビーでいきなり〈牛タン〉の匂いに出くわすとは思ってもいなかった。
直に電車乗り場に着いた。空港から直ぐに電車に乗れるのは非常に便利だ。
やがてホームに電車が入って来た。この電車が折り返し仙台駅行きになるらしい。家内と乗り込む。
定刻になって電車が動き出した。
・・・・・・・
運良く快速に乗れたので20分程で仙台駅に到着した。
電車のドアが開き、人々がホームへと流れ出る。我々夫婦も流れに乗ってホームに出て行った。
すると、空港の時よりもシッカリとした〈牛タン〉の匂いがしてきたのだ。
「S 子ぉ~駅のホームで、ここまで〈牛タン〉の匂いがするかぁ❓️」
「流石に〈牛タン〉の街だわ❗️」
そして、取り敢えずスーツケースを入れとくためのロッカーを探す為にウロウロするのだが、駅ビルの中にはやはり〈牛タン〉の匂いが漂っているのであった。
仙台の皆さんの名誉の為に言っておくが、とってもいい匂いなのであって、決してイヤミで言っているのではないことをご理解頂きたい。
それにしても美味そうな匂いだ。今日の夜は〈牛タン〉を食べる予定になっているのだが、もう、待ち遠しくって仕方がなくなってしまったのである。
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