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ヒッチハイクで3000mの北アルプス登ってきたよ(3日目)

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10月13日(日)~2日目 in Kyoto~

午前7時ごろ

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友人宅で起床。
結局朝の3時ごろまでくっちゃべってたせいで、十分な睡眠がとれなかった。しかし、早く出発しないと目的地の富山に着けないかもしれない。

今日の目的地は富山
ひとまずは中継地点である「福井の敦賀」をめざす。

友人との別れを惜しみながら、山科へと向かう。
京都から富山に向かうためには、まず琵琶湖を東回りか西回りでぐるっと北上し、福井と石川を通っていく必要がある。
山科は琵琶湖の西ルート・東ルートどちらへ行く車も通る地域だと判断し、漁夫の利を狙う。あわよくば直接福井まで行ける(Google Mapのルート)ルートで行けるのでは?という期待があった。

そう甘くはなかった。
山科で敢行したヒッチハイクが一番キツかった。

朝9時ごろから始めたはずなのに、気づけばもう正午を回っていた。気が狂いそうだった。
途中、パリピ集団に乗せるフリして乗せない煽りを食らった。クラクションもお見舞いされた。○ね!

このままだと京都から出れずに一日が終わる、、、と途方に暮れていた中、「乗りますかーー?」と反対車線の方から声が。交通量が多かったので声があまり聞こえず、気のせいかと思ったが、どうやら自分に声をかけてくれてるということが分かり、飛び跳ねてしまいそうな感激を覚えた。


乗せてくれた女性3人組は、滋賀の大学を出た同期で、仕事の休日をぬって年に数回集まる旧友らしく友達を拾う「草津」までの道中を乗せていってくれるらしい。本当は高速道路を通るハズなのに、わざわざ下道からのルートを通って、初めての琵琶湖沿いルートを堪能させてくれた。

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仕事とプライベートを両立してて、離れ離れになってもまた会える一生の友達がいて、理想的な生き方だなあと、羨ましい気持ちを感じた。
(あと、このとき自分が「敦賀」ではなく「鶴賀」と誤字ってヒッチハイクしていたことに気づく)

別れは惜しいもので、あんなに沢山話したのにSNS交換し忘れてた!と嘆く。ヒトとの出会いは一期一会なのだ。

「富山」「福井の敦賀」にはまだまだ遠いが、「滋賀の栗東」に降ろしてもらい、次のヒッチハイクにチャレンジする。ここもインターチェンジ近くのバイパス沿いで、交通量は比較的多いし、ガソスタやコンビニ付近なのですごく止まりやすいだろう。



10分くらい掲げていたら、一台の車が止まってくれた。
1歳くらいの赤ん坊を連れた30代くらいの夫婦だった。

「何してるところだったんですか?」
「明日、友達の家族何組かとバーベキューするから、買い出しに行ってたとこやで」
買い出しの帰りにヒッチハイクを拾ってくれるなんて、すごいフッ軽さだ。

「よくヒッチハイカー乗せるんですか?」
「いや!君がはじめてやわ。嫁さんと話してて『ヒッチハイク乗せるってなんかおもろそうやし、やるか!』ってな笑」
決断力がすごい。

「家はどの辺なんですか?」
「草津やで」
「あれ?こっちと逆方向じゃないですか?」
「せっかくの出会いやし、行けるとこまで連れてったるよ!こんなおもろいこと中々ないしな!」

惚れた。

琵琶湖ドライブを楽しみながら、家族の話を沢山聞けた。
仕事に忙殺される大人ばかりだと思っていたし、自分もバリバリ仕事をしたいけど、こうやって家族との時間をゆっくりとってあげられる大人にもなりたい。

奥さんのインスタが愛にあふれていて、見る度にホッコリさせられる。
とても素敵な夫婦だったなあ、と今でも思う。

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会話の中でお父さんが
「大学生は”お金”こそ持ってないやろうけど、俺ら大人がどんなに欲しくても得られん”時間”と”若さ”っていう宝を持っとんねん。それに大学時代に気づけてたらなあ、って今でも思うわ」
と呟いた。
何気ない言葉だったけど、雷のように深く刺さった。

林田、ここで「時間」「若さ」という資産の存在に気づく。


もっと聞きたい話があったが、多賀のサービスエリアに到着し、ここで「フッ軽家族」とはお別れ。
時計は16時を回っていた。
この時間だと、今日中に富山に着くことは難しいだろう。


しかし、なんとか福井にはたどり着きたい!

そう思い、若干の焦りを持ちながら「福井」を掲げてヒッチハイクを行う。
チラッと周りを見ると、はじめて自分以外のヒッチハイカーを発見。
話してみると、博多から福井の「鯖江」を目的地に、一人でやってきたのだそう。
女子一人でヒッチハイクなんて相当な勇気だな。しかし、なぜ「鯖江」に行こうとしていたのか?眼鏡しか特産品がないのに。
まあお互い頑張ろう、と契りを交わし、再び「福井」を掲げる。

その後数分もせぬうちに、自分を乗せなかった車がその先で彼女を乗せて走り去ったのを見て、とても悲しい気持ちになった。

ヒッチハイク

現在「多賀SA」

続く