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S-224 エジプト王妃首像

石膏像サイズ: H.32×W.14×D.17cm(原作サイズ)
制作年代  : 1350年頃
収蔵美術館 : ベルリン美術館
出土地・年 : 

この彫像のモデルは、古代エジプト第18王朝(B.C.1570-1070)のファラオ、アケナテン(Akhenaten アメンホテプ4世 B.C.1362-1333)の妻の一人と推定されています。伝説的な美女として語り伝えられるネフェルティティの他にも4人の妻の存在が確認されており、その中の誰の肖像なのかということは特定されていません。スラリとした首筋、ふっくらとした口元の表現にアマルナ美術の特徴がよく表れています。アケナテンは「アマルナ革命」を起こした人物として有名です。それまで古代エジプトで行われてきた多神教のアメン神崇拝を否定し、アテン神の一神教へと移行し、王朝発祥の地であったテーベを放棄し新都アケトアテン(現アマルナ)へと遷都しました。この大改革の時代には、アマルナ美術と呼ばれる写実的・開放的な芸術様式が花開き
ました。

ベルリン美術館収蔵 「アケナテンの妻の頭部」 紀元前1350年頃 石膏像の原形 (写真はWikimedia commonsより)


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