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【バーティカルSaaSスタートアップ調査】 2021年7月第2週に調達している世界の注目事例5選!vol.06

皆さん、お疲れ様です!
Gazelle Capital アソシエイトの山木です。
今週も海外で資金調達をしたバーティカルSaaSスタートアップをご紹介し、ニュース形式で発信していきます!
関連領域で起業している方・起業準備中の方ぜひ、ご覧ください!

①中小規模のEC事業者向けフルフィルメントサービスを提供「Byrd」

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https://getbyrd.com/en/

設立:2016
拠点:オーストリア
調達日:2021/07/06
調達額:$19M
ラウンド:シリーズB
今回の投資家: (リード)Mouro Capital
        (その他)SpeedinvestVerve VenturesRider GlobalVentureFriends

【事業内容】
「Byrd」は化粧品、ファッションなどのD2Cブランドなどを提供しているEC事業者に対して、フルフィルメントサービスを提供しています。
当社のAPIを介して、ERPや基幹業務プロセスとのシームレスな連携を可能にしています。そのため、数回のクリックで物流を外部に委託し、より安く最適な運送会社を瞬時に選択して国内であれば1〜2日以内の発送が可能で、またリアルタイムで在庫の確認や消費者と出荷状況を共有し追跡できるなど物流面で主に、EC事業者をサポートしています。
こういった中小規模のEC事業者へ、注文管理・梱包・配送をサポートするようなフルフィルメントサービスは先週$200Mの調達を完了し、ユニコーンの仲間入りを果たしている「ShipBob」を始め、立ち上がっていますよね。
現在、「Byrd」は約15のフルフィルメントセンターと200のEC事業者を抱えており、収益も1年前よりも300%の増加しておりこの領域は大変面白いですね。
クラウド在庫管理SaaSを提供する「ロジクラ」や、EC物流効率化SaaSを提供する「ロジレス」など、EC事業者の配送や注文管理などをサポートするスタートアップは、国内でも盛り上がっていますし注目です!

記事リンク:https://finance.yahoo.com/news/byrd-raises-19m-expand-amazon-084716739.html

②国境を越えた従業員の管理・雇用をサポートするSaaSを提供「Localyze」

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https://www.localyzeapp.com/

設立:2018
拠点:ドイツ
調達日:2021/07/07
調達額:$12M
ラウンド:シリーズA
今回の投資家: (リード)Frontline Ventures
        (その他)Andrew Robb(元Farfetch)、Des Traynor(Intercomの共同創業者兼CSO)、Hanno Renner(Personioの共同創業者兼CEO)、David Clarke(元WorkdayのCTO)、Michael Wax(FortoのCEO)

【事業内容】
「Localyze」は、企業の国境を越えた従業員の管理・雇用をサポートするSaaSを提供しています。
CEOのHanna Asmussen、COOのLisa Dahlke、CTOのFranzi Löwという3人の女性によって設立されたこちらのスタートアップは2019年の Y Combinatorに選出されていました。
コロナウイルスのパンデミックにより、日本だけでなく海外でもリモートワークが増加しており、それに伴って従業員が国境を越えて働くという選択しのニーズは増加していますが、国境を越えて移住することや勤務することにはビザの申請・居住許可証を提出などの事務処理が大変面倒です。
そこを、当社のSaaSでは企業の人事部門に対してどのようなアクションが必要かの通知を行ったり、ビザの申請、労働許可証・居住申請書の取得と登録といった事務的プロセスをノーコードで簡単に使用できるように設計されています。
「Localyze」は現在100ヶ国以上、2,000人以上の雇用をサポートするなど実績も出ていますが、以前こちらの記事でも紹介した「Oyster」のようにグローバルな雇用を支援する形で給与の計算といったFintechへと横展開していくのか、それとも違うところへ攻めるのか注目です!

記事リンク:https://techcrunch.com/2021/07/07/localyze-raises-12m-for-a-saas-that-supports-cross-border-hiring-and-relocation/

③Fintechの立ち上げを支援するSaaSを提供「Toqio」

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https://toqio.co/

設立:2019
拠点:英国
調達日:2021/07/06
調達額:$9.4M
ラウンド:シード
今回の投資家: (リード)Seaya VenturesSpeedinvest
        (その他)SIX FinTech Ventures Fund

【事業内容】
「Toqio」は、ホワイトラベルのFintechプラットフォームを金融機関やFintechを提供するスタートアップ、銀行などを対象として提供しています。
このサービスの顧客は、
1、Toqioのプラットフォームにあるカードを発行・管理したり、デジタルウォレットに追加したり、さまざまなマーケットプレイス製品にアクセスできるようなカードシステムなどの製品群から用途にあったものを選択する
2、自社で元々あるソリューションもしくはプラットフォームに元々あるパートナーのプロダクトと接続させる
3、完了
といった流れで簡単に、素早く、コスト効率よく構築できます。
当社は、現在でビジネスバンキングサービスを提供する「Wamo」のような顧客をヨーロッパの各地にかけており、今回のファイナンスでもFintech領域を投資領域とする「SIX FinTech Ventures」を巻き込んでいます。
ゴールドラッシュ際の話のようにピックやジーンズを売るというやり方に近い、Fintechの立ち上げを支援する当社のサービスに今後も注目です!

記事リンク:https://techcrunch.com/2021/07/06/white-label-fintech-platform-toqio-secures-9-4m-seed-led-by-seaya-and-speedinvest/

④住宅の管理の自動化から利益促進まで支援するSaaSを提供「Entrata」

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https://www.entrata.com/

設立:2003
拠点:米国
調達日:2021/07/07
調達額:$507M
ラウンド:不明
今回の投資家: (リード)Silver LakeRyan SmithTodd Pedersen
        (その他)Dragoneer Investment GroupJosh James

【事業内容】
2003年に創業された、「Entrata」ですが今回のファイナンスが初めての機関投資家からの投資になっており、初回で$507M調達です。
そんな「Entrata」は、住宅の管理の自動化から利益促進まで支援するSaaSを提供しています。
・入居者の入居手続き、更新手続きの自動化
・より多くのリードを獲得するためのマーケティング機能
・入居者の家賃や公共料金といった支払いをオンライン化し、簡略化機能
・入居者と管理会社を電子メール・テキストメッセージ・音声で繋ぐメッセージ機能
など住宅管理業務の業務効率化から、新規獲得による利益の向上、入居者の顧客体験を向上といったまさに不動産管理業者をエンドツーエンドでサポートするサービスですね。
当社のプラットフォームを通じて年間200億ドル以上の家賃支払いを処理しており、米国内の20,000以上のアパートコミュニティにサービスを提供しており、IPOに向けてアクセルを踏んだ「Entrata」が楽しみです。

記事リンク:https://www.deseret.com/utah/2021/7/7/22566796/utah-tech-software-innovator-entrata-snares-record-507-million-venture-deal-utah-jazz-ryan-smith

⑤プリペイドマスターカードが付属する経費管理自動化SaaSを提供「Pleo」

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https://www.pleo.io/en

設立:2013
拠点:デンマーク
調達日:2021/07/06
調達額:$150M
ラウンド:シリーズC
今回の投資家: (リード)Bain CapitalVentures、ThriveCapital
        (その他)Stripes、Seedcamp、Kinnevik AB、Founders、Creandum

【事業内容】
「Pleo」は、企業の従業員たちによる経費報告を専用のカードと連動してより簡略化するSaaSを提供しています。
今まで、従業員が領収書を渡して担当者が仕訳を行っていた経費の報告と管理のプロセスを、「Pleo」が提供しているプリペイドカードで決済を行い、その領収書を「Pleo」専用のアプリで撮影するともう、経費報告は完了です。またこれと同時に担当者はリアルタイムでこの報告を管理でき、仕訳まで自動で行ってくれるのでその業務コストを削ってくれます。
また、当社は企業の従業員がカードを使用するたびに加盟店の銀行口座から徴収される手数料を収益の約70%にしており、今回の調達を通じて評価額は$1.7 Bに達し、ユニコーンの仲間入りを果たしています!
現在、まだ赤字ではありますがマーケティングとPRに今回の調達金額を使用し、またヨーロッパのみで展開しているこのサービスを大陸を越えてアメリカで展開することを計画しているようです。今後の事業の展開としては融資にも足を伸ばしていくようです。
ぜひ、弊社でも使用してみたいサービスです笑

記事リンク:https://www.cnbc.com/2021/07/06/fintech-startup-pleo-valued-at-1-7-billion-usd.html

以上、2021年7月第2週に調達している世界の注目事例5選でした!
Gazelle Capitalは、日本を築いてきた国内産業をインターネットの力で変革していくスタートアップを支援するシードVCです。
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