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以前勤めていたブラック企業の話②

ご覧いただきありがとうございます
前回までの話はこちらをご覧ください


いつか僕も11時間近く労働するのだろうか、、
そんな予感を心に抱いたまま入社してからはまず、雑務的な業務を任せられることが多かった。給油のアテンドには入れないので、まずは窓拭きの練習、洗車の吹き上げ、ビジネスマナーなどなど、とにかく実践を積んで覚えさせるのがスタイルなようで、入社してから研修なんてほとんどなかった。強いて言えば何時から何時はこんにちは、こんばんわなどといった接客講習的なのが1回か2回あったくらいで、洗車や車の知識は実戦でとにかく吸収するしかなかった

「車内清掃はざっとでいいから!!」

「ぼさっとしてんな!

「ささっとしろ、どんだけ時間かかんだ!

そのたびに僕は大きな声で

「すいません!!」
と焦り、本当にただひたすら早く作業した。

現場職や、体育会系の会社に勤めていた方なら共感していただけるかもしれないが、地方中小企業の40代の経営者の方々は異様にぶっ飛んでいる方が多い。謎の勢いと魅力に溢れているし、目を合わせると目がラリってるような感じがする。勢いと情熱、会社を守る責任感が彼らをそうさせているのだろうと今となっては思う。

タイヤの預かりサービス


自社の倉庫でタイヤの預かりサービスもしていた。タイヤをサマータイヤからスタッドレスに履き替えるタイミングで預かり料をいただき、更新料で約4,000円ほどだった。置き場所に困っていた方からは非常に好評なサービスとなっていたが、それの管理が非常に雑だったのだ、、

預かり表に個人情報、車種を記入していただき預かった
タイヤに〇〇様 ヴォクシーとか、〇〇様、Nboxとかラベルを貼って
車で10分ほど離れた倉庫に保管しにいく。それだけで、PCでデータ管理をする訳でもないのでよく行方不明になるタイヤも多かった。
倉庫内を1時間探して見当たらないのはいい方で、稀に同じ車種の違うお客様の車にタイヤが装着されているとかもあった。

何なら上司は、お客様にタイヤのレンタルと称して無断で預かっているタイヤを、他のお客様の車に装着しレンタル料を徴収していた。本当に冗談抜きで車業界はモラルのない人が多すぎる
皆様もタイヤの預かりの際は注意をしていただきたい。

また対して筋力もなかった僕は、タイヤを持つ運ぶといった作業にも非常に苦労していた。倉庫内にはジャングルジムのような足場が3階ほど組立されていた。大きいサイズのタイヤは1階に、軽自動車や軽いタイヤは3階にと言った流れで、タイヤの置き場所が振り分けされておりアルミホイールがついて17インチにもなると、かなりの重さになる、、重い、おもすぎる、、
しかも輸入車のホイルなどもあるの傷つけつわけにもいかず必死に持ち上げて、なんとかタイヤを乗ってきたトラックに乗せてまたお店に戻る。こんな作業を繰り返していた。

タイヤ倉庫を思い出す。。

タイヤ履き替えの繁忙期

後から知ったことだが、4月はスタッドレスタイヤから、サマータイヤへの履き替えシーズンだったらしく、上司と一緒に倉庫に行っては「早くしろ」と急かされ、預かりリストを見ながら倉庫内のタイヤを探しトラックに乗せてお店に向かう。そしてタイヤを下ろし、空気圧の充填をしておく、、こんな毎日が続いていたときふと思った「もしかして整備的なこともする?」
車に一切興味のなかった僕は抵抗感しかなかったが、やはり予感は的中した。タイヤの脱着を任されるようになったのだ。

整備室に入庫した車のリフトで上げて、インパクトでタイヤを外しナットを並べる。サマータイヤを持ち上げて穴とボルトを合わせて差し込み、ナットを手で回してインパクトで仕上げる、そして最後にトルクレンチでナットの最終締め付けを行い脱着を完了する。言葉で書くと非常に簡単に聞こえるが、これが意外と難しい、、
上司が15分で終わる作業を、僕は30分以上かけて作業をしていた。
やはり「早くしろ」と急かされる訳だが、、
ちなみにオイル交換やタイヤの履き替えに資格は必要ないので、大手カー用品店で整備室にいる人たちはアルバイトだったりする事も多いので、一つ参考にしていただきたい。もちろんアルバイトの人でも技術力が高い人は多いのでそこは悪しからず。

何台もやると腰痛めます

次回


接客業をしたくて入社した僕でしたが、こんな日々がさらに加速していくとは知らずに、程遠いことばかり作業する毎日、、、
ここからさらにとんでもない失敗を起こすのですが、その時に言われた言葉が今の行動指針に繋がっております。

ご覧いただきありがとうございました。





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