#27 銭湯に魅せられて

 元々お風呂に入るのが好きだったけれども、こんなに自分が銭湯にハマるなんて思ってもみなかった。例えば、スーパー銭湯だと温泉が出ているところが多いし、休憩コーナーでは漫画を読めるし、リクライニングで寝れるし、ご飯も食べられるしでスーパー銭湯にはよく行っていた。だけど街中のごくごく普通の銭湯には全然行ってなかった。今の自分からは想像できないけれども。大学院生の一人暮らし時代は、湯船にお湯を張るのがめんどくさくてしかもお金もないから近場の銭湯に行っていたけれどもハマっていたかって言われると別にそういうわけではない。今思えば、その時からもう生活の一部みたいになっていたのかもしれない。
 振り返ってみると、「銭湯にハマったぞーーー!」っていう切っ掛けみたいなのはこれといってなくって。例えばよくある「しんどい時に~~」みたいなエピソードもなければ、「交互浴が~~~」みたいなエピソードもぶっちゃけて言えばない。ひねり出そうと思えば、あれこれひねり出せるんだけれども、しっかりと振り返れば切っ掛けなんてない。ただただ、「あ~広い湯船につかりたい」って気持ちがそのまま銭湯に足を向けていたっていうのが事実かなと思う。そうして1回銭湯に行けば、また広い湯船に入りたくなる。それが続いていると気が付けば日常の中にすっかり銭湯っていうものが入り込んでいた。毎日・・・は行っていないけれどもそれでも世間一般の普通の生活をしている人よりはやっぱり高頻度で行っていると思う。なんで行っているかっていうと、やっぱりシンプルな理由で「広いお風呂に足を延ばしてのんびり時間もスマホも気にせず入りたい」。これに尽きる。こうやって銭湯が好きって話をすると決まって聞かれることがある。
 「なんでそんなに銭湯好きなの?」って聞かれると、「広いお風呂に入るだけで気持ち良くない?それに最近は露天風呂あるところも増えてきてるし」って答える。そうすると、「銭湯行くのってめんどくさくない?」ってだいたい聞かれる。「意外とみんなの家の近くにもあるよ」って東京都内に住んでる友達には答えるようにしてる。私の友達に限った話かもしれないけれども、みんな自分が住んでいる街に銭湯があるってことを知らないんだ。あるいは家の近く、例えば徒歩圏内に銭湯があるってことを知らない。だから銭湯はどこか遠くにあるイメージが強くて、行くのがめんどくさいってことになってしまうみたい。確かに遠くにあるってイメージがあると、進められてもいくのめんどくさいと思う。特に今の季節は帰り道も寒いから湯冷めしちゃうんじゃないだろうかって思う人がとっても多い。でも近くにあるんなら行ってみようかなって思う人がちょこちょこといる。そういう人にここが良いと思うよって話ができるように行ったことがない銭湯でも東京都内の銭湯はなるべく情報を入れるようにしている。「●●に住んでるんだよね」って言われたときに「××って銭湯が近くにあるよ!確か露天風呂あったはず」みたいな感じで話をすると後日「行ってきたよ!気持ち良かった!」って言ってくれる人がそれなりにいる。
 結局のところ、『銭湯があることを知らない』『家にお風呂があるから行くのがめんどくさい』。銭湯にあまり行かない人はこの二つが大きい壁だったりする。別に無理していく必要もないと思うけれども、広々としたお風呂に入るっていう気持ち良さはみんな一度は経験したことがあるだろうからそれを思い出して銭湯に行って欲しいなと思う。シンプルに家のお風呂とは別のリフレッシュが得られるから。

こんなことをnoteにつらつら書いてしまうくらいには、銭湯に魅せられている。これから、銭湯は私にどんな魅力を伝えてくれるんだろうか。そして私は友達にどうやって銭湯の魅力を伝えていけるだろうか。まだまだ、出来ることは沢山ありそうだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?