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マッドババアキャラバン第二部〜荒野のマッドミュージアム〜

正月休みを利用して最強の仲間がやってきた。今こそ長年の夢を叶える時。2018年12月31日から2019年1月5日にかけて、3人は南半球真夏のオーストラリアで革ジャンを着込み、マッドマックス2の聖地を旅する。
第二部はマッドマックスミュージアムとシルバートン、ブロークンヒル。

※旅の記録は、キャラバンの楽しい思い出を綴った三部作、そして有用な情報だけをまとめた旅行ガイド編に分かれています。オーストラリアにマッドマックス旅行を計画している方は、最後に投稿予定の旅行ガイド編まで、しばらくお待ちください。

3日目朝、マッドマックスミュージアム

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ついにやってきたマッドマックス2の聖地。ここには世界一のマッドマックス狂が作った、マッドマックスの私設ミュージアムがある。ファンなら何としても立ち寄る必要がある最重要施設だ。今回は旅行の計画段階からフェイスブックで連絡を取り、年末年始の営業予定を確認しておいた。真夏のシルバートンはおよそ人間の住める気温ではないので(住んでいる方はすみません)、この辺りは閑散期となり長期休暇に入ってしまう可能性があるのだ。
オープン時間に合わせ、10時過ぎにミュージアムに到着した。午前中だというのに外は既に日本人の耐えられる気温ではなくなっている。車内で目を合わせる3人。「……革ジャン着るか?」「革ジャン、着よう」「革ジャン、着るのか」決死の覚悟で革ジャンを着用し、ついに憧れのミュージアムへ。

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ミュージアムの入場料は大人10ドル(※2019年現在)。入口で現金で支払い、意外と小さい屋内展示室へ。屋内展示室は写真撮影禁止だが、そのコレクションには圧倒されるばかり。壁一面にマッドマックス2撮影当時の見たこともないオフショット写真が並び、一体どこからどうやって発掘してきたのか見当もつかないようなお宝がぎっしり。マッドマックス怒りのデスロードが公開されてからは、デスロード関連の展示もしっかり押さえてあるので、デスロードファンも安心だ。

屋外の展示所に出ると、車両などの大物の展示。こんなの残ってるの!?と言いたくなるようなものまで展示されており、その気候も相まってマッドマックス2の世界に辿り着いたという実感がわいてくる。

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マッドオヤジ登場

私たちは、フェイスブックで親切に対応してくださった館長にお礼を言いたくて、日本からもってきたお菓子などを手土産にぶら下げていた。屋外展示場をぶらついているとき、マッドマックスミュージアムのボロいTシャツを着た男性が声をかけてくれた。「マッドマックスの大ファンなのかい?」「オレタチマッドマックススキ。ソレデコンナカッコウ、シテル」私は答えた。彼が館長のエイドリアンさんだった。
エイドリアンさんはマッドマックス好きが高じて奥さんとともに英国からオーストラリアにやってきて、この地にミュージアムをブッ建て、マッドマックスの遺物を文字通り地中から発掘している狂人…もとい情熱あふれる真の男だ。
お二人はとてもフレンドリーで、日本のお土産を渡すと丁寧に受け取って下さり、日本の友人の話をしてくれた。私の交流範囲は狭く、この時点でのマッドマックス関係の知り合いは日本にほとんどいなかったので知らん人だろうと思っていたら、完全に知り合いだった。マッドマックスの世界は狭い。

ミュージアムを堪能し、グッズをたくさん買って、一緒に記念写真を撮らせてほしいとお願いすると、快く引き受けてくださった。そればかりか、マッドマックスが大好きな私達のために出土品(?)のお土産まで持たせて頂いた。最後に撮った伝説の男の指入り写真は人生の宝だ。

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駐車場であまりの暑さにとうとう革ジャンを脱ぎ、水鉄砲で遊ぶことにした。こんなこともあろうかと用意していたのだ。既に汗でビショビショのTシャツに水をぶっかけるも、遊んでいるうちにすっかり乾いてしまった。

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↑プライバシー保護の観点から高速移動をする人。

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↑エイドリアンさんからのお土産。誰がどう見てもゴミだが、どの場面の何なのかわかると……ウッ宝。

マッドマックスミュージアム及びエイドリアンさんのことをもっと知りたいなら、最近公開になったばかりのドキュメンタリー映画「荒野のマッドミュージアム」を見に行こう。(宣伝)


シルバートンホテル

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ミュージアムのすぐ近くにあるシルバートンホテル。数々の映画の舞台となったシルバートンの貴重な休憩施設であり、マッドマックス2のみならずいろいろな映画のお宝が展示されている。マッドマックスミュージアムは撮影禁止だが、こちらの展示はオープンなので、思い出だけでは満足できない欲張りなオタクはここで写真を撮っちゃおう。

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↑名物のホットドッグはじっくり炒めた玉ねぎがおいしい。バーガーもおすすめだ。

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現在のシルバートンは本当に、シルバートンホテルといくつかのミュージアムがあるだけのゴーストタウン。放し飼いの犬にロバ、野生のエミューやカンガルーも真昼間からうろついている。

ムンディムンディの丘・昼

シルバートンを去る前に、ムンディムンディルックアウトに再び立ち寄る。今日はカラッと乾いた昼の姿。絶景タイムを外しているので3人のほかに人はおらず、昨日よりもゆっくり遊ぶことができた。

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↑オーストラリアの他の観光地でよく見られる、謎の積み石がここにも。

ピナクルズ

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マッドマックス2のメインのセットが組まれたPinnaclesと呼ばれる場所は私有地になっており、無断での立ち入りができない。私は事前の調査でこの場所がどこなのかはっきりわかっていなかったので、そのことをエイドリアンさんに伝えると手書きの地図を描いてくださり、所有者に事情を話せば入れてもらえるというアドバイスもいただいた。どこまでも親切な方だ。ちなみにどうしてわざわざ手書きの地図になったのかというと、ここシルバートンではインターネットが圏外だったからだ。
旅行する方のために書いておくと、オーストラリアには大手携帯会社のテルストラ、オプタス、ボーダフォンの3社がある。マッドマックス2の聖地を旅するのならおすすめはテルストラだ。荒野ではテルストラしかつながらない。メルボルン在住の筆者の携帯と日本で借りたポケットwifiはどちらもオプタスだったため、携帯はただの貧弱なカメラと化した。

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さて、地図を頼りにピナクルズまでやってきた。本当にあってるのか?なんて言いながら言われた通りオフロードをドカドカ走り続けると、マッドマックス2の中で見たような丘が遠くに見えてきた。残念ながら今回は土地の方とコンタクトがとれず、入口までの見学となった。

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ブロークンヒル

ブロークンヒルは鉱業の町である。かつては銀などの採掘で大変に栄えた歴史があり、街の各所で見かけるシルバー・シティという言葉はブロークンヒルの愛称だ。現在は観光に力を入れているらしく、ビジターセンターはとても快適。スタッフの方も親切で、無料の地図にメモを書き込んで丁寧に観光案内してくれる。気候は基本的に年中乾燥して晴れているのでいつ行っても安心。鉱山の時代にタイムスリップしたような、渋くてかっこいい街並みを楽しめる。

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さて、明るいうちになるべく長く走るためには、そろそろメルボルンに向けて出発しなくてはいけない。実は今夜の寝床はまだ決まっていなかったのだが、ほかにちょうどいい街もなさそうなので、再びミルデュラへ戻ることになった。

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次回予告

マッドババアキャラバン第三部は、初代マッドマックスとメルボルン!メルボルン市街に戻ったババアキャラバンは市街地を拠点に、初代マッドマックスの聖地を巡る。40℃超えの気温で、革ジャンに限界が!?乞うご期待。


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