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二躯の恋手記

二躯の恋手記 著作.岩満陽平

◇岩満陽平 29歳
認知症介助士

僕の世界は崩壊した、あなたがあまりにも美しかったからだ。

二十二歳の頃の俺

そこにあったのは、この曲だった。

マリアを見たと思った。

時間のない天国の中で、僕は彷徨いながらあなたを探した。




◆前世の記憶が現れる。僕はスペイン人の悪人だった。

自分の前世を見た。
石造りのようなアパートを出た僕はポケットにナイフを持っていた。
ガソリンスタンドの横のスーパーに入り、陳列された本を読んでいた。

公園へ入り、ベンチに座っていた。
その夜、森へ向かっていた。黒い袋に入れたものを埋めていた。
次は海へ、そこでも黒い袋に入れたものを埋めていた。

小型の船に乗っていた前世の僕は笑わない人だった。


公園の記憶



子供たちを見ていた。彼らは楽しそうに走り回っていた。



夜の森での記憶


無感情で黒い袋を埋めていた。




夜の海での記憶


黒い袋を海へ捨てた。

やり終えたような達成感があった。






恋手記

◇ウイスキーを飲みながら、あなたを見ていた。
素直に運命の人だと思っていた。

あなたを真似した、
あなたに憧れて、あなたが好きものなら、僕も好きになった。

僕にとっては、あなたは素直に僕よりも上に感じられる。
あなたに導かれたいとさえ思う。



ウイスキーを真似した


あなたがウイスキーを飲んでいると知れば
僕もウイスキーを飲んでみたりしていた。




ラッキーストライク
ウイスキーと合うタバコ


もう一日中あなたのことを考えていた。
楽しいとか、心地よいとか、恍惚を初めて体験した。



あなたはミスチルが好きなのかと、全然興味なかったけど聴いてみた。
何度も聴いているうちに、素晴らしく良い曲に感じてきた。




ウイスキーを飲みながら、ミスチルのsignを聴いてみた。
桜井和寿が微笑んでいるように見えた。



夜11時頃寝ていたら
君の霊のような幻影が僕を包んだ
飲み込まれそうで怖かった
でも心地よかった
死ぬかもしれないと思った




頭の中で歩いた林


夜寝ていたら、僕は林の中を歩いていた。
あなたはどこにいるんだろう。
ここにはいない気がして、林をずっと歩いていたら、





僕はいつのまにか空を飛んでいた。




恋手記2

◇部屋は香水の匂いで満ちていた。
夜ラーメンを食べに行きその帰り道、魔界が現れた。



岩満陽平自作の絵


忠実に再現したが、まるでこんな感じだった。


数日後、今度は逆に神々しい金色の神のようなものが現れた
あまりに美しく心を奪われた。



部屋に満ちた強烈な光


どちらかを選べということだったのだろうか。

いまだによく分かっていない。



◇あなたは神聖かまってちゃんが好きだった。
僕は前から知ってはいたけど、全然興味なかった。
聴いてみようと思い、聴いてみたら、僕も好きになった。






佐倉沙織や相対性理論、チャゲアス、涼宮ハルヒの憂鬱や、
ポケモン、ダッチワイフやガンギマリ、というような
あなたのおかげで全然知らない世界をたくさん知ることができた。






そして僕は、いままで自分の中の魂に全く気付いてなかったのだが、
この恋を体験したあとは、自分の魂を感じられるようになった。



僕の魂はこんな感じ


おわりに

この手記は、僕が22歳の時に体験したことを今になって再現したものです。
なので、今はこういう風には思ってません。

今はただの独身で人生謳歌しています。今が一番幸せです。



人間は恋と革命のために生まれてきたのだ。

太宰治の言葉



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