【謎の侵入者】
家内と、遊びに来ている家内の妹Kちゃんの2人が買い物に出掛けて2時間も経った頃だった。
留守番をしていた僕が居間でひとり寝っ転がっていたら、誰かが帰ってきた気配がしたのだった。
玄関に入ってきてバタンとドアを閉める音がすると、トントントンと階段を掛け上がっていった・・かと思うと直ぐに下りてきてドアをバタンと閉めて外に出て行ってしまったのである。
〈えっ❗️今のは誰だったんたろ❓️声も掛けずに出ていったりして・・〉
不審者でも入ってきたのかと気味が悪くなってきた僕なのであった。
・・・・・・・
夕方近く息子が帰ってきたのに続いて、家内とKちゃんも帰ってきた。
家内に訊いてみた。
「お帰りぃ~・・3時くらいに1回帰って来たかぁ❓️」
「えぇ❓️帰ってないよぉ、ねぇKちゃん」
「うん、帰ってないよぉ」
家内もKちゃんも帰ってないという。
「3時ころ玄関の開く音がして、誰かが2階に上がって直ぐ下りてきて出て行ったんだよ。声も掛けずに」
「Uちゃんじゃないのぉ❓️」
家内は息子のUじゃないのかと言う。
「アイツはさっき帰ってきたばっかりだぞ。帰ったら絶対に声を掛けるヤツだしぃ・・」
「えぇ~っ❗️じゃあ誰なのよ・・」
「泥棒とか変質者とか❓️」
「もぉ~止めてよぉ」
「・・幽霊とか❓️」
「止めてよぉ❗️」
「Uに訊いてみようか❓️でもアイツが途中で帰ってくる訳ないしなぁ・・」
丁度トイレから出てきた息子に訊いてみた。
「おい、お前、途中で1回帰ってきたか❓️3時ころ・・」
「うん、帰った」
「えぇ~~っ❗️お前だったんかぁ❗️なんにも言わずに直ぐ出て行ったんで泥棒か不審者だと思ってたんだぞ」
「あぁ、チョッと急いでたんで」
「なんじゃもぉ、ビックリさせやがってぇ」
「んもぉ~」
「U君で良かったぁ~」
謎の帰宅者が不審者でも幽霊でもなかったことに、僕も家内もKちゃんも胸を撫で下ろしたのであった。
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