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銭湯と僕 番外編

今日は番外編です。
というのも、最終回はきっちりと書きたくて。
今回はちょっと納得いかなかったので。

最近、僕は生活銭湯として荒川区にある「雲翠泉さん」をしょっちゅう利用している。それこそ、前まではリノベーションされた綺麗な銭湯に行くことの方が多かったけどその気持ちが減少して逆に今は古き良き銭湯に行くことが多い。

これは完全に僕の性格が影響している。
僕は、場所を問わず人込みが苦手。
人が多いと、すぐに気が滅入っちゃうし、正直ちょっと気分が悪くなったり尋常じゃないくらい疲れてしまう。それは銭湯でも同じ。リノベーションされた銭湯はやっぱりそれだけ注目が集まるので利用者は必然的に多くなる。それは凄く良い事なんだけど、多いと僕自身は疲れてしまう。

一方で、(これはこれで問題だから何とか解決したいんだけど)古き良き銭湯の場合、街中の本当に近所の方ばかりが利用しているので凄く混んでいることがあまりない。もちろん人は結構いてもそれが程よい雑音としてそれも含めて銭湯としての抜群の雰囲気を醸し出している。僕は最近これが凄く好きで落ち着くことに気が付いた。

それで、この前まで良く行っていたのは帝国湯さん。
今でも、帝国湯さんは行くことがあるけど今は雲翠泉さんの方が多い。
これはただただ、自分の中で比重が「雲翠泉さん」に傾いているだけで優劣はない。

雲翠泉さんの良いところは、東京では珍しい真ん中に湯船があるタイプで結構な熱湯。さらに昔ながらの番台で小さい中庭があって風が入ってくる。そして、僕が特に『良いなぁ』って思うのは浴室内に時計がないこと。

やっぱり時計はあった方が、時間を確認できるから良いかなって思いがちで実際にあるとちらりと時計ってみてしまうことが多い。そうなると、何となく時間を気にしてお風呂に入っているような気がしてしまう。
でも、浴室内に時計が無いと時間から解き放たれた気分になれる。

雲翠泉さんは昭和の雰囲気がばっちり残った銭湯で、浴室内には時計が無く立派な富士のペンキ絵がある。何となく、タイムトラベルをした気分になれる。「今、ここは何年で何時なんだろう・・・?」なんてちょっと考えてしまったりすると結構楽しい。

さらにお湯の温度が、僕個人としては熱すぎず、ぬるすぎずで抜群に好み。
真ん中に湯船があるから、真正面から湯船に浸かってペンキ絵を見られる贅沢が味わえる。そして、高い天井も見上げられる。
こんな贅沢な時間を『時間』を一切気にすることなく味わうことができるのが本当に良くって、生活銭湯として利用している。

実際には入っている時間はそれほど長くないような気がするけど、ただ湯船入って、カランで休憩して、また入ってって繰り返してるだけで1時間くらい経っていたりすることがある。そういう日なんかは凄く心もすっきりしているし体もサッパリしているし、中庭の風は気持ち良いしでオールオッケーになる。

そんな気持ちになれるから、僕は雲翠泉さんに行く。
もちろん、帝国湯さんにも行く。
さらにその近くにある藤の湯さんでタイル絵を楽しみにも行くし、地下凄い深くから引っ張ってきている水を楽しむため喜楽湯にも行く。

荒川銭湯は多種多様で、その日の気分に合わせてどこにでも行ける。
奥が深いし、まだまだ色々な楽しみ方がありそうだなってワクワクする。
僕は、銭湯がやっぱり大好きだ。

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