200128_cotree平山様_インタビュー_見出し-01

やさしさでつながる場所。cotreeに人が集まる理由

変化の多い時代で、自分の生き方、自分らしさを見つめる機会を必要とする人が増えています。そんな人々に向けて、オンラインで手軽にカウンセリングやコーチングを提供しているのがcotreeさんです。

やさしさでつながる社会をつくる」というcotreeさんのビジョンの元でCOOとして活躍するひらやまさんに「場」を起点とした他者との関係構築についてお話を聞きました。

緩やかさと遊び心を持ちながら築く関係性

ーひらやまさんはプロフィールにCOO兼CNOと書かれていますが、まずはCOOの役割からお聞きしていいですか?
COO(chief operation officer)の役割は、会社の実務全てが仕事の範囲になります。CEOは未来の経営やビジョンに責任を持っているのに対して、COOはいま起きてる会社的な活動や実行戦略において責任を持っています。

ーcotreeさんの組織図は、ひらやまさんの役割を象徴してますよね。

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COOは実務全てに関わる役割なので、仕事が分かりづらいですよね(笑)
人が増えた時期があって、自分が何者かがパッと見てなんとなく説明できるものが必要でこういうボードをつくりました。

組織図で一般的に偉いと言われるような人が上にいる構造が好きではなくて。バックオフィスやデザイナーの人たちがフラットに見えるようにしたくてこの配置にしました。実際、普段の仕事でも上下のような関わりはほとんどないですし。

ーCNO(chief note officer)もひらやまさんが、はじめておっしゃいましたよね?
最初はcotreeの誰かが「chief note officerみたいですね」って言った気がします(笑)
意味合い的には、社内のnoteにまつわる活動を全部推進してるポジションですね。楽しくやってます。
cotreeとは全然関係ないのですが、Twitter 上で他社の方をCNO任命して遊んでいることもあります。

CNOリスト

ーひらやまさんって、関係性の築き方に緩やかさと遊び心がありますよね。象徴的なのが、年末年始にいいねを付けた方のnoteを読んで、感想をコメントするTweetは驚きました。

560人の方からいいねをもらい、330人以上の方のnoteを読み感想を返信させてもらいました。単純にやりきったら面白そうだなと思ったんですよね(笑)

ー「面白そう」が強いんですか?
「面白そう」の意味は「ユニークだな」って感じです。
誰もやってなさそうだな、これをやってる人見たことない、みたいな。


イベントに人が集まる理由と心理的安全性

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ーひらやまさんはオフラインのイベントもよくやられてますよね。
2019年の12月は特にイベントが多くて、コーチングのイベントやnoteもくもく会、cotree忘年会などを開催しました。忘年会は外部の人も含めると30人くらいに来てもらいました。

なぜか、たくさんの方に来てもらえるんですよね(笑)

ー皆さんがcotreeさんに来たくなる理由はなんでしょう?
cotreeが実現しようとしてるビジョンや目指してるものに共感してくれて、「何か自分も出来そうだな」と感じてくれるから関わってくれるのかな、と思っています。

僕は関わってもらえる人に対して、広い意味での「チーム」だと思っています。 Google が出してるチームの定義が好きなんですよね。

・心理的安全性
・相互信頼
・構造と明確さ
・仕事の意義
・インパクト

5段階があり、その心理的安全性がcotreeにはあるのかもしれません。

ーcotreeのチームも信頼関係が厚いと思うのですが、根底にあるのは心理的安全性でしょうか?
心理的安全性、相互理解、構造と役割は、はっきりしている気がしています。
採用の時から「その人がいるからできること」をしてもらうというコミュニケーションをしていることが、心理的安全につながっているかもしれません。
役割を明確にしてからcotreeに参加してもらうので、「あなたがいたらこういうことがcotreeとしてできる」ということが明確になる気がします。あと僕個人としても色々な場面で直接その人に「あなたがいるからできることがある」と言うことを大事にしています。

「会う」ことで伝わるものの多さ

ーひらやまさんは「会う」ことを大事にされている印象があります。会う効果、重要性をどんな風に捉えているんですか?
言い方が難しいですが、楽なんですよね(笑)
電話やオンラインは情報量が少なくて「喋るだけ」じゃないですか。

カフェで会ったら、コーヒーも良い空間もあるし、僕が何もしなくても自然といい具合に話しやすい状況になります。このオフィスで「もくもく会」をやると、僕のやることは電源と wi-fiをお貸しするだけなのに、「すごい!」みたいになる(笑)

場所の持つ非言語情報をを最大限使えることが良い点だと思います。

あと、僕は人と喋る時に「その人はどんな価値観を大切にしてるのか?」をいつも意識しています。直接喋った時の反応や顔、声などの非言語情報が多くて、その人が大切にしていることを汲み取りやすいんですよね。
どこの席に座る、何から話し始めるかなど、無意識的に観察していますね。
この人はこういうことするんだ、こういう反応するんだ、ということは会った方がよくわかるのでいいなと思っています。

ー人と接する時に大事にしてることはありますか?
最近言われて面白かったのは、「話を自分から切らない」「会話の席を立たない」ですかね。
話し合うスタンスを大切にしているので、どうしてそれを考えてるか、この話の結論をどこに持ってくか、みたいな人に向き合う忍耐力はあるかもしれません。諦めたくない想いが強いですかね。

ー最近、cotreeさんやひらやまさんに、どんどん人が集まってきてる感じありますよね。
ありがたい話です(笑)
ただ、やってることは変わってないんです。

色んなシチュエーションやストーリーを交えながら、自分が大切にしていることを繰り返し喋ってるんですけど、明らかに見られ方や反応が変わった瞬間がありました。

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細かい話だと、cotreeの指名検索も半年前の1.5倍になっています。
少しずつ広がっているなぁという実感ははありますね。

ーcotreeさんの広がり方って一過性のバズじゃなくて、積層的にぐっと入ってる感じありますよね。
そうですね、伸びてます。
自分の生き方は自分で決める必要があるかもしれない、自分らしさを自分でみつけることが大切かもしれない、ということにみんなが気付き始めているのかもしれないですね。

自分を見つめる場所、専門家、そういう人とのつながりがこれからますます大事になってくると個人的には思っています。今まではつながりを必要だと思わなかった人が大切さに気づいて「やりたいな」って思った時に、cotreeが第一想起してもらえるブランドでありたいです。

オフラインならではの偶然と空気感

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ーオフラインのイベントでしかできないことって何だと思います?
体験の質を上げやすいことだと思います。

「noteもくもく会」は、朝ご飯作ったり喋ったりできる自由度が高いイベントです。
人と人とが関わるタッチポイントを複数作れることは、オフラインならではですね。

オフラインのイベントは、「偶然」や「期待してなかったけど超えてきた体験」を作りやすいフォーマットと思うので、期待を少しだけ超えることを意識してます。
無料のもくもく会に来たら、美味しい味噌汁とご飯出てきて「すごい!」みたいな。

このキッチンが象徴的だと思っているんですけど、人が集まる場所って「飲食」が大きいと思います。

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ーオフラインでは、出来ないことって何だと思いますか?
トラブルは起きやすいんじゃないでしょうか。自由度が高い分、変数が多くてコントロールがしづらいですし。
特に参加条件がないイベントだと、どんな10人が来るか分からないので、どうなるかどきどきします笑。日頃の情報発信の積み重ねだと思うんですけど。

ー実際に起きたトラブルはありますか?
深刻ではありませんが、cotreeユーザー会の時に、特定の人への悪口が続いてしまい、ちょっと険悪なムードになってしまったことがあります。
収束はするんですけど、話を聞くうちに萎縮しちゃう人もいらっしゃるんで。仮にそうなったときにcotreeとしてどうするかはしっかり決めなきゃいけないと思っています。

ーひらやまさん普段イベントの時の心構え、どうしてるんですか?
すごい感覚的ですけど、「場の空気」は大事にしてます。
前回のイベントで僕がやった役割は完全に盛り上げ役なんです。質問が途切れそうになったら場をつなげる。人の顔や場の温度感を見て足らなさそうなら自分が足すといった合いの手入れる人役でしたね。

自分の行動だけによってイベント全体がどうこうはならないと思っていて。来てくれた人の属性や臨み方で8割くらいは決まっちゃう気がしています。すごいアクティブな人10人と、優しい人10人来るイベントだったら、それぞれは全く違うイベントになる。生ものだなと思ってます。

気をつけていることを強いて言うなら、エントリーのマネジメント。どんな人に来てもらうか、どんなことを期待して来てもらうかが大事だと思っていて。来てもらって、安全性をどうつくるかとか「言っても大丈夫な場です」と、どのくらい強くするか弱くするかを調整しています。

ー当日のファシリテーションで気を付けていることはありますか?
最初から上手くやらない」「場が和むこと」は意識してます。
最初の入りだけ工夫するようにしてますね。もしイベントの前に登壇者の方や参加する人と喋れるなら、ちょっと喋ってそのままのテンションでイベントに入るのがいいんじゃないですかね。

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やさしい「あり方」でつながりを広げていく

ー最後に、cotreeのビジョン「やさしさでつながる社会」について詳しくお聞きしてもいいですか?
個人的にも共感しているのですが、「やさしさって、知性と想像力が大事だよね」という話を櫻本がよく言います。
想像力がないと「相手の気持ちをイメージ出来ない」、知性的じゃないと「自分を律することができない」。やさしさで人と人とがつながるには、相手をイメージして、自分がどんなことができるかを考えるのが大事だと思っています。

noteやTwitter、イベントでやってることは、本質的には同じだと思っています。「自分と相手をどちらも大事にする」「今と未来どっちも大事にする」のような二律背反になりそうなことをどちらも大切にしながらつなげているような感覚です。
cotreeのチームの作り方やメンバーのあり方、プロダクトの作り方が、今の社会の流れの中で受け入れられて、同じような動きをしてくれる人やアップデートしてくれる人が生まれるきっかけになればいいなぁと思います。

自分たちだけで社会全体を良くできるとは全然思ってないので、共感してくれた人たちとcotreeがつながれるようなあり方でいたいです。

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【プロフィール文】
ひらやまさん
株式会社cotree COO兼CNO(chief note officer)
「コーチング感想対談イベント」「noteもくもく会」等のイベント開催や、cotree advent noteを運営。

文・編集/佐藤政也 撮影/熊谷怜史 編集協力/櫻庭実咲


▼このnoteを「いいな」と思った方は、ぜひこちらにも足を運んでいただけると嬉しいです。


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