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【少年の心】

少年達は小動物を捕まえては悪戯をした。

特別に〈可愛がられた〉のがカエルである。

カブト虫やクワガタ虫は本当に可愛がられたのだが、ことカエルに関しては、可愛がられ方の意味が全く違っていた。

・・・・・・・

それは、こんな按配であった。

捕まえた殿様ガエルを砂の上に置いて、上から空き缶で蓋をする。

次に、導火線に火を点けたダイナマイト(爆竹)をサッと中に放り込んで缶の上に重しの石を置く。

・・数秒後・・・

「ボンッ❗️」

といって缶と石が一瞬浮き上がる。

駆け寄って缶を取ってみると、白い煙の中で長い舌をベロンと出したカエルが絶命している。

・・・・・・・

聞くところによると、麦藁をストロー替わりにしてカエルのお尻から息を吹き入れ、風船ガエルにして遊んだ奴等が多かったらしいが、僕達は、そんな可哀想なことは決してやらなかった。

そして、友達の中に一人だけ、殿様ガエルの皮を生きたまま剥がして遊ぶという奴がいたので、そんなに惨いことはするなよ、と注意したことはある。

・・・・・・・

50歩100歩である。

そう・・・純真な少年達の心の中には・・《悪魔》が潜んでいるのだ。


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