【・・・・・】
1ヶ月の出張生活が終ろうとしていた。
滞在していた施設で、4人の女子寮生の面倒を見ていた僕なのだが、やっとファーストネームで呼べるようになった頃に、お別れをしなければならなくなった。
今から寮生の前で最後の挨拶をしなければならない・・・
ところが全く予期せぬことが起こったのだった。
なんだか胸がいっぱいになった僕は言葉に詰まってしまったのだ。
「・・・・・・」
声を出すと泣いてしまいそうだ・・・
それでも意を決して震える言葉を発した・・
「・・・今後・・皆さんが・・喜びいっぱいの人生を・・送られることを・・願って止みません・・」
そう言いながら不覚にも泣いてしまったのだ。
23歳のMちゃん・18歳のRちゃん・22歳のSちゃん・ 26歳のAちゃんの4人は、目を潤ませながら僕の言葉を聞いてくれた。
そして御礼にと「お菓子の詰め合わせ」をプレゼントしてくれたのだった。
透明なビニール袋には〈プレッツ〉や〈じゃがりこ〉や〈チーズおかき〉などの、ビールにピッタリのお菓子が入れられていたが、僕はなんだか食べるのが惜しいような勿体ないような、そんな気持ちになるのであった。
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